
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、サステナブルファッションを考える書籍『わたしの服はどこからきてどこへいくの?』の出版記念トークイベントの様子をご紹介します。
わたしたちは服とどう向き合えばいいの?
2026年2月に発売された書籍『わたしの服はどこからきてどこへいくの?──服と人とのサステナブルな関係を考える』。「服にもサステナビリティが大切だとわかっているけれど、日々の選択となると迷ってしまう」という実感を起点に、素材、生産、価格、手放し方、企業との関わり方などを7つの問いとして丁寧に整理した1冊です。

今回は、本書の出版を記念して東京・表参道で開催されたトークイベントの模様をお届けします。
衣服の生産背景から手放し方まで、気になるアレコレ
トークイベントには、本書の著者である一般社団法人unisteps 共同代表理事・鎌田安里紗さん、理事・マルティンメンド有加さんが登壇しました。サステナブルファッションの推進に長年取り組んできたふたりが、約2年の歳月をかけ出版に至った本書。「”服を通して社会に良いことをしたい”という正義感がなくても、よりよく選んで、手放したい」など、生活者ひとりひとりの感覚に寄り添いたいと考えたことが出発点だったそうです。

ファッションに関する「もやもや」のひとつには服の手放し方が挙げられます。フリマサイトで売る、回収ボックスに入れるなどの選択肢がある中、そもそも世界の古着の終着点の現状で何が起こっているのか。その目で確かめたいと考えた鎌田さんは2023年、ケニアを訪問しました。ゴミ山と化した埋立地の現状など、衝撃的な内容に参加者は真剣に聞き入っていました。
答えのないサステナブルファッションへの問い
ファッションをめぐる環境破壊や労働問題は、近年知られるようになってきたものの、その先にある「何を選んで、どのように行動に移したら良いか」についての情報はまだまだ少ない、とふたりは話します。

著書の中では、コラム「こたえのない相談室」や、服を手放すときにみるチャートなども交えながら、それぞれのケースに合わせた考え方や行動のヒントが多く提示されています。ファッションのサステナビリティには決まったひとつの答えがあるわけではありません。個人で何か行動したいと考えても足踏みしてしまう人が多くいることに着目し、寄り添う工夫がされているのです。
国内外の動向も紹介
イベントでは、国内外のサステナブルファッションをめぐる最新の動きの紹介も。
取り上げられたのは、イギリス発のエレン・マッカーサー財団の事例です。リペアやリセールなど、「新品を売る」以外の方法でファッションブランドの売上を上げるプロジェクトを立ち上げ、業界構造の変革へ期待が集まっています。

また、国内でも、環境省がサステナブルファッション推進の一環として、優良なリユース業者の認定制度を検討しています。信頼できる指標の確立など、明るい兆しが見えてきていることにも言及しました。
ファッションを楽しみ続けることのできる未来を作るきっかけに
最後に、登壇したふたりのおすすめのアクションをご紹介します。マルティンメンドさんは服を大切にし、長く楽しめるコツとして「お直し」を挙げました。この日着用していた古着のジャケットは、袖丈を数センチ出して自身に合うサイズに直したものだそうです。
また、鎌田さんは「好きなブランドに問い合わせをしてみること」と「洋服のタグや認証マークを確認してみること」の2点を教えてくれました。

ひと筋縄ではいかない課題が山積みの中、自分らしくファッションを楽しみ続けるために何ができるのか。サステナブルファッションについて考えるきっかけを生むひとときでした。
References:
わたしの服はどこからきてどこへいくの? | 晶文社
Text:kagari






