
「気になる10代名鑑」1267人目は、かっつーさん(19)。花火大会を軸に「主人公まみれの日本を!」というビジョンの実現に向けて活動しています。屋久島でのとある「大人の学生」との出会いによって人生が変わったと話すかっつーさんに、そのエピソードや花火大会で描く未来について話を聞きました。
かっつーを知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力をいれている活動は?
「『主人公まみれの日本を!』というビジョンに向けて、イベントの企画やコミュニティ運営をしています。なかでも、いまいちばん力を入れているのが、花火大会のプロジェクトです。
もともと鍋パーティーやボードゲームなどのイベントを数十人規模でやっていたのですが、集客が大変で……。でも、地元の花火大会に行ったときに、特別な集客をしていなくても何千人もの人が集まっていて、『花火ってこんなに人を動かすんだ』って衝撃を受けたんです。みんなで同じ空を見上げているあの空間にすごく可能性を感じて、根拠はないけれど、ここでならわたしにも何かできるんじゃないかと思えて挑戦したくなりました。
花火大会という人が集まる場で、出会いや挑戦を生み出せたら面白いなと思っています。まだ構想段階のイベントではあるのですが、今年の夏の開催を目指してそろそろ動き出します。花火をきっかけに人と人がつながったり、運営に若者が挑戦できるようにして、何かが始まる場所をつくりたいです」
Q2.活動を始めたきっかけは?
「小・中学校のころは、強豪の合唱部に所属していたり学校の中でリーダーをやったりと、何ごとにも一生懸命取り組んでいました。でも、高校で合唱をやめたとき、いままで本気で向き合っていたものがなくなったことで、何に対しても無気力になって。ストレスから体調を崩してしまい、次第に高校に通えなくなってしまったんです。
そして、通信制高校に転学しました。屋久島でのスクーリングで、本当にバラバラな生き方をしている同級生とであったことが人生の転機です。高校に行ってない大人がいたり、外国籍の人がいたり、すでに自分でお金を稼いでいる人がいたりと、生きてきた環境がまったく違う人がいて、世界は本当に広いし生き方も無限にあるなと知って、拍子抜けした感覚になりました。
いままでは、学校という社会の中でのものさしで物事を判断していて、『学校の中で一生懸命になれない自分はダメな人だ』と思っていました。でも、学校に行けなくても生きていけるし、お金の稼ぎ方もたくさんあるんだと知って、こんな自分でも生きていけるなと思ったんです。
この経験から自信がついて、学校という枠を飛び出したイベント参加や学生団体への所属などの活動をはじめていきました」
Q3.活動する中で、印象的だった出会いは?
「屋久島のスクーリングで出会った人の中に、すごく印象に残っている人がいます。
ナイジェリアと日本にルーツを持っていて、これまで一度も学校に通ったことがない22歳。結婚もして子どももいる同級生でした。なんで大人が高校にいるんだろうと、最初は不思議で。でも、彼は、『子供に誇れる親になるために、せめて高校を卒業したお父さんでいたい』という思いから通信制の高校で学び始めたと話してくれて、かっこいいなって思ったんです。
それまでわたしが知っている世界では、大人は会社にいるのが普通だし、学校には子供のうちに行かないといけない、といった考えが当たり前でした。だから、その基準からすると彼は社会的に評価される人ではなかったはずです。でも、自分に誇りたい、家族に誇りたいと心に決めて、何歳からでも自分の意思で行動をする姿に感動したし、自分もそうなりたいなと強く思いました。
彼との出会いから、社会からの評価は二の次で良くて、もっと自分のことを自分自身で誇れるようになるために、意識や環境を変えていきました。アルバイトはみんなもやっているからと飲食店でしていたのだけれど、本当は興味があったコワーキング施設で働くことに。志望大学も京都大学から変更し、大切な親に負担がない場所と決めて探し始めました」

Q4.活動を通して実現させたいビジョンは?
「『主人公まみれの日本を!』というのが、自分の掲げているビジョンです。わたしの考える主人公は、自分の生き方を自分で選んで、それを妥協せずに追求している人のこと。本当は誰もがそうなれるはずだと思うんです。
自分自身、引きこもっていた時期は、理想の人生を頭の中で思い描いてばかりでした。でも、『それって現実にできるのかもしれない』とはじめて思えたのは、価値観が変わって、視野が広がって、いっしょにいるだけでわくわくしちゃうような主人公として生きる人たちに出会えたからです。
だからこそ、今度はわたしが出会いやきっかけを届けていきたくて。『ここで出会った人のおかげで一歩踏み出せた』って言ってもらえるような場をつくりたい。花火大会もそのひとつで、自分のワクワクが現実になる瞬間を、もっと多くの人に見せたいし、いっしょに体験してほしいと思っています」
Q5. 将来の展望は?
「夢は、日本一の花火大会をつくることです。そして、47都道府県すべてで同時に花火をあげることもやりたいと思っています。ただ、来場者数のような規模でいちばんになりたいというよりは、自分が心からこれがいちばんだって思えるものをつくりたいんです。あの頃に頭の中で妄想していた景色を、ちゃんと現実にしたいなと思っていて。いまのわたしなら、10年くらいあれば実現できるとおもっています。
もともと、何かに感動する瞬間がすごく好きで、それを体験する側で終わるんじゃなくて、つくる側であり続けたいと思っていました。だから、花火に限らず、ステージとかブースとかフェスとか、いろんなかたちで感動をつくっていきたいです。毎日のように考えて、試して、こだわり抜いたものなら、自信を持って日本一だって言える気がしています。
だから、就職とか起業とか手段にはあまりこだわっていなくて。どんなかたちでもいいから、理想の世界をちゃんとつくりにいきたい。その中で、自分自身もずっとプレイヤーであり続けて、ワクワクを追いかけていたいなと思っています」

かっつーのプロフィール
年齢:19歳
出身地:福島県郡山市
所属:少年PROJECT・Project FireWorks
趣味・特技:旅、音楽
大切にしている言葉:足るを知る
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Photo:Nanako Araie
Text:Rinna Koike







