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正解を求める現代舞踊の世界に、コンテンポラリーを。ふたつのジャンルの狭間で、わたしらしい踊りを探求する大学生ダンサー【細谷愛・19歳】

正解を求める現代舞踊の世界に、コンテンポラリーを。ふたつのジャンルの狭間で、わたしらしい踊りを探求する大学生ダンサー【細谷愛・19歳】

気になる10代名鑑」1188人目は、細谷愛さん(19)。現代舞踊の教室から、コンテンポラリーの世界へ飛び出した大学生ダンサーです。自分の踊りを嫌悪した時期を経て、コンテンポラリーダンスに出会い、自分を肯定できるようになったという細谷さんに、踊りを始めたきっかけや将来の展望を聞いてみました。

細谷愛を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?

コンテンポラリーダンスと現代舞踊です。踊るだけでなく、振り付けをすることもあります。

『図星』『既視感』という言葉を踊りに落とし込み、体から出てくる感情そのままを表現する踊りを意識しています。

あとは、『血』や『心臓』がモチーフとして好きです。人間関係で悩み、人間不信になった時期があったのですが、『人体』という個体で捉えるとみんな同じなのだと感じられて、気持ちが楽になったことがあって。踊りの軸にも、血の色である赤や人間の体があるような気がしています」

 

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Q2. 活動を始めたきっかけは?

何の舞台かは覚えていませんが、年中のころに見に行ったダンスの舞台がきっかけです。舞台上で踊るダンサーたちのキラキラした姿に、心奪われました。憧れとはまた違って、自分自身をダンサーに置き換えて見ていたような感覚がありました。

そこから踊りにのめり込んでいったんですが、一時期丁寧な表現をやりたいと思っていたはずなのに、体が追いついていないという理想と現実のギャップを感じていたころがあって。しばらくやっていた現代舞踊の世界では、アクロバティックな振り付けや足を高く上げるなど、正解のある踊りで。自分にはできないと気づいて、立ち止まってしまったんです。

でも、高校2年生で出演した『テンポ・デ・コン・クリーイト~昼間の星を想った時』という舞台でコンテンポラリーダンスの振り付けをもらい、自分が探究できる踊りを見つけた気がして。コンテンポラリーダンスは、ずっと変なからだの動きや表現を探求し続けている踊りだと思っているのですが、それが自分には合っていて、自分の踊りが開けた瞬間でした。ジャンルによっては、型にはまらないと目立ってしまいますが、それがコンテンポラリーダンスになると途端に面白くなるんです。いろんな踊りがある自由な空間が、コンテンポラリーダンスの魅力ですね」

 

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Q3. 影響を受けた人物は?

通っている教室『Miwa Dance Cocon』の先生です。現代舞踊の出身でありながら、ジャズダンスをメインで教えている人で。

年中から約15年通っているのですが、小さいころは歌詞がある曲に合わせて踊っていて、高校2年生まではモダンダンスと現代舞踊を、そしていまはコンテンポラリーダンスを踊っています。ジャンルを絞らずいろいろな踊りを経験したことは、珍しいことでもあり強みかなと思っていて。

先生はわたしの踊りの輪郭を掘り起こしてくれました。ここに通っていなければ、絶対に踊りを続けていなかっただろうとすら思います。表現者としての想像力を豊かなものにしてくれた、わたしにとって大事な教室です」

Q4. 活動を通して、実現したいビジョンは?

「誰もが、純粋に踊りを楽しめる環境に身を置けたらいいなと思っていて。

母校のダンス部にコーチとして関わっているのですが、踊りが競技としてではなく、心の隙間を埋めるような存在であってほしいと思いながら指導しています。

勝ちに貪欲なのももちろん大事かもしれません。わたし自身、高校の作品作りを通して、『自分の踊りを評価する相手がいる』という視点を初めて持ちました。それでも、これまでの部の歴史にとらわれず、学生も先生たちも、どんどん新しいことを取り入れるのも大事なのだと思っていて。

自分の思考だけを押しつけがましく届けていてはいけませんが、誰もが共感できるような感情も織り交ぜながら、でも自分の思想も入れつつ、自分の表現ができる環境が増えたらいいなと思っています」

Q5. 将来の展望は?

将来は、振り付けは一旦やめて、ダンサーとして表現を続けていこうかなと考えています。まだ何も決まっていませんが、とにかく舞台には関わり続けていたくて。衣装や音作りにも興味があって、実は高校2年生から衣装の制作にも少しずつ挑戦しています。すでにある服のリメイクなどですが。

新たな挑戦として、いまは現代舞踊のジャンルにコンテンポラリーの要素を持ち込むべく、現代舞踊のコンクールに自分らしい作品を出すなどしています。表現にはいろんなかたちがあっていいんじゃないかという思いもありますし、かつての自分が抱いていた現代舞踊に対する苦手意識を払拭したいという決意もあります。

まだ19年しか生きていないこの頭と身体ですが、踊りを第一言語として表現を続けていきたいです」

細谷愛のプロフィール

年齢:19歳
出身地:神奈川県
所属:日本大学芸術学部舞踊コース洋舞専攻、Miwa Dance Cocon
趣味:刺繍 映画アニメ鑑賞
特技:何もなくても踊ること
大切にしている言葉:「今日が大事なんだ。明日じゃない。」 (ボブ・ディラン)

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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa

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