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オーストラリアのビーチのプラごみが約30%減少!最も効果的だったごみ削減の制度は?【Steenz Breaking News】

オーストラリアのビーチのプラごみが約30%減少!最も効果的だったごみ削減の制度は?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、オーストラリアの海岸で行われたプラごみの削減調査についてご紹介します。

脱プラ先進国・オーストラリアで、ビーチのプラごみが約30%減少

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)が、オーストラリアのビーチにおけるプラスチックごみ廃棄量を調査したところ、2013年と比べると、29%減少していると発表しました。

この調査は、CSIROの研究者がオーストラリアの海岸、563か所のプラスチックごみ廃棄量を調べたもの。さらに、そこで判明したデータとあわせて、32の地方政府の廃棄物管理者に対するインタビューも実施しました。この手法により、どの地方自治体のアプローチが、プラスチック削減に効果的なのかを特定できるそう。

この研究では、地方自治体がおこなっているアプローチを「リサイクルルールなどの制定や教育プログラム」「不法投棄などの犯罪防止」「買い物袋の禁止などの経済的合理性」の3つに分類。

その結果、プラスチックごみの削減に最も効果があったのは「買い物袋の禁止などの経済的合理性」であると結論づけています。

この調査結果は、わたしたちに「国全体の努力があれば、プラスチックごみが削減できる」ことを教えてくれました。

オーストラリアのプラスチック廃棄量削減に向けた取り組みとは?

オーストラリア連邦政府は、以前よりプラスチックごみの排出量削減に向けた取り組みを行っています。

例えば、日本国内でも施行されているレジ袋の有料化は、日本よりも2年早く、2018年から導入されています。また2020年には、包装資材廃棄を削減するため、2025年までに「リサイクル可能もしくは堆肥化可能な包装資材に100%切り替える」「全包装資材のリサイクル素材含有率を平均50%にする」といった目標を掲げました。

また、2021年には「国家プラスチック計画(National Plastics Plan)」も始動させています。この計画の中でも、プラスチックの利用防止について具体的な計画が示されていて、ポリスチレン(発泡スチロール)の梱包素材への使用を2022年7月まで、同素材の食品や飲料容器への使用と、ポリ塩化ビニル製の商品ラベルを2022年12月までに廃止するといった、段階的な廃止がすすめています。また、生分解性プラスチックも2022年7月より段階的に廃止されているとのこと。

これらの取り組みから、オーストラリアの脱プラへの本気度が伺えます。

プラスチックごみを少しでも減らすために……

プラスチック廃棄量の削減に向けた取り組み、私たち日本も負けてはいられません。日本を囲む青い海が、プラスチックごみだらけになったら悲しいですよね。

もし「何か行動したい!」と思ったなら、まずは手軽に参加できて、その後の意識も変わるビーチクリーンがおすすめ。ゴミ袋とトングを片手に、お散歩がてらゴミ拾い! もしひとりでやるのが心細かったら、イベントに参加してみませんか。「ビーチクリーン+地域名」で検索すれば、近くのビーチクリーンイベントがヒットするはず。

ひとりひとりのちょっとした行動が、美しい海にする手助けになるはずです。

Reference:
CSIRO「Plastic on Australia’s beaches cut by almost a third」
JETRO「オーストラリア政府、リサイクルごみの輸出禁止へ」
環境省「オーストラリアの施策概要」

Text:Tommy

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Tommy

ライター

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