「気になる10代名鑑」の529人目は、金光柊介さん(18)。東京大学で経済学について学びながら、世界各地で起こっている対立や争いを解決したいと考え、若い世代だからこそできる情報発信などといった活動ビジョンをもっています。「人と人とのあたたかいつながりを大事にしたい」と語る金光さんに、興味を持ったきっかけや今後の展望について、詳しく聞いてみました。
金光柊介を知る5つの質問
Q1. 挑戦しようとしている活動は?
「大きなビジョンですが、世界の平和を実現していけるような活動をしていきたいと思っています。
特に興味があるのは、日本と朝鮮半島との関係です。日本と朝鮮半島の両方にルーツを持つ在日コリアンの人やコリアン系の学校に通う学生、あるいは、単純にこのトピックに関心がある人……いろんな人と意見を交わして勉強していくことで理解を深めつつ、あまり関心がない人に向けて発信もしていきたいと考えています。
表層的なことだけでなく、歴史から現代の情勢までしっかりと学び、文化的な交流をして、僕たちのような若者から発信していけたらと考えているので、まずは歴史を知って、何ができるかを考えていくつもりです」
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Q2. そのテーマに興味を持ったきっかけは?
「僕は『人と人とのあたたかいつながり』を大事にしていて、高校生のときには地域の方と交流する場をつくったりしていたんです。
でも視野を広げて考えると、深刻で大きな対立が世界のいろいろな場所で起こっている現状があって……。純粋に『平和をつくりたい』と思いました。この大きなテーマのなかで、僕自身が在日コリアンのルーツを持っていることと、地理的に近いことから、まずは日本と朝鮮半島の平和を実現したいと考えるようになりました」
Q3. 活動する中で悩みはありますか?
「まだ勉強を始めたばかりですが、知らない軋轢や葛藤を目にすると、僕たちの世代からするわからないことがまだまだ多いと実感するし、これまであった争いや対立について体験していないからこそ、正しい方向でアクションをとっていけるのか、不安に思うこともあります。
特に、歴史が大きく関わっている問題だからこそ、いろいろな考え方があるし、活動に対する反対意見も出てくると思っています。
だからこそ、若者である僕自身が、過去のことをしっかり学び、現在、そして未来も正しく見つめ、前向きな視点をもって活動していくことが大切なんじゃないかと思っていて。そうすれば、もっとたくさん人とこの問題について考えていく流れをつくることができるのかな、と考えています」
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Q4. 最近新しく始めたことはありますか?
「言語には文化があらわれると思って、韓国語の勉強を始めました。活動を進める中で、韓国語でコミュニケーションをとる場面がくればと思っています。
あとは、小さいことですが、大学への通学を自転車に変えました。体を動かすことが好きなのと、電車では見つけることができない道を見つけたいと思って。とはいえ、40~50分はかかるし、夏は暑くて大変なんですけど(笑)、今後も続けていきたいです」
Q5. 今後の展望は?
「経済の勉強を頑張っていきたいです。いくら平和を訴えたとしても、基本的な生活の必要最低限レベルが達成されていないと、世界に目を向けることって難しいのかなと思っていて。
世界に目を向けたとき、その日に食べる物すらままならない人が多くいます。この現状を解決するための平等な分配や構成には、経済学が関わってくるので、まずは大学の勉強にちゃんと向き合いたいな、と思っています。
将来的には、もちろん世界的な問題もそうだし、国内の問題にも目を向けて、その問題解決に携わることができる仕事をしたい。特に国内の問題については、少子高齢化や過疎化に特に関心があって。それと同時に、家族とか家庭のあり方についても、コミットしていきたいと思っています」
金光柊介のプロフィール
年齢:18歳
出身地:福岡県春日市
所属:東京大学教養学部文科2類、アースデイ東京ユース
趣味:スポーツ、読書、料理、筋トレ
特技:大体のスポーツができること、英語と言いたい
大切にしている言葉:愛、ために生きる
金光柊介のSNS
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Photo:Kaori Someya
Text:Chikiri Kudo