「気になる10代名鑑」の526人目は、ナナコさん(18)。大好きな色である赤をベースに、洋服や帽子などを制作しています。10代という若さを武器に、自分のブランドを確立していきたいと話すナナコさんに、創作活動を始めたきっかけや今後の展望について、聞いてみました。
ナナコを知る5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください
「文化学園大学に通いながら、赤という色をテーマにして、服や小物など、身に着けるものを創作をしています。白とか黒のアイテムでも、縁取りやワンポイントを赤にしたり。まるで赤に憑りつかれたみたいに、作品に赤を入れないと気が済まないんです(笑)。
『退屈しない服をつくる』『いままで目にしてきたものを融合させて新しいものをつくる』ということ大事にしていて、チャイナドレスやヘッドドレスなど、みんなのイメージが決まってしまっているものを自分流にレベルアップさせたり、今日着ているドレスみたいに、ベトナムの民族服であるアオザイをベースに、肩の部分だけドレスを融合させたりしています。
服づくりを始めたのは、はっきり覚えていないくらい昔なのですが、高校生のときから本格的にやるようになりました。大学の課題が多くて大変なこともありますが、服づくりの基礎や服飾史を学ぶことができて、楽しいです」
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Q2. 創作活動に影響を与えたものを教えてください
「『ガラスの仮面』などの昔の漫画、昭和のアイドルや曲から影響を受けていると思います。80年代のアイドルのかわいさに驚いて、ファッションに興味をもったんです。中森明菜さんが大好きで、高校生のときは髪型も真似していました。曲もすごくかっこよくて、ずっと大ファンです。
昔の漫画やアイドルは母から教えてもらいました。服づくりに興味をもったのも、母が洋裁をしていたのがきっかけだったので、母からの大きな影響を受けていると思います。服づくりの基礎も、本を読んで理解できないところは母に教えてもらいました。母は黒が好きで、好みは全然違うけど、趣味はすごく合うんです」
Q3. 社会に対するビジョンを教えてください
「考えすぎることをやめて、もっと楽しく過ごせる人が増えたらいいなと思っています。
第一希望で入学した学校は、管理が厳しくて、言いたくない情報まで提出しないといけなかったんです。それがすごく嫌で、精神的に少し弱ってしまい、転校したんです。そこでいろいろな人と出会って、考えすぎはよくないことだなって思ったんです。
あの人はわたしのことが嫌いなんじゃないか……とか、わたし抜きで何を話していたんだろう……とか、いろいろネガティブな想像をすることもあったけど、実際は想像と違うことがほとんど。どうしてもそういうことを考えてしまう人は、ぜひわたしがつくった服を見て、楽しくなってもらいたいです!」
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Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「作品を商品化しようとしています。学生さんでも購入しやすいように、すごく高いものはつくりたくないんですけど、どの程度の予算だったら、利益を出しつつ、わたしの色が出せるかなど、具体的なことを考え始めていて。それがすごく楽しいです。
ひとりでブランドを立ち上げるとなると、事務作業や運営、締め切りの管理などで、創作活動が楽しくできなくなってしまうような気がするので、マネジメントをやりたいと話してくれた友だちと共同で立ち上げる予定で、計画を進めています」
Q5. 将来の展望について教えてください
「わたしがつくった服を着ている日だけでも、みんなの気持ちが穏やかで楽しくなる……そんな服をつくっていきたいと思っています。大きな話に聞こえるかもしれませんが、友人から『ナナコがつくった服を世界中の人が着ていたら、争いがなくなりそうだよね』って言われたことがあるんです。
バレエや演劇をやっていて、舞台衣装を着ていた経験から、“身につけていたら別人になる服”をつくることも意識しているので、わたしがつくった服を着ている日は、平和な気持ちになってほしいです。
そして、若いうちに、自分のブランドを確立できればいいなとも考えています。10代から活動していることは武器になると感じているので、自分やこれから立ち上げるブランドを積極的に発信していきたいです。できれば近いうちにPOP UPをしてみたいなと思っていて、友だちと計画を立てています」
ナナコのプロフィール
年齢:18歳
出身:東京都世田谷区
所属:文化学園大学
趣味:ボウリング
特技:赤のアイテムを見つけること
大切にしている言葉:なんとかなる!
ナナコのSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Kanon Yoshizumi