
「気になる10代名鑑」の1183人目は、山本智貴さん (18)。ピアニストとして、コンクールや海外留学、演奏会などあらゆる舞台に挑戦し続け、その表現方法を模索しています。音楽が持つ力を信じ、新しい音楽体験をつくろうと挑む山本さんにこれまでの活動や今後のビジョンについて、聞いてみました。
山本智貴を知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?
「ピアニストとして、コンクールに挑戦したり、ヨーロッパへの留学を通して、自分の演奏を磨いています。
とくに、技術向上だけでなく、楽曲が生まれた時代背景や作曲家の思想を深く掘り下げ、その音楽が持つ意味や必然性を自分なりに解釈することに力を注いでいて。音を正確に再現するだけでなく、『なぜこの響きでなければならなかったのか』を考え抜いたうえで舞台に立つことを大切にしています。
音楽はひとりで完結させるものではなく、聴く人の身体や感情と結びつく体験として届いていくものであると思っています。その思いを大切にしながら、音楽祭や大使館での演奏、マスタークラスへの参加など、国際的な舞台でも経験を重ねています」

Q2.活動を始めたきっかけは?
「5歳の頃、列車の発車メロディーを弾いてみたいと思ったことが始まりでした。
当時からクラシックをよく聴いていたこともあって、そうした好奇心からピアノを習い始めました。
練習を積み重ねるうちに、コンクールで結果を出すことで演奏者としての成長を感じることができるようになり、より上手にピアノを弾きたいと思うようになりました。また、自分にとって演奏は、人として大きく成長させてくれる存在であるとも感じています」
Q3.印象に残っている経験
「ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第3番』に挑戦したことです。
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第3番』は僕が初めてソリストとしてオーケストラと協演した作品です。この楽曲は非常に難易度が高いだけではなく、約45分にも及ぶ長大な作品です。また、オーケストラと合わせるという初めての経験も合わさって、これまででいちばん難易度の高い挑戦でした。
当初はオーケストラの練習のために練習を積み重ねたのですが、最終的にステージ上での演奏機会をもらって、この楽曲を披露することができました」

Q4.大切にしていること
「音楽は人と人とを結び直す力をもつものだと信じています。
昔から、哲学を持った表現に触れることが好きでした。特に音楽のような、身体で体験できるものには特別な尊さがあると考えています。クラシックの一曲一曲には、その背後にある思想や時代の息づかいが濃く刻まれていて、さらに聴く者を捉えて離さない唯一の響きが宿っている。
だからこそ、音楽には社会や人の心をそっとつなぎ合わせる力があると信じています」

Q5.今後の展望は?
「音楽の持つ力を最大限引き出せる人になりたい。
聴覚は五感の中でいちばん本能に近いものであると言われています。本能レベルで親しみを覚えられるものだからこそ、社会にある課題の解決に一役買うことができると考えています。
ひとりのプレイヤーとしてだけではなく、コンサートという場作りや音楽の届け方に至るまで幅広くプロフェッショナルになり、新しい音楽体験を作っていきたいと考えています」
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山本智貴のプロフィール
年齢:18歳
出身地:神奈川県横浜市
所属:聖光学院高等学校
趣味:旅行と美味しいものを食べること
特技:ピアノ
Photo:Nanako Araie
Text:Taisei Sawamura






