「気になる10代名鑑」444人目は、Alkさん(19)。高校1年生のときから、ボカロ楽曲を制作して投稿を続け、アートワークやMVもすべて自らプロデュースしています。そんなAlkさんに、活動の様子やきっかけなどについて、聞いてみました。
Alkの活動を知る5つの質問
Q1.プロフィールを教えてください。
「Alkという名義で、高校1年生から音楽を発信をしています。曲も動画も、すべて自分でつくっています。流れとしては、まず曲をつくってから、それに合う絵を描いて、構成などを思案しながら動画にして投稿サイトにアップします。
作詞や作曲、音楽理論の勉強から、作曲ソフトの使い方まで、何もかもがゼロからのスタートだったので、いつも悪戦苦闘していますし、いまも日々勉強中です。でも、物を投げ出せないという性格なので、とにかくまずは自分でやってみようという姿勢はずっと変わりません。
最近では、ボカロPや歌い手、ギタリストなどがチームを組んで共同制作する『ボカデュオ』にも参加して、人と制作することも挑戦しています」
Q2.活動を始めたきっかけは?
「ボカロとの出会いは、小学4年生のときに姉のウォークマンを借りて、たまたま聞いたのが始まりです。もともと、速くてかっこいい曲が好きだったんですけど、ボカロの、人間だと不可能であるような早口や声の高さに、自由さを感じて、すごく新鮮で……。
実際に、作曲を始めたのは中2のときです。ボカロ好きな友達と一緒に、完全にノリだけでボーカロイドのソフトを買っちゃって。それ以来、作品づくりに没頭していきました。
いまでこそ、高校生のボカロPはたくさんいるけど、僕が曲を作って投稿し始めた当時は、高校生のボカロPはまだ少なくて。年齢を言うと、驚かれることも多かったです」
Q3.これまでに影響を受けた人や作品は?
「いちばん影響を受けていて、リスペクトし続けているボカロPは、ツミキさんです。これまで、たくさんのボカロ曲を聴いてきましたが、畳み掛けるような曲の展開や曲調には、本当に電流が走るような衝撃がありました。
それから、中2のときに出会った、MI8K(みやけ)さんの『ラブ&デストロイ』も。僕の使っているVOCALOIDは『GUMI』というんですけど、それは完全に、MI8Kさんの影響です。
最近は、the cabs(ザ キャブス)の曲をよく聴いていて、曲づくりにも活かせそうだなと思っています。独特の変拍子に最初は驚きましたが、その中で、綺麗なメロディと綺麗な歌詞が響いているところに魅力を感じます」
Q4.活動の中で大変なことは?
「曲づくりのとき、『これめっちゃいい!』と思うワンフレーズや歌詞ができる瞬間は、すごく嬉しいんですけど、そのターンがめぐってこずに、アイディアがハマらないときは、ひたすら苦しいです。メモと睨めっこをしながら、悩み続けるしかないです。
メモは、とりあえず思いついたことや、考えたことを残しておくもので、メモることは、習慣にしています。自分だけのディスコードで、歌詞だけをメモる部屋、タイトルをメモる部屋などに分けて、とにかく残しておくんです。そういった端緒からアイディアが開けてくることがあります。
作業に入ると座りっぱなしなので、煮詰まってきたときは運動がてらに散歩をすると、急にアイディアが思いつくこともよくあります」
Q5.今後の展望は?
「これからも楽曲をつくり続けて、まずはファーストアルバムを完成させたいです。
大学を卒業した後のことはあまり考えられてはいないんですけど、自分で絵を描いて、曲を作って、世の中に発信していく、米津玄師さんのような存在にどうしても惹かれてしまいますね。
自分に嘘を吐いて逃げず、好きだと思うものを自由につくって発信していきたい。ボカロ文化と共に、これからも創作活動を続けられればいいなと思っています」
Alkのプロフィール
年齢:19歳
出身地:埼玉県
所属:慶應義塾大学 総合政策学部
趣味:作曲、絵、散歩して海を見に行く
大切にしている言葉:世界は広いぜ
AlkのSNS
3作目を投稿しました、何卒。
アルバノイズ/Alk feat.GUMI
niconico https://t.co/wAIpkyuLcn
曲・絵・動画/Alk
guitar/中谷ジン_(@hanikamiten )
bass/malo(@malonybass )#ボカコレ#ボカコレ2022秋#ボカコレ2022秋TOP100#vocaloPost #vocanew pic.twitter.com/8dyn3CzYu3— Alk (@Al9_0122) October 7, 2022
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Photo:Eri Miura
Text:Chihiro Bandome