「気になる10代名鑑」の747人目は、スズキユナさん(19)。手に取る人のことをイメージしながら、軸を持ちつつも温かみのあるもののづくりをしています。ひとりのデザイナーとして、枠にとらわれないものづくりをしていきたいと語るスズキユナさんに、活動をはじめたきっかけや今後の展望について聞いてみました。
スズキユナを知る5つの質問
Q1. いま、力を入れて取り組んでいることは?
「武蔵野美術大学に通いながら、手に取る人の生活に彩りを与えるようなものづくりをしています。最近は、社会に新しいものを提案する仕掛けのあるプロダクトというテーマでものづくりをしたんですけど、もともと温かみのあるようなものが好きなので、色と素材にこだわりながら、ファスナーで高さが調整できる仕掛けの花瓶をつくりました。どんなお花にも合う花瓶にできたらいいなと思って、見ている人が思わず微笑んでしまうような作品です。
誰もデザインしたことのないものをつくるのは、なかなか思いつかなかったり、試行錯誤を繰り返したりと、大変なことも多いです。でも、時間をかけた作品だからこその満足感がありました」
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Q2. 活動するうえで大切にしていることは?
「手に取ってくれた人がポジティブな気持ちになれるものをつくりたいんです。世界には、いろんなものがあふれているけど、わたしの作品を見て、少しでも嬉しい気持ちや幸せな気持ちになってほしいです。
カラフルでポップなものが好きで、色合いや質感、素材にもこだわるようにしています。それでいて、繊細さも持ち合わせているようなものづくりを心掛けています。例えば赤色を使ったり、素材をプラスチックにしてみたり、温かみと優しさをもたせつつ、力強さも兼ね備えているような……。わたし独自の世界観で、多くの人の生活や心を彩れたら嬉しいです」
Q3. 活動をはじめたきっかけは?
「デザインを始めたのは高校生のときです。パソコンを使ってグラフィックデザインをしたことがきっかけで、勉強していくうちに、日常的にあるものの見え方が変わってきました。ペットボトルのラベルや部屋の空間を意識して、ここにこのロゴがあったほうがいいなとか、この部屋は緊張感あるからお花が必要かなとか、いろいろと思いつくようになったんです。
あとは、幼いころから美術やものづくりが身近にあった気がします。お母さんがものづくり教室をやっていて、わたし自身も塗り絵にトレーシングペーパーを重ねて、イチから塗り絵を自作するような子どもでした」
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Q4. 最近始めた新しい挑戦は?
「ビーズで、ネックレスやブレスレットなどのアクセサリーをつくることです。友達や渡したい相手のイメージに合わせて、色や形を組み合わせながらデザインしていくことが楽しくて、つい時間を忘れちゃうことがあります。
いつか、作品に込めた想いや魅力が届けられるようになれたらいいなって思います」
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Q5. 今後の展望は?
「ひとりのデザイナーとして、枠にとらわれないものづくりとしていきたいです。いま、学んでいる絵や工芸、ファッション、空間デザイン、自分が好きな音楽も含めて、ひとつのものに縛られないデザイナーになりたいです。温かみをもちつつも、自分の軸がある作品をつくっていきたいと思っています。
デザイナーは、自分だけで作るのではなくて、作品を見てくれる人や、まわりのサポートがあるからこそ、できる仕事だと思っていて。わたしがデザインする作品や空間を通して、同世代の人や日常生活に少しの幸せを感じたい人に、感情を体現できるようなデザイナーになりたいです」
スズキユナのプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都
所属:武蔵野美術大学、ものづくり教室みずたま
趣味:音楽、映画鑑賞、インテリア、ファッション、カメラを片手に散歩すること
特技:ものづくり
大切にしていることば:ないものはつくればいい!
スズキユナのSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano