
「気になる10代名鑑」1338人目は、Ryo Takanoさん(19)。映像クリエイターとして、映像制作に携わっています。高校生のときに出会ったカメラをきっかけに世界が変わったと話すTakanoさんに、仕事でのエピソードや今後の映像業界にかける思いについて聞いてみました。
Ryo Takanoを知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「映像制作です。『Pebble.Inc』というクリエイティブ企業で、映像制作事業と探究プログラム事業に携わっています。
映像制作の課題として、発注側と受注側の認識違いが意外と多いと感じていて。なんでもAI任せの時代だからこそ、『なぜ作るのか』『誰に何を伝えたいのか』をじっくり考える時間の重要性を伝えられたらと思っています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「高校1年生の3月に、文化祭の映像を全校にアーカイブ配信したことです。
当時所属していた生徒会の先輩からの依頼でしたが、もともとピアノを習っていたこともあり、スマホ越しでの映像に違和感を覚えて。いくら映像が綺麗でも、生のパフォーマンスには敵わないと思ったんですよね。だから、より臨場感のある映像にしたくなって、ならぼくが挑戦してみようと思い立ったんです。
実はカメラに出会ったころ、これまで得意だったものを否定され、でもそれを認められずにいました。山月記の言葉を借りるなら、『臆病な自尊心』ですね。高校に入って、いままで自分の取柄だった英語でいちばん下のクラスに組み分けられ、周囲のレベルの高さに圧倒されて……。
『早く好きだと言えるものを見つけないと』という焦りの中、たまたまカメラに出会えたことは、幸運だったとしか言いようがありません。将来何をやりたいかわからなかった経験から、映像だけでなく、自己探求教育プログラムにも関わっているのかもしれません」
Q3. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「18歳のとき、ある撮影の現場で『18歳? 高卒? 君カメラできるの?』と言われました。
重苦しい空気が漂う現場を経験し、お金をもらうプロフェッショナルの世界の厳しさを実感しました。また、背が低いこともあり、幼く見られるので、外見だけで子どもに見られた経験もありました。
いまは、『笑うやつは笑っていればいい』と自信を持てるようになりました。自分は映像が好きだと認められるようになったからかもしれません。プロデューサーや撮影監督を名乗ることのおこがましさを自覚しつつ、任命されたときには全力でやることが信条です」

Q4. 活動するうえで、大切にしていることは?
「マイケル・サンデルの『実力は運のうち』という言葉を聞いてから、自分の周りの環境と人への感謝は忘れないようにしています。
例えば親の学歴や収入によって、子どもの触れる文化的資本が決まります。すべてを自分の努力だと思うのは、おこがましいことだと思うんです。自分が生徒会に入れたことも、私立の高校に入れたこともたまたまで、そういう環境に置いてくれた人たちに、まずはありがとうと伝え続けたいですね。
あとは、大学のクリスチャンの友人が、ご飯を食べる前に1分間祈りを捧げる姿に感化され、まずは1分立ち止まる大切さを実感しています。
『Pebble.Inc』の『Pebble』は、英語で小石を意味します。『忙しない日々の中で、一旦立ち止まって河川敷の小石を見てみよう』というメッセージを勝手に受け取っているのですが(笑)。友人はまさにそのメッセージを体現していて。一旦立ち止まり、自分が何をしたいのかを考えることで『臆病な自尊心』を克服できるのかもしれません」
Q5. 将来の展望は?
「直近の目標は、いま課題に感じている発注側と受注側の認識のズレを解消するようなサービスを構築することです。その上で、自分なりの映像制作を続けていきたいですね。映像制作の現場で、半分くらいの映像は発注元の意図と違うことがあるんです。発注者と受注者の相互理解を仲介して、その課題を解決できないか構想中です。
いま『誰に何のために撮るのか』という問いに答えるならば、極論自分のためだと思うんです。自分が『これでよかった』と思える人生を送るために、自分が胸を張って好きだと言える映像制作を、これからも続けていきたいです」

Ryo Takanoのプロフィール
年齢:18歳
出身地:神奈川県鎌倉市
所属:国際基督教大学、Pebble Inc.
趣味:読書、映画鑑賞、リールで映像やCMなどを見ること
特技:特になし
大切にしている言葉:Connect the dots と Stay hungry, stay foolish
Ryo TakanoのSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa






