
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、各地に設置されている「サステナブルなクリスマスツリー」についてご紹介します。
各地で多様なクリスマスツリーが登場
ホリデーシーズンが到来し、クリスマスも間近に迫ってきています。クリスマス関連のイベントや街中の装飾に、心を躍らせている方も多いのではないでしょうか。とくに装飾でいうと、街じゅうに設置されるクリスマスツリーに注目が集まります。
毎年、趣向を凝らした美しいツリーの数々が登場し話題を呼んでいますが、近年ではサステナブルを意識したものも増えてきたようです。そこで今回は、全国各地で楽しめる環境に優しいクリスマスツリーをご紹介します。
中部国際空港では、海洋ごみからできたオーナメント
愛知県にある中部国際空港では、2025年11月8日(土)〜12月25日(木)の間、ふたつのクリスマスツリーを見ることができます。

ひとつは、第1ターミナル4階の「スカイタウン」に。もうひとつは、空港内の複合商業施設「フライト・オブ・ドリームズ」にある「フライトパーク」に飾られています。注目ポイントは、ツリーを彩るオーナメント。事前に地元の小学校でサステナブルな授業や、空港事業者と一般のお客様向けにワークショップをおこない、オーナメントを制作したのだそうです。
「サステナブルツリー」には、海岸清掃で回収した海洋プラスチックごみの一部や長野県木曽町の間伐材を原材料に、セントレアキッズクラブの子どもたちがモザイクアートオーナメントを。一方「願いのツリー」には、地元企業の工場で不要となった旧作業着などを活用したクリスマスリースを制作・装飾しました。

その他にも、中部国際空港の若手社員が常滑西小学校などにて、間伐材を活用した星形のオーナメントの制作授業を実施。メインのツリーの周りを囲む、小型ツリーの飾りとして使用されています。
昨年の装飾をアップサイクルした「MARINE & WALK YOKOHAMA」
毎年サステナブルなクリスマスイルミネーションが話題を呼ぶ、神奈川県横浜市の「MARINE & WALK YOKOHAMA」では、『Circulation Tree』というクリスマスツリーが設置されています。

ポップで可愛らしい印象のツリーですが、使用しているのは昨年のクリスマスイベントの装飾で使われていた「羊毛」だそうです。脱水や乾燥、カットなどを施しフェルト化した後、ツリーのパーツとしてアップサイクルしました。羊毛のやわらかく形を変えやすい点を活かした、素敵なアイデアだといえるでしょう。

その他にも、サステナブルな工夫は随所にちりばめられており、例えば、アップサイクル素材で作られたアドベントカレンダー『Reborn Christmas Story Calendar』も設置されています。役目を終えた木箱や残布、残糸などを活用しているそうなので、足を運ばれた際はよく観察してみてください。ツリーやアドベントカレンダーは、12月25日(木)まで置かれています。
「ユニモちはら台」には、“和”を感じる竹ツリーがお目見え!
最後にご紹介するのは、千葉県市原市にあるショッピングセンター「ユニモちはら台」の、「竹」で作られたクリスマスツリー(以下、竹ツリー)です。

市原市は、手入れの行き届かない竹林の拡大や自然の未活用などの課題を抱えていました。今回は、環境課題と向き合う地域資源活用の一環として、竹ツリーが作られたのです。ちなみに、使用した竹は市内の里山地域で間伐(かんばつ)などの維持管理を目的に伐採されたものだそう。竹ツリーは12月25日(木)まで展示し、その後は竹をチップ状に加工して、土の表面を覆うための「マルチング材」として再利用される予定です。展示後の活用法まで、しっかりと考えられていている点も良いですね。
今年はサステナブルなクリスマスツリーにも注目してみて
いくつもの美しいクリスマスツリーが楽しめるホリデーシーズン。見た目の美しさはもちろんですが、今年は素材や制作理由など“背景”にも注目してみてください。
Text:Yuki Tsuruda






