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ストリートフードがなくなる? ウガンダの首都で政府による屋台や露店の撤去が開始【Steenz Breaking News】

ストリートフードがなくなる? ウガンダの首都で政府による屋台や露店の撤去が開始【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、ウガンダの首都で屋台や露店が撤去されている状況について紹介します。

ウガンダで始まった屋台や露店の撤去

アフリカ各地では、ストリートフードや道端で野菜などを売る屋台、歩きながら雑貨を売る行商などが盛んです。レストランやお店より安く販売していることが多く、気軽に商品を買うことができます。また、売る際には資格などが不要で、小さな資本でビジネスを始められるなど、売り手側にもメリットがあります。

そんな中、筆者が住むウガンダでは、2026年2月5日、露店や屋台を2月19日までに撤去するよう命じる方針が政府より発表されました。

撤去を実施しているのは、KCCA(The Kampala Capital City Authority)と呼ばれる組織です。2010年の法律で設立されたKCCAは、首都カンパラで、道路やインフラ整備、都市計画、ごみ収集、市場管理、交通政策などの都市行政を担っています。

 

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カンパラの街中では日常的に、KCCAの作業員が掃除などをしている姿が見られます。しかし、最近はKCCAの車が露店を撤去し、設備ごと持っていく様子もよく目にするようになりました。

撤去の背景とは?

KCCAの大臣は、記者会見で「この政策が目指すのは、人々を経済から排除することではなく、経済を組織化し、秩序を回復し、合法的な事業を守ることだ」と主張しました。

 

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かつて「ブガンダ王国」によって組織されていたカンパラ。しかし、植民地支配下で階級と人種が分離され、都市設計にはこれらが反映されました。入植者はインフラが整備され、公共サービスが利用可能な地域を占領。そのため、ウガンダ人の労働者の多くは、インフラや衛生環境、住宅規制が整っていない地域に住んでいました。ウガンダの独立後、多くの人々は仕事や教育を求めてカンパラに移住しました。その結果、急速な都市化と農村からの人口流入により、雇用が不足。正規市場で働けないことなどを理由に、路上販売などによって生計を立てる人々が増加しました。

そんな中、増加しすぎた屋台や露店による交通渋滞や火災、路上のゴミの増加、食品衛生の問題、店舗の顧客が減るといった問題が発生しているのです。

多くの人々の生活を支えるインフォーマル経済

KCCAは移転を希望した路上販売者のため、無料で使える2,320もの市場スペースを用意したと発表。KCCAによると、道路や歩道、排水システムなどのインフラを改善することで、衛生環境の向上や市内の移動のしやすさにつながるとのことです。筆者の周囲の、路上販売者ではないウガンダ人からは「カンパラの人口は増えすぎている」として、今回の政策に賛同する声も上がっていました。

しかし、路上販売者にとっては、これまでビジネスをおこなっていた場所から撤去しなければならず、大きな負担となっています。ストリートフードの屋台が立ち並んでいたエリアはいちど撤去されましたが、一部の人々は近くの裏道や店舗の一角を借りるなどして、現在もビジネスを続けているようです。

急速な都市化が進むアフリカで、多くの人々の生活を支える、露店商や非正規タクシーなどのインフォーマル経済。そうした人々の営みと都市整備の共存という課題が、カンパラでも改めて問われています。

References:
Kampala Capital City Authority「KCCA BEGINS ENFORCEMENT OF TRADE ORDER DIRECTIVE」
ULII「Kampala Capital City Act, 2011」

Text:Hao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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