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細密なペン画で内閣総理大臣賞を受賞。都市プランナーを志す高校生アーティスト【山本周矢・18歳】

細密なペン画で内閣総理大臣賞を受賞。都市プランナーを志す高校生アーティスト【山本周矢・18歳】

「気になる10代名鑑」1212人目は、山本周矢さん(18)。精密な書き込みが持ち味の絵でコンクールの内閣総理大臣賞を受賞し、今年、自身初の個展を開催しました。絵を学び始めたきっかけはとあるビルだったと語る山本さんに、当時のエピソードや、制作において大切にしていることなどを詳しく伺いました。

山本周矢を知る5つの質問

Q1.プロフィールを教えてください。

極細の水性ペンを使って、目に見えない感情を細密画で表現しています。

以前はまったく違う画風だったのですが、高校2年生のときにはじめてこのスタイルで描いた絵が、全日本デザイン・イラスト展で内閣総理大臣賞をいただいて。その経験から得た自信やチャンスに感謝を込めて、同じ描き方で卒業制作に取り組みました。

タイトルは『積層の果てを視るために』なんですが、デッサンの学内コンクールのためにひたすら練習した放課後や、それが報われた経験から、積み重ねの力の大きさに気づいて。そこから、緻密なものを積み重ねて最終的に1個の作品にするという考えを結びつけて、その上でまだまだ満足せずにこれからも進むぞという決意の気持ちを込めて描きました。

その後、ご縁があって、1月末から2月初頭にかけて、卒業制作を含む作品の個展を八王子にあるCOFFEE ritmosという画廊喫茶で開きました」

 

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Q2.活動をはじめたきっかけは?

物心つく前から絵を描くことが大好きで、父がベランダで育てている植物をスケッチしたりしていました。学校の図工の授業もすごく楽しい時間で、そこで表現することの面白さを知りましたね。

特に、中学生のときに見た、中銀カプセルタワービルという建物の存在は、大きな転換点になったと思いました。部屋のひとつひとつがカプセルになってて、それが使い古されたら新しいカプセルと交換するという、細胞の新陳代謝をモチーフにしたような建築物で。興味を持って調べていくうちに、自分も建築に携わりたい、そのために美大を目指したいと考えるようになったんです。

そこから美大受験のために美術コースのある高校に進学し、授業の一環として本格的に描くようになった絵が、ありがたいことにコンクールなどで認めてもらえるようになりました」

Q3.活動するうえで、大切にしていることは?

絵の見た目も大事なんですけど、それよりもそこに込められた内容を重視しています。

内閣総理大臣賞を取った絵も、人生を共に積み重ねてきた心臓の鼓動を可視化できたら、どんな風になるのかなっていうのがコンセプトで始まった絵で。ただ音を可視化するんじゃなくて、その鼓動にどういう意味を持たせるかを考えるのにすごく苦労しました。最終的には、自分の今までの人生全てをここに投じようと決めて。心臓には自分を、鼓動には人生を投影しました。

制作において大事にしてるのは、作業にならないようにすることです。根気のいる制作なので、飽きることもあります。それをそのまま続けると、そこに意味や思いを乗せることができなくなっちゃうので、集中力が戻るまで中断しますね。一筆一筆に気持ちを込めることを心がけてます」

 

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Q4.活動をしている中で、印象的だった出来事は?

高校の卒業制作展で、はじめて自分の絵を見た人の感想を生で聞けたことです。

それまでは、ひたすらに自分のことについて語るような表現をしてきたのですが、展示を見に来てくださった人たちがいろんな感想をくれたことで、自分のなかで変化が起きました。怖いとか不気味だという言葉があった一方で、勇気づけられたとか、かっこいいとか、正反対の感想もあって。そこで、絵は見る人によって全然違うものになるんだなと気づいたんです。だからこそ、鑑賞者に寄り添えるような絵を描けるようになりたいと考えるようになりました。絵柄はあまり変わってないんですけど、他者へのメッセージ性を意識するようになりましたね。

ほかにも、同じ美術コースの友人たちから影響を受けています。みんな個性的なんですよね。それぞれが自分の画風とか信念を持ってるので、会話を重ねるなかで自分の価値観が変わっていったりして、すごく刺激を受けてます」

Q5.将来の展望は?

都市プランナーという、都市の全体を設計して作っていくという職業に就きたいです。

人って、長く使うほどに、物に愛着が湧くじゃないですか。ぼくが感銘を受けた中銀カプセルタワービルも、全体を壊さずに部分部分を取り変えていくことで、少しずつ愛着が湧いていくっていう、人情や温かみを感じれるようなデザインなんです。そこへの興味を煮詰めていくうちに、最終的に建物で終わらせたくないなと思って。街のスペース全部を、人に寄り添えるように設計する仕事をしたいです。

ここまで頑張ってきた絵も、すっぱり辞めるのはもったいないと思っています。そもそも、描くことは好きなので。なので、ひとりでも多くの人に自分の作品が届くように、活動を続けていきたいです」

山本周矢のプロフィール

年齢:18歳
出身地:東京都
所属:八王子学園八王子高等学校
趣味:散歩しながら良い感じの建物を探すこと
特技:デッサン、ピアノ、テニス
大切にしている言葉:無駄は無駄にならない

山本周矢のSNS

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Photo:Nanako Araie
Text:Yuzuki Nishikawa

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