Steenz Breaking News

タイでEVトゥクトゥクが人気!環境に配慮しつつ、ツーリストフレンドリーなサービスなんです【Steenz Breaking News】

タイでEVトゥクトゥクが人気!環境に配慮しつつ、ツーリストフレンドリーなサービスなんです【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、タイの交通に欠かせないトゥクトゥクにもEV化の波が訪れているというニュースについて、ご紹介します。

タイの庶民の足、トゥクトゥクにもEV化の波が

タイのシンボル的な乗り物と言えば、三輪タクシーの「トゥクトゥク」。このトゥクトゥクを電動化した「EVトゥクトゥク」が、ここ最近、現地の住民や観光客に人気を集めています。

このEVトゥクトゥクですが、スマートフォンのアプリ「MuvMi(ムーブミー)」を通じて利用できます。日本でもおなじみのタクシー配車アプリや、「Uber」と同様のサービスです。

現在の350台から、5年以内に5,000台に

 

 

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このEVトゥクトゥクサービスですが、従来のトゥクトゥクと比べると、「アプリで手軽に呼べる」「事前に値段が把握できるので、ぼったくりに遭うことがない」「価格が安い」「シートベルトが着いていて安全」「座席が広い」など使いやすさに加えて、「排気ガスを出さず環境に優しい」といった環境への配慮も評価され、少しずつ人気を伸ばしているようです。

地元紙によると、「ムーブミー」を提供するアーバン・モビリティー・テック(UMT)社は、EVトゥクトゥクの数を現在の350台から年内に1,000台、向こう5年で4,000~5,000台に増加させ、拡大するニーズに対応する計画です。

観光客でも言葉の心配が不要に

 

 

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ムーブミーはどういった人たちに使われているのでしょうか。首都バンコクに住むタイ人のビアさん(23)は、「駅から自宅やオフィスといった短距離の通勤移動で、EVトゥクトゥクを利用しています」と話します。

ビアさんのように現地の住民がEVトゥクトゥクを日常使いしている一方で、外国人観光客からも高い人気を集めています。これまでトゥクトゥクに乗車するには、運転手と値段交渉する必要があり、言葉が通じないことで、相場より高い値段を言われたり、目的地が伝わらなかったりする不安がありました。

その点、ムーブミーでは、アプリで事前に場所や値段も決定するので、そうした不安なく利用できるようになったのです。

HISがEVトゥクトゥクのツアー開始

 

 

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こうしたEVトゥクトゥクの利点に目をつけた会社があります。旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)のタイ法人は、この2月から、環境に配慮したレスポンシブル・ツーリズムを促進するため、「EVトゥクトゥクタクシーツアー」の提供を開始しました。

このツアーでは、EVトゥクトゥクに乗車しながら、バンコクの観光スポットをめぐります。一般的な乗用車では通りにくい細い路地でも、トゥクトゥクであれば走行できることもあり、よりローカルな景色を楽しみたいという旅行者をターゲットにしています。

同社はリリースで、EVトゥクトゥクの利用を通じて、「ご利用いただく旅行者にも、環境への配慮の意識や行動に責任を持っていただくことが、持続可能なツーリズムを構成する要素となり、より良い観光地形成に繋がることを啓蒙してまいります」とコメントしています。

タイへ旅行に行く際には、EVトゥクトゥクを利用してみて、観光を楽しみながら環境問題について考えてみるのはいかがでしょうか。

Reference:
HISタイ法人EVトゥクトゥクタクシーツアー提供開始
UMT to expand electric tuk-tuk fleet

Text&Photo:Risako Hata

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Risako Hata

ライター

タイ在住のジャーナリスト。共同通信系メディアにて5年のタイ駐在を経て独立。現在は、アジアの経済や人道問題、SDGsに関連する記事を執筆。

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