
「気になる10代名鑑」1250人目は、村上煌賀さん(17)。企業やアーティストからの依頼として映像制作をしながら、オリジナルの映像作品も発表するなど、クリエイターとして精力的に活動しています。美しいだけでなく、人の心に残るものをつくりたいと語る村上さんに、影響を受けた人物や将来の展望について詳しく聞きました。
村上煌賀を知る5つの質問

Q1.プロフィールを教えてください。
「映像制作に力を入れています。1人で作品をつくるというよりは、プロジェクトごとの規模に合わせてチームを組んで、KORIKI MEDIA PRODUCTION(以下KORIKI)という団体名で活動していて、物語性や余白を重視した表現を得意としています。
現メンバーはぼくを含めた3名ですが、一定の技量があったり、才能が開花しそうな人に積極的に声をかけたりして、メンバーを募っていて。活動実績が無くても興味がある人は歓迎して、いっしょに作品をつくるなかで適性を感じられれば、本格的にメンバーとして加入してもらうかたちをとっています。
昨年10月には、双葉社の出版する小説の一部を映像化する仕事をいただきました。今年も、アーティストのライブの撮影依頼や、SONYストアでのイベント開催に向けた準備を進めています。
これらは仕事としての映像制作ですが、オリジナルで作品を作ることもしていて。年始には、YouTubeにて短編映像作品『暦泥棒』を公開しました。1年の疾走感を伝えようといろいろ工夫した作品になります。
ほかにも、映像をはじめる以前から写真の分野でも活動していて、昨年カメラのキタムラフォトコンテストにて佳作を受賞したほか、ライブの現場を撮影する仕事もしてきました」
Q2.活動をはじめたきっかけは?
「幼稚園のころから何かをつくることが好きで、当時はレゴやお絵描きにのめり込んでいました。小学1年生で電車にハマって、車両を撮りたくて母にカメラを買ってもらってから、写真の面白さに気付いて。数年後にもう少し性能のいいものを買ってもらい、家族や風景を撮ったりして、見たものを記録に残していました。
映像作品に興味を持ったきっかけは、小学5年生のころに見たApple Watch Series 5のCMです。突然、『この時計は時間がわかる』っていうセリフがテレビから聞こえてきて。当たり前のことが第一声で言われていたことに、思わず振り返ってしまったんです。そのあとも、限られた時間でテンポよくいろんな要素を伝えてきて、結果的に欲しくなってしまったんです。たった数十秒に人の心を動かす力があることに気付いて、自分も映像をやってみたいと考えるようになりました。
まずはCMを真似しながらiPadで撮影をはじめましたが、じきに性能上の限界がきて。iPhoneで撮ってiPadで編集したり、Macで編集したりした後に、本格的に活動をするために機材が欲しいと思い、母にその決意を伝えて、SONY a7 IVのカメラとレンズを手に入れました」

Q3.自身のクリエイティブに影響を与えたものは?
「ヨルシカのメンバーとしても活動している、アーティストのn-bunaさんです。コロナ禍のときに、アニメでオープニングを担当していたことをきっかけに知りました。はじめは曲の雰囲気が好きで聴き始めたのですが、歌詞を調べていくうちに、すごく内容が深いことに気が付いて。あえて伝えたいことをすべて語らずに、受け手に考えさせる余白を感じたんです。聴いた瞬間にすべてを理解できなくても、あとから自分の感情や経験に結びつくことで感動が生まれるのが素敵だと思いました。
その影響もあって、ぼくも作品をつくるときには、美しい映像であることを大前提としながら、意図や物語性を重視しています。すべてを見せないこと、説明をしすぎないことで、人の心に残るものを制作していきたいと常々思っています」
Q4.最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「最近は、ショート動画に力を入れています。はじめにショート動画で拡散して、そこからYouTubeに来てもらうという流れをつくりたくて。
これまでの動画とは、作り方や工夫するポイントが全然違うと感じています。例えば、先ほど話した『暦泥棒』はカーテンを開けるシーンから始まるのですが、これをショート動画にするときっとすぐに飛ばされてしまう。作品の雰囲気以上に、最初の3秒のインパクトが大切だと痛感しています。
KORIKIのブランドとして、作品の質は守らないといけないけれど、それと両立して広げていくこともしないといけない。両立は難しいですが、模索中です」
Q5.将来の展望は?
「いま、KORIKIの事業としてのかたちを整えはじめています。まずは映像制作を主体として、会社として成長していけたらと思っていて。高校卒業後に上京したら、いま以上に、仕事として映像制作を頑張っていきたいです。
あと、これは本当に大きな目標になるのですが、映像を通して、個性や価値観が自然に認められる社会にしていきたいです。世間を見渡すなかで、みんな個性を抑えすぎてるっていう印象があって。そんな国から面白いものは出てこないと思います。
周囲の圧力で個性を抑え、殻を被ることを当たり前にしてしまっている社会を変えたい。ぼくがCMをきっかけにいまの活動をはじめたように、数十秒で人の心を動かせることもあると思うので、ぼくの好きな映像で、社会に働きかけていきたいです」

村上煌賀のプロフィール
年齢:17歳
出身地:静岡県磐田市
所属:KORIKI MEDIA PRODUCTION
趣味:映像制作、写真撮影・レタッチ・編集、映画、音楽鑑賞、犬と戯れること
特技:音を“粒”として身体で感じ取ること、耳を両方動かせること(左右を別々に動かすことも可能)
村上煌賀のSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Yuzuki Nishikawa






