
今回の”Hao in UGANDA”は、わたしがアフリカを旅した中で食べた正体のわからない料理や珍しい料理を紹介します。
わたしは何を口にしたのだろう
わたしがアフリカ各国を旅した中でも好きだったのは、西アフリカのガンビア。人口約276万人の小国で、中心を通るガンビア川と村々が広がっています。わたしはインフラ設備が整っていない、人口300人が住む小さな村でガンビア人の大家族のお宅に1カ月ほど泊めてもらいました。
ある日、ホストブラザーに「隣村のお姉ちゃんに会いに行こう」と声をかけられ、家を出発しました。隣の村というので、1時間以内には着くかと思ったのですが、周りに見えるのは木、畑、ロバ。あまりにものどかな村で家と家の距離が遠いのです。「すぐ着くよ」と言われながら、5時間ほど歩いたでしょうか。やっと、隣村に到着しました。

そこから歩いて30分ほどすると、ようやくお姉ちゃんの家に到着。土と藁で作った伝統的な家からお姉ちゃんが出てくると、「よくここまでやって来たね」と大歓迎してくれました。近所の大人も子供も「外国人が来た」とわたしの顔を見に来たり、周りをうろうろしたり。
そして、お姉ちゃんは歓迎のご飯を持ってきてくれました。
お姉ちゃんが持って来てくれたお皿には牛乳と、もう一皿には砂らしきものが入っているのです。見た目は茶色で触るとザラザラしており、無臭。手で口に運ぶと、味は完全に砂!

飲み込むにはあまりにも乾燥しており、味も砂だったので、頑張って牛乳で流し込みました。
結局あれが何だったのかは謎のまま。ただ、ご飯が大変貴重なこの周辺の村で、いただいた食べ物を残すわけにもいかず、砂らしきものを最後まで一生懸命牛乳で胃に流し込みました。
運ばれて来た顔
南アフリカのヨハネスブルクに位置するソウェトはアパルトヘイト時代に黒人居住区として隔離された地域であり、今もなお、圧倒的多数の住民が黒人です。整備されたヨハネスブルクの中心地などとは異なり、路上で野菜を売る人がいるなど、わたしが今まで「他のアフリカ諸国で見てきたアフリカ」に近い日常がそこにはありました。

初めて訪れたソウェトでは、たくさん友達ができ、居心地が良くなったので、1ヵ月近く滞在していました。この日、友達はわたしに「ご馳走を食べに行こう」と言い、車を走らせました。
到着したのは一般的な住宅。家の中に入ると、主人らしき人が丸めた新聞を持って来ました。友達いわく、これはご馳走らしく、車に戻ると「今から食べよう」と言うなり、車のバックドアを開けました。後部座席に仮の机を設置すると、丸まった新聞を広げ始めました。すると、そこに見えたのはなんと動物の顔!
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新聞の中から顔が出てくるとは想像しておらず、仰天していると、友達は「羊の顔を用意したよ」と言いました。頭部以外の肉はなく、どこが食べられる部分なのかすらわからずにいると、友達はおもむろに頭蓋骨を割って、取り出した脳みそをわたしに渡しました。

わたしは現地の文化であれば、ごちそうしてもらったら、どんなご飯でもいただくようにしているのですが、さすがに食欲はあまり湧きませんでした。勇気を出していただくと、味は、白子か味が薄いレバーのようでした。
この料理は「スマイリー」と呼ばれているらしく、由来は羊やヤギの頭部を焼いた際に歯が剥き出しになるからだそう。骨を除いて頭部はほぼ可食部のようで、他にも、骨髄は吸い出し、鼻は軟骨ごと食べられます。その後も頬肉や目もいただきました。

食事の後にはきれいに骨だけになる「スマイリー」。せっかくいただくなら、無駄にしない精神を見られたご馳走でした。食文化は違っても、「動物の命をいただく」という点では、本質的に日本と大きく変わらないのかもしれないとも思えました。






