「気になる10代名鑑」の400人目は、vystさん(19)。上智大学に通いながら、海外のおしゃれ好きも注目する古着屋「Pat Market」の店員として働き、さらにDJとしても活動しています。今年は海外でのイベントも決定しているというvystさんに、活動を始めたきっかけや、インスピレーションの源泉について聞いてみました。
vystを知るための5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「大学に通いながら、『Pat Market』という神宮前にある古着屋で、ショップ店員をしています。2月にはラフ・シモンズ、今月にはエイサップ・ロッキーが来店して、めっちゃテンション上がりました。あとは、『チョケ系』って呼ばれたりするんですけど、速いBPMの曲にユーロビートやヒップホップを混ぜて、DJなんかもしています。
4か月に1回、Pat Market主催でおこなっている『涅槃』っていうイベントのオーガナイズもやっていて。このイベントは、イケてるファッションのひとが集まる濃度が東京でいちばん濃いっていう自負がありますね」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「Pat Marketには、当初はただのファンとして通っていたんです。週8くらいで行っていましたね。上京して、東京のいろんな服屋を回ったんですが、既に界隈ができていて、壁を感じるようなこともあって。でもPat Marketは、まさに自分の居場所といった感じで。そうしたら、ちょうどお店が忙しくなったタイミングで、一緒に働かないと誘ってもらったんです。
DJとしての活動は、それ自体が目的じゃなくて、あくまで手段だと思って始めました。親が昔のポップスやロックをずっと聞かせてくれていたこともあって、音楽はもともと好きだったし、それにクラブカルチャーに触れていると、とりあえずプレイヤーでいることが大事な気がして。
でもDJをしているおかげで、クラブでめちゃくちゃイケてる人に声かけて、働いているお店の話をしたら、次の日お店に来てもらえる、なんていう機会もすごく増えて。DJとしての活動を通じて、本当にいろんなひとと知り合うことができましたね」
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Q3. 活動でこだわっているポイントはありますか?
「昔の雑誌やブログから、情報を集めるようにしています。お気に入りの雑誌は、もう休刊してしまったカルチャー紙の『STUDIO VOICE』です。
SNSのタイムラインやディスカバー機能で情報を得るひとが多いと思うんですけど、僕はあんまりそうしたくなくて。10代のときに、どんなものが好きで、それをどう掘り下げていったかっていうのが、死ぬまでの趣味趣向の方向性をつくっていくと思うんです。そんな大切な時期に、SNSのアルゴリズムが提案してきたものに影響を受けるのって、もったいないなって。
他にも、いろんなソースから情報を集めているんですが、詳しくは秘密です(笑)。続きは、お店に来てくれた人にだけ、お話ししたいです」
Q4. 活動以外に、何か趣味はありますか?
「幼少期から乗り物が好きで。いまも、ホンダのVTZ250というバイクと、2スト100ccのバイク、2ストの原付の3台と、他にも何台か所有してて、全部乗っています。群馬が地元で、以前は地元から大学に通っていたんですが、上京した最近は、都内をバイクで移動していて、新しい発見が多くて楽しいです。
バイクは孤独な乗り物ってよく言われますが、ひとりヘルメットの中で、交錯してる情報や考えを整理する時間が、僕にとっては大切で。大事な瞑想の時間です(笑)」
Q5. 今後の展望を教えてください。
「今年、海外で面白そうな事ができそうで、いまはその準備に向けて、事務手続きなどで大忙しです。いきなりの話ですごく驚いたんですが、新天地を拓くビッグチャンスだと思って、海外に出ることを厭わずにやっていきたいなって思います。
というのも、自分たち日本人が、いわゆる『外タレ』と呼ばれる側になることを、もっと意識すべきだなって、いろんなイベントに足を運ぶたびに思うんです。2022年の夏あたりからアーティストの来日が多くなって、東京のイベントでも、外タレを誘致する流れが活発になって。もちろん、海外から来るアーティストはものすごくアツいんですけど、逆に自分たちが招待される側となって、海外を沸かせるっていう発想が必要なんじゃないかなって思うんです。
アメリカでも、アジアでも、場所はどこでもいいんですけど、とにかく『外に出て、かましに行ってやるぞ〜』っていう気の持ち様でいたくて。そういう考えのひとが、果たしていまどのくらいいるのかなって、よく考えています」
vystのプロフィール
現在の年齢:19歳出身地:群馬県所属:pat market、上智大学文学部英文学科趣味:バイク大切にしている言葉:全部許します
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★Soundcloud
Photo:Eri MiuraText:Atsuko Arahata