「気になる10代名鑑」の863人目は、青木詩乃さん（18）。小学生のときにインラインスケートに出会い、現在は競技に取り組みながら、ナショナルチーム入りを果たすほどの成果を残しています。多くの人にインラインスケートの良さを多くの人に知ってもらいたいと語る青木さんに、活動を通しての悩みや将来の展望について、くわしく聞いてみました。
青木詩乃を知る5つの質問
Q1.いま、いちばん力を入れている活動は？
「小学生のときに始めた、インラインスケートという競技です。インラインスケートとは、縦にタイヤの並んだ靴を履き、スピードや技、表現力を魅せるスポーツ。わたしはインラインスケートの中でも、さまざまな競技に取り組んでいます。今年は「フリースタイルスラローム」という競技で2種（クラシックスラローム、バトルスラローム）と「スケートクロス」の3競技で、ナショナルチーム入りを果たしました。
特に力を入れているのは、フリースタイルスラロームです。その中でも、曲に合わせて演技をするクラシックスラロームという種目にいちばん注力しています。休日には公園などで、表現力や技術力を磨くための練習に励んでいます」
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Q2. 活動を始めたきっかけは？
「小学校の低学年のころ、近所の公園で友達が楽しそうに滑っているのを見て『私もやってみたい！』と思って、父に買ってもらったのがきっかけです。わたしが楽しそうに滑っている姿を見た両親が、もっとのびのび滑れる場所を探してくれて。名古屋にある、インラインスケートができる公園に通うようになりました。当時は転勤が多く、三重に引っ越してしまったのですが、週末には家族全員で名古屋まで通って、みんなでインラインスケートをしていました！
そこで『名古屋インラインスケート協会』の方に出会って。その方のすすめで、大会に出るようになりました。気づいたときには、遊びとしてだけでなく、競技としての魅力に引き込まれていました」
Q3. どんなことをテーマに活動を行っていますか？
「人の心を動かせるような選手になることです。
特に力を入れているクラシックスラロームでは、曲に合わせて演技をするので、技だけでなく、表現にもこだわっています。曲を選ぶ際には、自分が好きな曲というより、演技のイメージがしやすいものや、緩急のある曲を選ぶようにしていて。技を披露をする意識はもちろん、観る人に歓声を上げてもらえるような、感動を届けられる演技をめざしています。
また、技術の高さだけでなく、競技に対する姿勢や、人間性も重要だと考えています。例えば、競っている相手を正々堂々と受け入れて、スポーツマンシップをもって相手を尊重することものそのひとつです。私の好きな選手も、だれにでもやさしい人で、わたしもそんな選手でありたいと思っています」
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Q4. 活動をする中で、悩みがあれば教えてください
「練習が毎日続くと、インラインスケートが嫌になってしまいそうな時期もありました。最初は技がどんどんできるようになる楽しさがあったのですが、上達が遅く感じたり、他の選手が伸びているのを見て、壁を感じたりすることもあって。
また、中高生のころは、友達との時間や、プライベートとの両立に悩むことも多くて。遊びの誘いを断ったり、SNSで楽しそうな姿を見ると、寂しくなったりすることもありました。テスト期間中に練習していると、周りとの差に焦りを感じることも……。でも、同じ競技に打ち込む友人たちの頑張る姿に励まされ、自分ももっと頑張ろうと思えるようになりました。悩みがあっても、仲間や競技への想いから乗り越えられたと思います」
Q5. 将来の展望は？
「インラインスケートの楽しさや魅力を、もっと多くの人に知ってもらいたいです。
自分が教わったことを今度はわたしが伝えていくことで、恩返しのようなことができたらなって。この競技を通じて知った、挑戦する楽しさ、達成感、そしてなにごとにも全力で取り組むことの大切さを、次の世代にも伝えていきたいと思っています。
インラインスケートは、年齢や経験に関係なく始められるスポーツです。実際に、親世代で始める方もいれば、2歳から始める子どももいるんです。スタイルもそれぞれなので、多くの人に知って、楽しんでもらいたいですね」
青木詩乃のプロフィール
年齢：18歳
出身地：神奈川県横浜市緑区
所属：日本文化大学
趣味：カエルのグッズ集め
特技：声楽
大切にしている言葉：限界は越えられる。
青木詩乃のSNS
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Photo：Nanako Araie
Text：Honori Kukimoto
