
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、アフリカで開催されているファッションウィークについて紹介します。
アフリカでも開催されているファッションウィーク
ブランドが次のシーズンに向けてコレクションを発表し、ファッションショーなどを開催する「ファッションウィーク」。「パリコレ」の略称でも知られるパリ・コレクションやミラノ・コレクションなどは聞いたことがある方も多いはず。実はアフリカでも、南アフリカをはじめ、エジプト、ガーナ、ケニア、セネガル、ナイジェリア、モロッコなど多くの地域でファッションウィークが開催されています。その中でも今回は、2025年に特に話題となった3つのファッションウィークについて紹介します。
「船上のランウェイ」が意味するものとは
セネガル人のファッションデザイナー、アダマ・パリスによって2002年から開催されているダカール・ファッションウィーク。同ファッションウィークでは、4、5年ほど前からサステナブルファッションに注目し、リサイクル素材などを活用した若手のデザイナーの支援や、アフリカの自然、伝統文化を重視したショーをおこなってきました。
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最新のショーは昨年12月にセネガルで開催され、水上でのランウェイが話題となりました。ファッションショーといえば、ランウェイをモデルが歩く姿をイメージしますが、ダカール・ファッションウィークのショーは、大西洋に浮かべた漁船の上をランウェイとしたのです。現地で「ピローグ」と呼ばれる漁船は、古くから漁業や移動にも使われ、セネガル人の生活に欠かせないもの。これまでにも、バオバブの木の木陰をランウェイとしたり、街中で無料のストリートショーを開いたりと、セネガルの地ならではのショーを展開しています。
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ショーには、アフリカにルーツを持つ8人のデザイナーが参加しました。コットンなどの天然繊維をふんだんに使用した作品や、セネガルの伝統的な織物を現代風にアレンジしたもの、デザイナー自身のルーツである民族衣装にインスピレーションを受けたもの。色彩豊かでエネルギッシュなアフリカ風のデザインもあれば、そうでないスタイリッシュな作品も発表されたと言います。
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セネガルの歴史や文化を、船上のランウェイという形で表現したダカール・ファッションウィーク。これまでのランウェイの概念を変えただけでなく、経済効果や伝統文化の持続可能性といったさまざまな面で評価されています。
リサイクル素材や伝統文化をファッションに
ケニアのナイロビ・ファッションウィーク、およびナイジェリアのラゴス・ファッションウィークでも、サステナブルファッションに焦点を当てたコレクションが多く発表されました。
ナイロビ・ファッションウィークで注目されたブランド「Maisha by Nisria」は、埋立地やリサイクル工場、フリーマーケット、卸売業者から廃棄された素材を使ったコレクションを発表。
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同ブランドのデザイナーであるTausi Condeは、学生時代に母親の古い服をリメイクして衣装をデザインしていたそうです。その経験から、徹底的にゴミを出さず、布のハギレまで再利用する「ゼロウェイスト」がブランドのポリシーになっているのだとか。彼は現地メディアの取材で、環境への配慮だけでなく、労働環境の整備やアフリカの文化継承といったことも、ファッションの持続可能性につながると話しています。
ラゴス・ファッションウィークでは、若手デザイナーの才能発掘の場として「グリーン・アクセス」というショーを開催。参加する全てのデザイナーに、生地の調達や衣装の製作、輸送といった全ての工程において持続可能な取り組みをおこなうよう求めています。中でも特に注目されたのは、ラゴスを拠点とするデザイナーBubu Ogisi氏によるブランド「IAMASIGO」です。
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Bubu氏は自身の作品に、アフリカ大陸各地の伝統的な織物や、アフリカで採掘される金属などの素材を使用しました。デザインを通して、アフリカの伝統の再構築をはかり、過剰消費をはじめとする環境問題への対抗、そしてアフリカの歴史に残る植民地主義への抗議なども表現しているとのことです。2025年には、デンマークのコペンハーゲン・ファッションウィークにも参加し「Zalando Visionary Award 2025」を受賞するなど、世界的にも高く評価されています。
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アフリカのファッションウィークから過剰消費を考える
衣類の過剰消費は、世界中で大きな問題となっています。先進国をはじめ、世界中で不要になった衣類は、輸出や寄付といった形でアフリカや南米の途上国に送られているのが現状です。そうした衣類は海岸や埋立地で山積みになっており、「服の墓場」と呼ばれ、海洋や土壌の汚染、健康被害などをもたらしています。そんな中、さまざまな形でサステナビリティを表現し、世界に向けたメッセージを発信するアフリカのファッションウィークについて、皆さんも調べてみてはいかがでしょうか。
References:
AFRICA FASHION TOUR「DAKAR FASHION WEEK 2025, A NEW EDITION UNDER THE BANNER OF INNOVATION AND ETHICS」
GUZANGS「Dakar Fashion Week 2025 Day 3: The Runway Moved to the Atlantic」
Text:Hao Kanayama






