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高校時代の苦い経験がバネに。授業運営や留学生支援に情熱を注ぐ大学生【せいご・19歳】

高校時代の苦い経験がバネに。授業運営や留学生支援に情熱を注ぐ大学生【せいご・19歳】

「気になる10代名鑑」の769人目は、せいごさん(19)。ビジネスリーダーシップを学ぶプログラムでSA(スチューデントアシスタント)として授業運営に関わっているほか、学部の留学生支援団体で外国人学生と日本人学生を繋げる活動をおこなっています。高校時代の経験がいまの活動に影響を与えていると話すせいごさんに、活動についてあれこれ聞いてみました。

せいごを知る5つの質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「立教大学の経営学部に通っています。学校では、『BLP(ビジネスリーダーシッププログラム)』というプログラムがあって、その中でも『BL0』という、4~5人のチームで課題解決のプラン提案をおこなっていく授業のSA(スチューデントアシスタント)を務めています。担当クラスを受け持って、授業の運営をするのが主な仕事です。

あとは、『COBBY』という学生団体に所属しています。外国人留学生と日本人学生の架け橋になることをテーマに活動していて、イベントの企画や運営をおこなう団体です。先月は、浅草で謎解きイベントを企画したり、今月はフェアウェルパーティーを開催したりして、留学生と学部生の交流を生み出しています」

 

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Q2. 活動を始めたきっかけは?

SAについては、昨年、自分が受講生だったとき、SAさんに憧れたことと、授業自体の面白さに惹かれたことがきっかけです。

『BL0』は、予選→本選→本社プレゼンと、良い提案をしたチームが次のステージに進んでいくことができるんです。結果が出るかは人それぞれだけど、それを追い求める過程でリーダーシップを学ぶことできる仕組みに面白さを感じて。もう1年『BL0』に関わりたいと思って、SAになることを決めました。

『COBBY』に関しては、高校時代の留学経験がもとになっています。高校生のとき、ひとりでイギリスに4か月間留学していたんですけど、コロナ渦かつ留学プログラムの一期生だったこともあって、現地で生活していくことの難しさに直面して……。知らない環境でひとりで生きていくことのしんどさを実感しました。

それで、日本に来た留学生をサポートしている学生団体があるってことを知って、ぜひ参加したいと思ったんです」

Q3. これまでに印象的だった出来事は?

「僕は立教新座高校の出身なんですけど、内部生なので、高校3年生にひと足早く大学の授業に参加できるんです。それは『BL0』とほとんど同じ形式で、4〜5人のチームで課題解決のプラン提案をおこなうような授業でした。

ただ、実際に参加してみると、高校の授業との両立がとても難しくて。自分から手を挙げて参加したのにも関わらず、結局、フリーライダーみたいになってしまったんです。チームミーティングにも全然参加できなくて、メンバーには迷惑をかけてしまいました。

だからその1年後、大学で『BL0』をやるってなったとき、そのリベンジじゃないけど、『絶対同じことは繰り返したくないな』っていう思いがあったんです。この経験が、いまのいろんな活動のモチベーションになっています」

Q4. これまでに影響を受けたものはありますか?

いま所属している立教の中原ゼミでの学びが、いろんな活動の中で生きています。ゼミでは組織開発とか人材開発を学んでいるんですけど、ゼミのルール決めから授業設計まで、自分たちでおこなっています。ゼミの運営を通じて、組織開発を身をもって学んでいるようなかたちです。

教授は『自分たちの学びは自分でデザインせよ』『迷ったらやれ』ということをよく仰っていて、そういう主体性とか、ためらわず挑戦していく姿勢は、SAとして行動しているときにも、影響を受けているなって思います。

ゼミの同期にも、いろんな活動をしている人がいて、本当にみんなパッションがすごいんです。たくさん刺激を受けていて、憧れでもありますね」

Q5. 今後の展望は?

漠然とした目標ではあるんですけど、将来は海外をフィールドに、いろんな人と関わる仕事がしたいと思っています。具体的には、いまゼミで学んでいる組織開発とか、人材開発に携わりたいなって。

社会では、多くの人が関わりながらチームで仕事をしていく場面が多いと思うんです。それにはチームワークが大切になるけど、いまの日本ではチームワークの大切さについて語られることって少なくて、むしろ収益性や効率ばかりが優先されているような印象をもっていて。

自分はそこに対して、どういうアプローチをしたら組織がより活性化するのかとか、そのためどうやってひとりひとりと関わっていくといいのかっていうことを、考えていきたいんです。その活動のフィールドが、よりたくさんの人と出会えるという意味で、海外で働きたいと思っています」

せいごのプロフィール

年齢:19歳
出身地:埼玉県川口市
所属:立教大学 経営学部 国際経営学科、学生団体COBBY、中原淳ゼミ
趣味:野球観戦、ドライブ、サウナ、海外旅行
特技:遠投、人の顔を覚えること
大切にしている言葉:大丈夫、全部うまくいく

Photo:Nanako Araie
Text:Fuka Hagai

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Fuka Hagai

ライター

2003年生まれ、愛知県出身。立教大学社会学部メディア社会学科 在学中。Steenzには2024年より参加し、学生ライターとして「気になる10代名鑑」のインタビュー記事制作に携わる。

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