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旅先での荷物を減らせるシェアリングサービス「Any Wear, Anywhere」が気になる!【Steenz Breaking News】

旅先での荷物を減らせるシェアリングサービス「Any Wear, Anywhere」が気になる!【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、旅先で利用できるシェアリングサービスについてご紹介します。

旅行客と環境の負担軽減を目指した「Any Wear, Anywhere」の実証実験がスタート

日本政府観光局によると、2023年6月、海外から日本を訪れた人の数は2,073,300人。新型コロナウイルス感染症が広がり始めた2020年2月以降、初めて200万人を超えました。少しずつではありますが、インバウンドも回復してきているようです。

そして、このインバウンド回復を後押しするようなサービスの実証実験も進められています。それが、2023年7月5日から8月31日の期間に、日本航空株式会社(以下:JAL)と住友商事株式会社が提供する「Any Wear, Anywhere」です。

旅先で衣類をレンタルする「Any Wear, Anywhere」

「Any Wear, Anywhere」は、海外から日本への旅行・出張者を対象とした衣料シェアリングサービスです。旅における衣食住のうち、食はレストラン、住はホテルなど、現地のものを利用できますが、「衣」、つまり着る服は、自宅から持参しますよね。でも、荷物がもっと少なかったら、さまざまな選択肢が広がります。

「Any Wear, Anywhere」の利用方法は、まず予約サイトのReservationページから訪日シーズンや衣料セットを選択。その後、JAL運航便の予約番号や衣類を受け取る場所、受け取り日、返却日など、必要な情報を入力し決済まで完了させます。あとは、旅行や出張の当日に、衣料以外に必要な物を持って、飛行機に搭乗するだけです。

 

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レンタル用の衣類は、アパレルの余剰在庫や古着が活用されます。それによって、衣類の廃棄量削減にもつながります。

さらに、現地に到着してから衣類を受け取るということは、航空機に乗せる荷物の量を減らせるため、燃料消費を抑えることができ、二酸化炭素の排出量も減らせます。使用後はホテルに返却可能なため、自宅に帰ってから洗濯するといった手間もかかりません。環境と人、どちらにも配慮されたサービスになっています。

今回の実証実験では、住友商事が予約システムの開発や衣類の調達・管理を担当。その他にも、衣類の洗濯・クリーニングを白洋舍が、衣類の調達には株式会社ウィファブリックが参加しており、さまざまな企業横断の取り組みなのです。

そしてJALは、サービス利用者から預かった荷物の、重量の変化をモニタリング。預かる荷物が減り、そのぶん機体が軽くなると、排出される二酸化炭素がどのくらい削減され、環境負荷の低減にどれほど効果があるのかについて、検証しているのです。

旅のシェアリングサービスは陸でも。駅で借りて駅で返す「JRE手ぶら旅」


旅行向けシェアリングサービスの導入は、飛行機だけでなく、陸でも始まっています。東日本旅客鉄道株式会社(以下:JR東日本)は、旅先で必要な物の貸し借りを駅で行う「JRE手ぶら旅」の実証実験を、2023年2月1日から9月30日までの期間、東京駅と仙台駅の2か所で開始しました。

予約はWEBで行い、当日は予約した商品を駅で受け取ります。そして、これまでは使用後の商品は駅に返却することになっていましたが、2023年6月からロッカーへの返却も可能になりました。

借りられるアイテムも、衣類だけでなく、車内で使うPCスタンドやモバイルバッテリーなどを集めた「リモートワークセット」や、滞在先で使えるヘアアイロンや美顔器などの「ビューティーセット」のように、さまざまな目的や場所に合わせて用意しています。

旅先や出張先で、重い荷物を持って移動するのは大変ですし、ストレスを感じている人も多いはず。しかも重い荷物を持っての移動は、サステナブルではなくなることも多いはず。そういった負担を軽減し、環境にも優しい「Any Wear, Anywhere」や「JRE手ぶら旅」のようなシェアリングサービスは、これからますます注目されるでしょう。

Text:Yuki Tsuruda

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Yuki Tsuruda

ライター

鹿児島県在住のフリーライター。販売職や事務職を経験後、2020年5月からフリーランスのライターへ。執筆ジャンルは、ものづくりやSDGsなど。

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