「気になる10代名鑑」の502人目は、川西沙良さん（19）。海外での経験から、もっと日本の若者に多様性の文化や価値観を広めたいと考え、カードゲームの制作や環境活動など、さまざまな活動を行っています。自分の手の届く範囲の人を幸せにしたいと語る川西さんに、これまでに印象的だった出会いや今後の展望について、詳しく聞いてみました。
川西沙良を知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を注いでいる活動は？
「LGBTQやヴィーガンなど、いわゆる『マイノリティ』と呼ばれる方々に話をうかがって作成した『多 You Say』というカードゲームを開発しました。
これは、前に海外に行ったとき、日本と海外の受容の違いに驚かされて、もっと多様性の文化や価値観を、日本の若い人に広めていきたいと考えたのがきっかけ。若い人にアプローチしやすい『カードゲーム』のかたちがいいかなと思ったんです。
その活動以外にも、自分の考えやいろいろな考え方を誰かに届けたいという思いで、環境活動を行ったり、インカレサークルを立ちあげたり、ひとつに絞らずに活動しています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは？
「小学生のときからずっと勉強は得意だし、好きだったので、自然と中学受験して。入学後も、学内の特進コースに入ることを目標に勉強をして、無事に入ることができたんです。
でも、特進コースに入ってから『勉強で1位を取るのは無理だ』と思うことが多くなって。じゃあ自分が1位になれること、優れていることは何だろうと考えたときに、『コミュニケーション能力』だと思ったんです。
そこから、勉強だけに力を入れるのではなく、自分にできることは何か考えて、いろいろな活動に取り組むようになりました」
Q3. 印象的だった出会いはありますか？
「とくに大きかったのは、中高でお世話になった先生との出会いですね。当時、大学に行かずに活動を続けていこうと思っていた僕に対して、親身になって進路相談をしてくれたり、プロジェクトを立ちあげたときにバックアップしてくれたり……。道しるべを作ってくれた先生です。
それと、父が会社を経営している影響で小さいころから、いろいろな人とお話する機会がありました。どの出会いも印象に残っていて、一期一会だと思っています」
Q4. 活動以外に好きなものはありますか？
「地元が大好きです。神奈川県伊勢原市という、すごくのどかな地域です。家に帰っているとき、知らないおじいちゃんやおばあちゃんが『おかえり、坊や』みたいな感じで声をかけてくれるんです。そういうところが、とてもあたたかくて、大好きなんです。
地元に何か還元したいという思いから、いまは高齢者と子どもの交流会を企画したり、伊勢原の未来について、県会議員の方とお話したりしています」
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Q5. 今後の展望は？
「自分の手に収まる範囲の人を幸せにしたいです。
これまでいろんな活動を通して、全世界の人にアプローチするのは難しいと感じて。でも、自分にできることは少ないとわかったからこそ、自分の手が届く範囲は幸せにしたい。世界一周できるくらいに手を伸ばせたら、世界中の人を笑顔にできるので、これからどのくらい手を伸ばせるか、頑張っていきたいです。どんな立場の人でも、自分の好きを強調できるようになればいいなと思っています。
あとは、僕のことをより多くの人が知ってくれるまで、発信し続けたいです。最近はそれもあって、作詞作曲に挑戦しています。変に強がらず、ストレートに想いをぶつけることの良さに気づいたので、これからも誰かの心に響くように、自分について発信していきたいです」
川西沙良のプロフィール
年齢：19歳
出身地：神奈川県伊勢原市
所属：Symphony.代表、インカレサークルVinculo代表、アースデイ東京ユース、学生団体美味、学生団体RCAP、東京理科大学
趣味：筋トレ
特技：長距離走
大切にしている言葉：1歩目は誰よりも早く
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Photo：Eri Miura
Text：Chikiri Kudo
