
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、アフリカの死刑制度について紹介します。
死刑制度は「ある」方が少ない?
みなさんは世界のどれだけの国に死刑制度があるかご存知でしょうか。
国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルによると、死刑を廃止しているのは事実上145カ国です。死刑を実施している国は、日本や米国を含め54カ国。世界的に見れば少ないのです。
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アフリカでは54か国のうち、25か国が死刑を廃止しています。さらに、実際は死刑制度のある国も、近年実際に死刑を執行した国はソマリアやエジプトなどごく少数に限られており、15か国は執行停止をしています。
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死刑制度の有無は外交への影響も
国連総会は死刑の執行停止を求める決議を繰り返し採択しています。死刑制度の有無は国連やEUとの関係に影響を及ぼすだけでなく、国際援助への影響もあるとされています。そうした背景もあって、アフリカでも「執行はしない」という立場にシフトしてきているようです。
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たとえば、南アフリカはアフリカで死刑を廃止した10番目の国です。アパルトヘイト体制下の1960年から1989年の間に、政府は約3,000人もの人々を処刑しましたが、後に非人道的であると考えられたことが影響しています。
また、ケニアでは毎年数百人もの人が死刑判決を受けるにも関わらず、実際に最後に死刑が施行されたのは1987年です。
一方で、近年、こうした流れに反するような法律を可決した国もあります。ウガンダは2023年に反同性愛法を可決し、複数回の法律違反や、HIV感染者の同性と性行為をした場合には死刑が適用されるとしました。
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死刑制度をどう考える?
では、現地の人は死刑制度に関してどう考えているのでしょうか。ウガンダ人に聞いてみると、次のような意見がありました。
「犯罪を犯した人の中には、更生できる人とそうでない人がいると思うから、死刑制度には賛成。ただし、ウガンダでは死刑判決を受けた場合でも、裁判によって刑を減らしたり別の刑に変更したりすることができる。もし、死刑が執行される前に減刑されることがあっても、それはそれで問題ないと思う」
これはウガンダで死刑制度はあるのに執行はされていない、もうひとつの理由でもあるようです。実際に、ウガンダで死刑を言い渡された場合でも、控訴審で減刑となり、20年刑の懲役刑となった人もいます。

死刑制度は、評価が分かれる複雑な問題です。死刑ではなく、終身刑こそが適切な罰だと考える人もいます。アフリカにおける死刑制度も、今後、国際社会からの影響を受けてさらに変化していくかもしれません。
References:
アムネスティ・インターナショナル「死刑廃止国・存置国」
ACHPR「Working Group On Death Penalty, Extrajudicial, Summary Or Arbitrary Executions And Enforced Disappearances In Africa – 83OS」
GroundUp「How African countries can turn away from the death penalty」
Reuters「ウガンダで死刑含む厳格な反LGBTQ法が成立、米国などが非難」
Text:Hao Kanayama






