
「気になる10代名鑑」1257人目は、冨井瑠太さん(16)。オルタナティブロックと現代ポップス、両方の要素を取り入れた曲づくりに挑戦している高校生です。自分の作った曲が大衆に刺さらなかったとしても「届けます!」と胸を張って語る冨井さんに、曲を作る上で大切にしていることや将来の展望を聞きました。
冨井瑠太を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「作曲を始めとした創作活動に取り組んでいて。おもに、1980~90年代のアメリカのオルタナティブロックの精神を受け継ぎつつ、現代のポップな要素を混ぜて作曲しています。
オルタナティブロックとは、70年代にイギリスやアメリカで始まった音楽スタイルです。名前の通り、当時確立していた商業的で大衆受けするロックに歯向かうような音楽スタイルが特徴です」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「創作活動は、実は音楽が最初ではなくて。中学2年のときに出会った友人に、『漫画を描いてみたいから、脚本を書いてくれないか』とのオファーを受けたことから、まずはお話をつくるところから始まったんです。
急なお願いに戸惑いつつも、面白そうだったので引き受けることにしました。結果、海で隔てられたふたつの種族が戦争をするというバトル系漫画になったのですが、高校受験を機に制作は打ち切りになってしまって。でも、これはぼくの人生で初めての創作活動になり、この経験がいまの作曲活動につながっていると感じますね。その後もふたりでの創作活動はときどきしていて、高校入学時には、友人が作成した手書きのアニメーションのBGMを作曲して、映像作品コンクールに出しました。
オルタナティブロックとの出会いも、実は彼がきっかけで。それまで聞いたことのないような革新的なロックで、とても面白く、その後の自分に影響を与えてくれました。もともと練習していたギターを、高校の軽音部に入って続けたのですが、練習の過程で自分でコード進行やフレーズを作ったところから、本格的な作曲活動が始まりました」

Q3. 活動するうえで、大切にしていることは?
「『既存の枠組みに入らないぞ』という気持ちを持って、創作活動に取り組んでいます。
前提として、自分の作品は大衆にはウケないと思いながら作っているんです。
ウケないと思っていなかったものが、思いがけずウケたら格好いいと思っていて。もちろん、自分とまったく同じ好みを持っている人はいないので、たとえ好みが被っていたとしてもその好みが大衆にとって刺さるポイントとは限りません。
だから、大衆受けする作品を作るよりも、自分の“好き”を極めていきたいです」

Q4. 活動を通して、実現したいビジョンは?
「もっと気軽に創作活動ができる社会になってほしいです。
ストレスの多いこのご時世、人との関わりが薄れたこともあり、ストレスのはけ口もどんどん小さくなっているように感じています。そんな中で創作活動をすることで、自分と向き合い外に自分をさらけ出すことができると思っていて。少しは楽になれる人も多いのではないかと思います。
いまはインターネットやプラットフォームの充実とともに、創作活動をするための環境は整ってきていますが、それでも最初の一歩の敷居はまだまだ高いと感じます。自分は友人にきっかけをもらいましたが、そもそもきっかけがなかったり一歩を踏み出す意志がないと、なかなか始める人も少ないと思うんです。『創作活動をやりたい!』と思っていなくても、ぜひ一度、みんな創作活動をやってみてほしいですね」
Q5. 将来の展望は?
「まずは、昨年落ちてしまった高校の文化祭のテーマソングに、今年も応募してみます。あとは、学外でのバンド活動をすることを目指しています。
作曲活動としては、『これだ!』と自分が納得できる曲を作りたいです。それをプラットフォームなどに投稿して、多くの人に聞いてほしいですね。大衆に届くかどうかは分かりませんが、『届ける!』という気持ちで。そのときは、創作のきっかけを与えてくれた友人にMV作成を依頼したいです」

冨井瑠太のプロフィール
年齢:16歳
出身地:神奈川県鎌倉市
所属:神奈川総合高校
趣味:ゲーム、楽器演奏、作曲、散歩
特技:国旗クイズ
大切にしている言葉:思い立ったが吉日
冨井瑠太のSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa






