
「気になる10代名鑑」の1239人目は、尾島暖大さん (18)。テクノロジーを活用して、睡眠の質を向上させるハードウェアを開発する会社をアメリカで立ち上げました。起業を人生の「作品」の一部として位置づけていると話す尾島さんに、事業のことや人生の展望について、いろいろ聞いてみました。
尾島暖大を知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?
「睡眠に関するヘルスケア事業をおこなう会社を、今年2月にアメリカで設立しました。現在は、起床時の苦しみを軽減するためのウェアラブルデバイスを開発していて。人間の体温調節の仕組みを応用させ、朝の時間をより快適に、健やかにすることを目指しています。
もともと15時間以上寝てしまうこともあるほど『睡眠』が大好きなこともあり、自分の愛するものを突き詰めて世界に届けたいという想いから、渡米して起業を決意しました」

Q2.活動を始めたきっかけは?
「高校2年生の政治経済の授業がきっかけで、経済の仕組みに興味を持ち経営者に憧れを抱くようになりました。
そんな中、ナイキ創業者のフィル・ナイトの自伝を読み、彼の生き様に強く惹かれたんです。ひとつのプロダクトを突き詰めた結果、世代や国籍を問わず愛される新しい文化やファッションを作り上げた、その姿に憧れて。自分も何かひとつの分野で『世界一』になれる起業をしようと決めました。
『自分が心から愛せるものは何か』を問い直したら、それが睡眠だったんです。そこから、誰もが抱える『起床時の苦痛』という課題を解決したいと考えるようになりました」
Q3.活動にあたってのファーストアクションは?
「とにかく、自分の成長のチャンスが1パーセントでもありそうなら、場所を問わず飛び込みました。
睡眠に関する専門知識がゼロの状態からのスタートだったので、イベントへの参加はもちろん、1日に100件以上のメールを送って有識者にコンタクトを取り続けました。
その結果、スタンフォード大学の研究者に会えることになり、実際に現地へ行って。プロダクトの壁打ちをさせていただきました。飲食経営をしていた両親の影響もあり、ゼロから何かを作り上げることへの抵抗感はなかったのですが、『ノリと勢い』で行動し続けたことで、道が開けたと感じています」
Q4.活動の中で、悩みや壁があれば教えてください。
「いちばんしんどかったのは、実は研究や実務よりも『やりたいことが見つからない時期』でした。
周囲で強烈な原体験を持って活躍している同世代を見ては、焦りを感じる日々で。特別なスキルも好きなこともない自分に絶望していました。
でも、現地で活躍する起業家たちと対話を重ねる中で、『他者が成功しても自分は自分、自分のゴールを目指せばいい』と納得できたんです。少しでも興味を持ったら死ぬ気で動いてみること。それが現状を脱却する唯一のヒントになるはずだと思っています」
Q5.今後の展望は?
「起床時のあの『絶望的な苦痛』が消えた世界線をつくりたいです。
特に日本は、世界的に見ても平均睡眠時間が短く、10代から忙しさに追われて起床に苦しんでいる人が多い。そこを僕たちのプロダクトで救いたいと考えています。
自分にとってこの活動は、一種の『作品』です。ナイキがそうであったように、自分の愛するものを起点として、新たな文化や価値を世界中に、そして何世代にもわたって残していきたい。生涯で『世界一』を3回取るという高い目標を掲げ、自分の限界を超え続けていきたいです」

尾島暖大のプロフィール
年齢:18歳
出身地:神奈川県横浜市
趣味: 寝ること
特技:寝ること
大切にしている言葉: 求めなさい、そうすれば与えられる
尾島暖大のSNS
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LA暇すぎて、アメリカで登記しました🇺🇸
これで今日から起業家です。 pic.twitter.com/tkg4x8oKcx
— 尾島ひなた (@HINAT_OJI) February 10, 2026
Photo:Nanako Araie
Text:Taisei Sawamura







