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サポーターの熱狂の“マネタイズ”に挑戦中。サッカー愛で突き進む若きイノベーター【町羽 煌太・19歳】

サポーターの熱狂の“マネタイズ”に挑戦中。サッカー愛で突き進む若きイノベーター【町羽 煌太・19歳】

「気になる10代名鑑」の1004人目は、町羽 煌太こうたさん(19)。サッカーへの深い愛情を軸に、サポーターの熱狂を数値化・マネタイズする「Passion Marketer」を進めています。「誰かの役に立てるのが楽しい」と話す町羽さんに、活動のきっかけや印象的だったサッカー選手との出会いについて聞いてみました。

町羽 煌太の活動を知る5つの質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「スポーツビジネスと社会活動に興味があって、高知工科大学の経済・マネジメント学群で勉強しながら、おもに2つの活動を頑張っています。

ひとつは、高校生から取り組んでいる『Passion Marketer』というプロジェクトを進めています。これは、応援におけるドーパミン計測で数値化してポイントに変え、これを地方クラブの支援や子どもたちの夢の実現に使うプロジェクトです。自分の大好きなスポーツの熱狂で、新しいビジネスを実現したいと考えています。

もうひとつは、過去のナレッジイノベーションアワード受賞者の学生ユニット『ENIT』で取り組む「梨ロスプロジェクト」です。これは、規格外の梨を廃棄せずに活用することで、フードロス問題の解決を目指すプロジェクトです。

農園のひとに新しい商品の提案を喜んでいただけることがなにより嬉しくて。それに加えて、後輩育成のためのアドバイザーとして、同世代のイノベーターが行き詰まったときにはいっしょに考えることもあるんです。いろんなかたちで誰かの力になれることに、すごくやりがいを感じています!」

Q2. 活動を始めたきっかけはなんですか?

高校時代に『第10回ナレッジイノベーションアワード』でグランプリを獲ったことです。

小中学生のころサッカーをずっとやっていて、いまでもサッカーチーム『ガンバ大阪』のサポーターをしているくらい、本当にサッカーが大好きです。ずっとスポーツのそばで支える仕事がしたい、と漠然と思っていました。

あるときふと、ガンバ大阪のスローガン『BE THE HEAT, BE THE HEART -青い炎となり、熱狂を生み出し、中心となる。-』というキーワードや、サポーターとして感じる熱狂の凄さから、『応援を違うパワーに還元できるんじゃないか』って思いついて。そこで発表したのが、ドーパミン計測で数値化してポイントに変えるPassion Marketerでした。

このアイデアを企業やスポーツチームに協力してもらうなかで、ふわっとした夢が、はっきりとした将来の目標になっていきました」

 

Q3. 活動のテーマはなんですか?

僕の根っこにあるのは『誰かの役に立つ仕事』をすることです。

中高生では、生徒会に所属して、学校内のイベントを運営したり、コロナ禍で行える文化祭のしくみを考えたりしました。責任を引き受けながら、どうすれば最適解になるかをとことん考えるのが楽しくて。

だれもやりたがらないことを自分の手で変えられるっていう感覚が好きですね。いま思うと、イノベーターは自分に向いていると思えたきっかけかもしれません」

Q4. 活動のなかで、印象的だった出会いは?

セレッソ大阪のスタジアムDJである西川大介さんとの出会いです。まさかJ1のクラブで活動されている方から声をかけてもらえるなんて驚きでしたし、とても嬉しかったです。ガンバ大阪とはライバルチームなのですが、チームの垣根を超えてスポーツを盛り上げたい、そのための仕組みをつくっていきたいとますます燃えました!

実際にスタジアムで試合の裏側を見たり、準備の様子、普段は入れないブースを見学させてもらったりと、貴重な経験ができました。

この経験もあって、いまは徳島ヴォルティスでのインターンシップに参加して、さまざまなスポーツクラブの運営について学んでいます」

 

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Q5. 今後の展望は?

「並行して取り組んでいるENIT『梨ロスプロジェクト』の活動は、誰かの喜びや感謝につながる経験ができたことに、大きな達成感を感じています。最近は「ENITで起業しないの?」なんて声をもらうこともあって、事業として形にする可能性も探っています。

一方で、高校時代からあたためてきた『Passion Marketer』というアイデアも、仕事として本気で実現したいと思っていて。ただ、前例のない挑戦なので、仕組みをゼロから作らなきゃいけないのが大きな課題です。

まだまだ迷っていますが『誰かの役に立ちたい』という思いだけはずっと変わりません。選んだ道を自分の正解にするんだ!という気持ちで全力投球したいです」

町羽 煌太のプロフィール

年齢:19歳
出身:兵庫県川西市
所属:高知工科大学 経済・マネジメント学群、ENIT(Eureka’s Next Innovation Team)アドバイザー、KOIB(高知イノベーションベース)
趣味:スポーツ観戦
特技:プレゼンテーション
大切にしている言葉:置かれた場所で咲きなさい/いくつもの失敗を乗り越えた先にしか成功は無い

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Photo:Mai Narita
Text:Chihiro Bandome

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Chihiro Bandome

ライター

2003年生まれ、埼玉県出身。上智大学文学部新聞学科在学。自分の目で現場を見て、自分の言葉で人と話して、世界を知っていきたい。大学では、主にニュース記事の執筆を学んでいる。2023年より、ライターとして「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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