Steenz Breaking News

米国ではJ-POP限定のフェス開催も。世界展開が加速するJ-POPの現在地【Steenz Breaking News】

米国ではJ-POP限定のフェス開催も。世界展開が加速するJ-POPの現在地【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、加速するJ-POPの世界進出についてご紹介します。

世界でじわじわと増加するJ-POPのリスナー

J-POPが昨今、世界で注目を集めつつあるのをご存知でしょうか。ソロアーティストからグループまで、日本発の多彩なアーティストの楽曲が各国で聴かれており、徐々にファンを増やしています。

例えば、Spotifyの発表によれば、昨年はCreepy Nutsの「オトノケ」が海外で最も再生された国内アーティストの楽曲となったようです。

また、海外で最も再生された日本のアーティストとしては、AdoやYOASOBI、米津玄師、藤井風、久石譲、BABYMETAL、LiSAらがランクインしています。特に3人組メタルダンスユニットのBABYMETALは昨年8月、アメリカで人気のあるアルバムの指標となる音楽チャート「Billboard200」でアルバム『METAL FORTH』が初登場9位に。日本のグループとしては初となる同チャートトップ10入りを果たし、話題となりました。

アメリカ開催のJ-POPフェス、約2万人を集客

そうしたJ-POP人気拡大の勢いに乗って、今年5月16日、アメリカ・カリフォルニア州で、あるイベントが開かれました。その名も『Zipangu』。J-POPアーティストのみが出演する音楽フェスです。

出演者は、Ado、新しい学校のリーダーズ、ちゃんみな、HANA、MAN WITH A MISSION、千葉雄喜、10-FEET、TeddyLoidら8組。いくつかの報道によれば、当日は現地に暮らす人々などおよそ2万人の観客が来場したそうです。海外で開催した日本の音楽イベントとしては過去最大の規模だといいます。

そんなZipanguのステージは、日本語のコール&レスポンスが起こるほど盛況に。また、アメリカ発のインターネット掲示板では、フェスの参加者からパフォーマンスやセットリストに対する評価の声も上がっていました。さらに、グローバルな音楽データを分析可能なプラットフォーム『LUMINATE』によれば、Zipanguをきっかけに出演アーティスト8組のストリーミング数が前週同曜日平均で2.4倍に増加したそうです。世界有数のエンターテインメント市場であるアメリカで、このようにJ-POPだけのフェスが多くの人に受け入れられたのは、日本の音楽産業にとっても大きな成果だと言えるのではないでしょうか。

日本のアーティストによる海外での動きはほかにも

このほかにも、日本のアーティストによる海外での活動が相次いでいます。

先ほども登場したAdoやYOASOBI、BABYMETAL、藤井風らが海外単独公演やワールドツアー、海外でのフェス出演をおこなっているのは多くの人の知るところかもしれません。また、日本ならではのアイドルグループであるSnow ManやCUTIE STREETは、昨年や今年、韓国の人気音楽番組『M COUNTDOWN』に出演。自分たちの楽曲を英語や韓国語で披露して話題になりました。

さらに、海外のレーベルと提携するアーティストも。3人組グループのNumber_iは今年5月、ブルーノ・マーズやエド・シーランらを擁する音楽レーベル「Atlantic Records」とレーベル契約を結んだことを発表し、今後の展開に期待が高まっています。先述のAdoも6月下旬、ビリー・アイリッシュやブルーノ・マーズらが所属するWME(William Morris Endeavor)と日本を除く各国での活動のサポートを受けるエージェント契約を締結したと公表。さらなる活動の広がりに熱い視線が注がれています。

J-POPが世界でもっと支持されるためには?

とはいえ、J-POPの世界での存在感はまだまだ伸びしろがあります。経済産業省の調べによれば、日本の音楽の海外売上は2024年に1,239.5億円だったそうです。アニメの約1.5兆円、ゲームの約2.8兆円と比べると、音楽分野の海外売上はまだ比較的小さいことが分かります。

また、Billboard JAPANのレポートによれば、2025年におけるグローバル市場での日本の音楽のシェアは2.52%で9位だったとのこと。世界シェアの観点からみても、その発展可能性がうかがえます。

最近では政府がアニメやゲーム、音楽などのコンテンツ産業に官民投資をおこなう方針を示したことが話題となりましたが、J-POPの世界展開に必要なのはそれだけではないようです。専門家によれば、世界市場を意識した音楽番組の制作や著作権法の整備をおこなうこと、国内市場だけでなく海外での販売促進を前提とした仕組みを構築することなども有効な施策になるといいます。

アイドルやシティポップなど、世界的にみても独自の文化がある日本の音楽。K-POP人気の高まりから世界でアジアの音楽に注目が集まるいま、J-POPにもスポットライトが当たりつつあります。ゲームやアニメなどと同様に、日本が音楽でも世界で存在感を発揮する日が近い将来訪れるかもしれません。

References:
Spotify「Spotify Wrapped 2025」
Billboard JAPAN「Ado/HANAら、LA開催の日本音楽フェス【Zipangu】出演アーティストのロサンゼルス再生数が平均2.4倍に」
経済産業省「日本の音楽産業の2024年の海外売上・海外収入を調査しました(速報版)」
Billboard JAPAN「2025年に世界で聴かれた日本の音楽」

Text:Teruko Ichioka

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Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

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