世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、AIを活用した英語学習プラットフォームを開発・提供するスタートアップ企業についてご紹介します。
勉学の秋がやってきた！
多くの高校生は9月から新学期がスタートし、また大学生も、10月には秋学期が始まるというケースが多いのではないでしょうか。新学期ということで心機一転、英語学習に力を入れようと考えている人もいるかもしれません。
そこで、今回は「英語学習の効率化・最適化」にフォーカス。AIを活用した英語学習アプリ『レシピー』を開発する株式会社ポリグロッツをご紹介します。
日本人は英語学習で壁にぶつかりやすい？
文法から発音、言葉の背景にある文化など、日本語と大きく異なる部分が多いからこそ難しい英語学習。たくさんの英単語に触れ、授業で習った文法をしっかりと理解していても、英会話となると、なかなか言葉が出てこないというケースは、日本人によくある事例です。
あるいは、英語を使えるようになりたいと意気込んで机に向かったのはいいものの、そもそもどこから勉強に手をつければよいのかわからなくて途方に暮れてしまったり、手にしたテキストに興味がわかず、学習が続かなかったり……。そんな失敗に直面してしまうケースも多いようです。
そんな、多くの英語学習者が直面する課題に、AIの力で解決策を示してくれるのが、ポリグロッツが開発する英語学習アプリ『レシピー』です。
AIがオリジナルカリキュラムを作成、提案してくれる『レシピー』
『レシピー』は、200万人分の英語学習データを分析したAIが、自分の現在の英語力と強化したいスキル、1日の学習時間のデータ、興味・関心に関するデータをもとに、自分が伸ばしたいスキルや興味関心の内容にぴったり合った学習カリキュラムを提案してくれます。
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そのカリキュラムをもとに、アプリでリスニングやリーディングなどの勉強を進めていくだけ。文法はもちろん、英単語、読解、スピーキング、ライティング、リスニングと、英語を使いこなす上で必要なスキルをすべてカバーした学習コンテンツがあり、スマホを使って隙間時間に少しずつ学ぶことが可能です。
また、コンテンツの内容は、自分の興味関心に沿っているため、学習に“飽きにくい”のもポイント。英語で好きなこと、知りたいことの情報を得ているうちに英語力が高まっていく。そんな感覚で英語学習と向き合えるのです。
日本出身のバイリンガル講師が英会話レッスンを担当
また、スキルや指導力を認定した、日本にルーツを持つバイリンガル講師によるオンライン英会話レッスンも、「ポリグロッツ」のサービスのひとつとして提供されています。アプリでの学習に加え、講師とリアルな会話を練習すれば、総合的に英語力を高めていくことができそう。
なお、多くの英会話学校では、外国人講師から英語を学べる点がウリになっている教室も多いもの。しかし、ポリグロッツでは、あえて日本にルーツをもつバイリンガル講師にレッスンをお願いしているといいます。
その理由は、日本語を母語としている講師であれば、改善ポイントを日本人にわかりやすく、的確に言葉で伝えられるから。そして、自身も努力の末に英語力を高めてきた人であれば、日本人が英語学習で躓くポイントもよく分かっているため、学習者の気持ちに寄り添いながらレッスンを提供できます。こうした点も、ポリグロッツならではのこだわりなのだそうです。
アプリ着想のきっかけは、創業者の原体験
こうした英語学習アプリや英会話レッスンサービスを開発したのは、創業者の山口隼也さんが前職で「グローバルビジネスの場に日本人が少ない」という事実に気がついたことが、大きなきっかけとなったそうです。
前職では、システムエンジニアとして海外に出張することも多かったという山口さん。行く先々で、ビジネスの場での日本人の存在感が薄いと感じ、次第にその原因は「英語力」にあるのではないかと考えるようになったといいます。
日本人がもっと英語ができるようになれば、世界で活躍する人もさらに増えていくのではないか。そう考えたことから、ポリグロッツを創業し、『レシピー』などの英語学習サービスを開発するに至ったのです。
ポリグロッツは現在、大学などの教育機関にも導入されており、教育系サービスを手がける大手企業との連携も進めています。テクノロジーの力と、日本人特有の学習ニーズを巧みに組み合わせた『レシピー』。ポリグロッツが提供するサービスは、次世代の日本人のグローバル競争力を高める重要なツールとなる可能性を秘めているといえるのではないでしょうか。
Text：Teruko Ichioka
