「気になる10代名鑑」の378人目は、うまきさん(19)。大学でデザインを学びながら、Instagramで愛車「マイティボーイ」のレトロな魅力を発信しています。他の車アカウントとの差別化を意識しながら発信しているといううまきさんに、愛車と出会った経緯や、活動を通して叶えたいビジョンについて聞いてみました。
うまきを知るための5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「Instagramで、80年代生まれの旧車・マイティボーイの魅力を発信している、大学2年生です。若者の車離れに逆行して、わたし目線で、いいと思った車の魅力を紹介しています。
同世代がやっている車アカウントはたくさんありますが、四駆とかテカテカのセダンとか、かっこいいのばっかりで、好みが男っぽいんですよね(笑)。わたしが目指しているのは、イケてる車の投稿じゃなくて、ファッション雑誌みたいな投稿です。この前は、古着ファッションとあわせて、雑誌の『FRUiTS』を意識してみました」
View this post on Instagram
Q2. こだわりを教えてください。
「こだわりというか、愛情ですかね! マイティーボーイは、いまから40年前にスズキから、若者に向けて、荷物や彼女も乗せられる車として販売された車なんです。でも、あまり人気が出ずに、結局5年間くらいしか販売されていなくて。当時もけっこう馬鹿にされていたみたいです……。
確かに、ペラッペラの鉄の箱という感じで、乗り心地も悪いし、経費削減してるなぁっていう見た目をしているんですが、コロンとしていてかわいいし、時代も時代なのでレトロな魅力も相まって、惚れてしまいました!
もうひとつの推しポイントは『スズキのマー坊とでも呼んでくれ』ってコピーがあるように、公式でニックネームがあるところ。スズキの開発者さんの愛をすごく感じるんです。
すごく人気のある車種というわけではないんですけど、この活動を通して、海外のマイティボーイのオーナーさんとも繋がることができたんです。『僕のマイティボーイ見て!』といきなりDMで写真が送られてきたり、投稿にコメントしてくれたり。まさかこんな40年前の日本車で、海外の方とつながれるとは思ってもいなかったので、すごくびっくりしました」
Q3. いままでで印象的だった出会いは?
「やっぱり愛車のマー坊との出会いです! Twitterで当時のポスターを偶然見つけて、ひと目惚れして。父が車屋さんだったので、いっしょにネットオークションに参加してもらいながら、1,000円刻みで粘って粘って…なんとか30万円で勝ち取りました。
でも、免許を取るよりも先に、マー坊に惚れちゃったので、落札したときにはまだ教習所に通っている段階で(笑)。おうちに届いてからも、元は黒だったのを一旦白にして、完全に乾くまで1か月待って赤にして、さらにタイヤを変えて。3か月以上もかかって、やっと乗れるようになりました。手伝ってくれた父も『ホイールはアレがいいかな』とか言いながら、自分のものみたいにカスタムしていましたね(笑)」
View this post on Instagram
Q4. 実現したいビジョンはありますか?
「日本の景気が良くなって、若者がかっこいい車やかわいい車に乗りたいと思えるような、そんな夢のある社会になってほしいと思います。よくフォロワーさんがDMで送ってくださる、昔のマイティボーイの写真を見ていると、一種のステータス感覚で乗られているのが、すごくかっこいいなって……。
だからわたしも、時計やバッグにこだわるみたいに、ファッションの一部として、車の楽しみ方を届けられたらなって、ずっと思っているんです。なので、少しでも車に興味を持ってもらえるように、成人式やピクニックといったイベントごとと掛け合わせた投稿を続けているんです」
View this post on Instagram
Q5. 将来の夢は何ですか?
「直近で行ったら、マー坊といっしょに、ファッション誌に載ってみたいです!
あとは、大学でデザインを勉強しているので、SUZUKIのオフィシャルグッズをつくっている『S-MALL』のような、オーナーさんの気持ちに寄り添える自動車グッズの制作や販売をしたいんです。ここのショップは、もう販売終了しているはずのマー坊のキーホルダーまで販売してくれているんです!
『売れるかどうかわからんけどつくってみよう!』みたいなノリに、サブカル好きの熱が沸いちゃって(笑)。だからわたしも、ちっちゃいところにも刺さるアイテムを開発できたらなって思っています」
うまきのプロフィール
年齢:19歳
出身地:奈良県
趣味:お店のガチャガチャコーナーをチェックすること、貯金
特技:Miiを作ること
大切にしている言葉:過去の辛い経験があるから、これから自分がどうするべきか分かるはず
うまきのSNS
View this post on Instagram
Photo:Eri Miura
Text:Atsuko Arahata