世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、自社製品に独自のサスティナビリティアイコンをつける企業の新しいアクションについて、ご紹介します。
広がるサスティナビリティアイコン掲示の動き
ファッション産業は、「世界2位の環境汚染産業」と、国連貿易開発会議(UNCTAD)に指摘されるほど、環境負荷が大きいと言われています。原材料の調達や生地・衣服の製造、さらに輸送時や廃棄の問題など、課題は各過程に見られます。こうした背景もあり、最近では、人や環境に優しいものづくりを意識し、独自の方法で課題解決へと取り組む企業も増えています。
例えば、10代にも人気の高い「SNIDEL」や「gelato pique」といったブランドを展開するマッシュスタイルラボは、自社ブランドの製品の下げ札に、サスティナビリティに関してどのような取り組みを行っているかを示すアイコンの掲載を始めました。
7種類のサスティナビリティアイコン
マッシュスタイルラボの、サスティナビリティアイコンは全7種類。企業独自の採用基準である「マッシュスタイルラボ サステナブル アライアンス」に基づいて設定されています。
その内容は、土壌環境に配慮して持続可能な環境が維持できる方法で生産された天然繊維やリサイクル素材の活用を示すものから、森林保護や海洋環境の保全、あるいは動物の毛皮の使用禁止を示すものまで、さまざま。
漠然と「環境や動物に配慮しています」と掲げているだけでは、詳細がわからずぼんやりとしてしまいますよね。こうしたわかりやすい基準を設け、どのような配慮がされているのか表示することによって、情報の信頼性も増し、人や環境に配慮した製品を選択したい消費者にとっても、目印になるでしょう。
サステイナビリティアイコンはほかの企業でも
スポーツ用品の製造や販売を行うアシックスでは、サスティナビリティに配慮された製品に「ひまわりアイコン」をつけています。これは「未来の世代が心身ともに、健やかに成長できるように」という願いのもと、責任をもって地球環境の保護に取り組む姿勢を表しています。
アシックスは、「2050年までに温室効果ガス排出の実質ゼロ」の目標に対し、循環型のものづくりなどに取り組む。
将来に渡ってスポーツを楽しむことのできる、地球環境を守るために。#EarthDay #ASICS #Sustainability #LiveUplifted pic.twitter.com/nHb2couvNO
— ASICS Japan (@ASICS_JP) April 22, 2022
例えば、シューズであれば、再利用素材や残材を一部使用していたり、アッパー(靴の甲の部分)の主材料に再生素材を30%使用していたりなど、その取り組みはさまざま。アパレルでは、主材料に繊維廃棄物からできた再生素材を50%使用している製品などに付けられています。
また「niko and…」や「JEANASiS」といったブランドを展開するアダストリアも、サスティナビリティアイコンを設定しています。
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このアイコンは、動物福祉や環境面で持続可能であることや、製造過程で二酸化炭素の排出量を抑制した素材であることなど、独自のサスティナビリティ基準を満たした製品の下げ札に付いています。また基準値には満たないけれど、サステナブルな素材を使用したり環境に配慮したりしている製品には「Aマーク」がついています。
「どのくらい環境や動物に配慮した製品なのか」が、ひと目で分かるサスティナビリティアイコンは、わたしたち消費者にもメリットの多い取り組みのひとつ。買い物をする際は、値段やデザインだけで選ぶのではなく、サスティナビリティアイコンがついているかどうかもチェックしたいですね。
Image:PRTIMES
Text:Yuki Tsuruta