「気になる10代名鑑」の515人目は、FUJIKOさん(19)。多摩美術大学で油絵を学びながら、モデル活動も精力的におこない、事務所にも所属しています。FUJIKOさんに、モデル活動を志した理由や影響を受けたアーティストについて、聞いてみました。
FUJIKOを知るための5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「多摩美術大学で油絵を学ぶ1年生です。昨年の夏から事務所にも所属しています。事務所に入った時期と受験期が重なってしまって、なかなか仕事ができていなかったのですが、いまはモデルになるためのレッスンを頑張っています。
また、美術や服飾を学ぶ高校の友達と立ち上げた『Ei』というグループでの活動もしています。各々が服をつくったり、手芸をしたり、絵を描いたりして、グループで展示をしたり、販売したりしています」
Q2. どんな作品を作っていますか?
「テーマとかは特になくて、日常やそのときの心情からヒントを得て制作しています。でも、色使いにはこだわっていて、少し絵の具で淡い色彩を表現するのが好きです。
大学で校内を歩いてモチーフを探すという課題があったんですけど、『絶対にこれを描きたい!』と思えるお花に出会ったので写真を撮っておいたんですが、次の日に見に行ったら枯れていて……。でも、花が咲いてから枯れるまでを捉えても面白そうだなと思って、あえて下のほうは枯れた雰囲気を残して描きました。
雨と晴れだったり、寒暖差だったり、明るい雰囲気と暗い雰囲気を混ぜるというのは意識していることです」
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Q3. 活動を始めたきっかけはなんですか?
「もともと、服飾やデザインの道に進むことを考えていて。高校が自由に授業を選択できたこともあって、そういった授業も取っていたんです。でも、進学相談会に行ったときに、美大に行った先輩から『得意かどうかじゃなくて、好きかどうかで選んだほうがいいよ』とアドバイスをもらって。確かに服飾の授業はやることも多いし、デザインも締切に追われている感じで……。憧れはあったけど、自分のメンタルを保つのが大変なところもあって。
そのときに思い出したのが、中学生のとき、一度だけ描いた油絵の記憶でした。すごい楽しかった時間だったし、ゆっくり時間をかけて制作するほうが向いているんじゃないかなって思って。それで、高3の夏から予備校に通いながら、油絵を始めました。
モデル活動は、『Zipper』に載っていたのせりんを見て、わたしも出られたら楽しそうだなって思って、オーディションに応募したんです。結局、そのオーディションには落ちちゃったんですけど、いまの事務所にスカウトしてもらって、所属することになりました。今日着ている『Heaven by Marc Jacobs』みたいな、カラフルなファッションが好きなので、スタイリングから色彩を学んだり、ポージングや表情から人物画のインスピレーションを受けたりしていて、自分の創作を広げる目的もあります」
Q4. 影響を受けたアーティストはいますか?
「ロココ時代の画家・フランソワ・ブーシェと、20世紀の女性画家・ジョージア・オキーフです。活躍した年代はだいぶ違いますが、どちらも作品の色使いが好きで、参考にしています。
ブーシェは、東京都美術館の展覧会で初めて観たときに、吸い込まれるような魅力があって。オキーフも、ずっと画集でしか見たことがなかったのですが、この前アーティゾン美術館で生のオキーフを観ることができて、めちゃくちゃ感動しました。
彼らの作品もすべてがきれいなわけではなくて、ところどころに濁った色を使っていて。その濁った部分のおかげで、きれいな部分がよりきれいに見えるんだなと思います」
Q5. 今後の展望を教えてください。
「美術や洋服にまつわる仕事をしたいです。特に、ブーシェに影響を受けたこともあって、フランスに留学したいなって思っています。
まだ模索中だけれども、自分は就職するのが向いてないとは感じていて。だから、日本以外の場所でも経験を積んで、仕事の選択肢を増やしていけたらなって。
モデルとしては、最初にこの道を選びたいと思わせてくれたZipperに出ることが目標です!」
FUJIKOのプロフィール
現在の年齢:19歳
出身地:東京都
所属:多摩美術大学 絵画学科油画専攻
趣味:お笑いをみること
特技:絵、書道
大切にしている言葉:虚心坦懐
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Photo:Eri Miura
Text:Atsuko Arahata