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年間600万世帯の電気を生み出す!世界最大の洋上風力発電が英国・ヨークシャー沖で建設中【Steenz Breaking News】

年間600万世帯の電気を生み出す!世界最大の洋上風力発電が英国・ヨークシャー沖で建設中【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、英国で建設中の世界最大の洋上風力発電「ドッガーバンク」についてご紹介します。

世界最大級の洋上風力発電所「ドッガーバンク」

英国のヨークシャー沖で、世界最大規模の洋上風力発電所「ドッガーバンク」の建設が進められています。先日、1基目の建設が完了し、初めての発電が成功したと発表されました。10月7日にはイギリスの全国送電網に接続され、国内の一般家庭や企業への電力供給が行われます。

「ドッガーバンク」のタービンの長さは107mで、タービンが1回転するだけで、一般家庭の2日分のエネルギーが生産できるのこと。全277基が完成すれば、年間600万世帯の電気利用量を供給できる、世界最大級の洋上風力発電所になるのだそう。2026年までに完成し、完成後は35年間稼働される予定です。

イギリスで加速する再生可能エネルギー

イギリスは海に囲まれていることから、洋上風力発電の普及が進められています。2018年にはアイリッシュ海沖に659MGの容量設備をもつ「Walney Extension」が建設され、続く2019年には、ヨークシャー沖に設備容量1.2GWの「Hornsea One」が建設されました。

2021年4月には、ジョンソン元イギリス首相が「2035年までにイギリスのすべての電力を再生可能エネルギーで賄う」と発言しています。またイギリス政府としても、「2050年までにCO2排出量ゼロの達成」を目標としています。イギリスの2020年度の電源構成のうち、再生可能エネルギー(水力含む)は、43.2%。今後もイギリス国内における、再生可能エネルギーの更なる普及が考えられるでしょう。

日本でも洋上風力発電は普及する?

四方を海に囲まれているといえば、日本も同じ。日本もまた、洋上風力発電に適した国だといわれています。国際エネルギー機関(IEA)では、日本で洋上風力発電を行った場合、現在の日本の電力消費量の9倍の電力が発電できるとの報告もあり、その可能性に注目が集まっています。

そんな日本の洋上風力発電量は、2020年12月時点で58.6MW。政府は2030年度までに、5.7GWをめざすことを発表しています。しかし国際水準と比較すると、風力発電のコストが高いことや地形的な制約があることなど、解決すべき課題があるのも現状です。

洋上風力発電の圧倒的なポテンシャルをもつ日本。今後、日本周辺の海に大規模な洋上風力発電所が建設され、日本全国の電力を賄う日が来るかもしれませんね。

Reference:
自然エネルギー財団「洋上風力発電を、ニッポンも。」
資源エネルギー庁「もっと知りたい!エネルギー基本計画③ 再生可能エネルギー(3)高い経済性が期待される風力発電」

Text:Tommy

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Tommy

ライター

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