
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、アフリカのエコツーリズムについて紹介します。
アフリカでも求められるエコツーリズム
近年、自然環境や文化の保全のため、世界的に推奨されているエコツーリズム。国際エコツーリズム協会によると、エコツーリズムとは「環境を保護し、地域住民の福祉を維持し、解釈と教育を伴う自然地域への責任ある旅行」と定義されています。
アフリカの観光地でも、自然環境や野生動物の負荷、観光収益が十分に地域へ還元されないことなどが課題として挙げられ、エコツーリズムの重要性が高まっているようです。

中には、訴訟問題にまで発展したケースも。ケニアのマサイマラ国立保護区は、ライオンなどの希少動物を間近に見られるサファリが人気ですが、宿泊施設の乱立、車の走行による環境破壊、観光客が集まることによる動物への過度なストレスなどが問題になっています。2025年には同保護区でアメリカのホテル大手であるリッツ・カールトンがサファリロッジを開業するにあたり、ケニアの活動家が開業を阻止する訴訟を提起しました。主張はホテルが野生動物の通るルートを妨げているといった内容でしたが、活動家側の訴訟は最終的に取り下げられ、ホテルは営業を継続しています。
また、食事やアクティビティなどをホテル内で完結させるオールインクルーシブ型の宿泊施設では、ホテルの外で消費する機会が少なくなり、地域経済に利益が還元されにくいとの指摘があります。また、外資系ホテルが多い地域では、利益の一部が国外に流出するとして議論されることも。
観光業が残すインパクトをポジティブに
こうした課題の解決に向けて、エコツーリズムを取り入れるホテルや企業をいくつかご紹介します。
例えばナミビアの観光事業会社Conservation Safari Namibia(以下CSN)は、観光業が環境や地域住民にとってプラスの効果を生み出すことを目指しています。
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CSNの会社のオーナーは、保全区に暮らす3,000人以上のヒンバ族とヘレロ族の住民たちです。全員で共同所有しているとのこと。従業員にも地元住民が雇用され、観光事業の利益を直接受け取る仕組みが整えられています。
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また、CSNが運営するEtaambura Lodgeでは、宿泊客が1泊するごとに保全区へ支払われる金額がナミビア国内で最高水準となっています。さらに、観光収益を活用して学校の建設や給食プログラムの実施を支援しているほか、干ばつによって家畜を失ったヒンバ族の数百世帯に支援金を配当しているそうです。
また、ビーチに面するマラウイのMakuzi Beach Lodgeは、ロッジの敷地内に鳥や野生動物が繁栄する巨大な庭を保有。同ロッジでは、海で獲れた魚や、庭で栽培されている野菜や果物、スパイスをふんだんに使った料理を提供していると言います。こうした地産地消もまた、自然環境を保護し、利益を地域に還元できる上、輸送による環境負荷の軽減につながるでしょう。
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ほかにも、国立公園の観光客数の制限や、ゾウ乗りを積極的におこなわないといった取り組みも広がりつつあります。ゾウ乗りはアフリカをはじめとする観光地で人気のアクティビティのひとつでしたが、ゾウに過度なストレスをかけるという研究結果が出ているのです。

「持続可能な観光」について考えてみて
サファリやビーチ、歴史ある街など、魅力的な観光地の多いアフリカ。だからこそ、自然環境や野生動物の保護、地域社会への利益還元を目指す観光のあり方が求められています。旅行の計画を立てる際には、そうした視点から行き先や宿泊先を選んでみてはいかがでしょうか。
References:
Conservation Safaris Namibia「Our Story」
Text:Hao Kanayama






