「気になる10代名鑑」の234人目は、ユウカさん(19)。女の子のイラストや、ポップで淡い色遣いが特徴的な作品を発信している美大生です。展示では、用意したステッカーがすべて完売するなど、同世代の女の子からの支持も集まっていましたが、今年に入ってからはずっとスランプだったそう。そんなユウカさんの、作品づくりへの想いに迫ります。
ユウカを知るための5つの質問
Q1. いま力を入れて取り組んでいることを教えてください。
「絵画やイラスト、ステッカーやパッケージ、ポスターのデザインなど、表現方法や素材にとらわれず、いろんな表現活動をしています。どんな表現方法であっても、私なりに『最高にカワイイ』と思える作品をつくるようにしています。
大学では油絵学科に所属していて、とにかく絵を描くことが好き。最近は油絵の具やアクリル、コピックだけではなく、クレヨンとトレーシングペーパーなど、油絵を描くときには使わない素材を使って描くことにも挑戦しています。
今年の夏にはこれまで作ってきた作品を並べて、クリエイターの女の子たちと一緒に展示を行いました」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「絵の仕事をしている母の影響もあって、小さいころから絵を描くことが好きだったんです。あと、小学校2年生から6年生まで上海に住んでいたんですが、そのときに絵画教室に通っていました。
上海で過ごした時間は、いまの私の作品に影響していて。東洋と西洋の文化が融合したノスタルジックな風景や、人々の繋がりが色濃く感じられるライフスタイルや、活気のある市場の様子……。そういったものが、作品づくりのインスピレーションになっていると思います。
日本に帰国してからも美術部に所属したり、予備校に通ったりして、ずっと絵を描き続けている感じです」
Q3. 活動している中で、印象的だった「出会い」はありますか?
「たくさんあるんですが、近所のカフェの店長さんとの出会いは忘れられません。
高校1年生になったとき、『カフェの常連になってみたい』と漠然と思って、近所のカフェに通い始めたんです。いまはもうなくなっちゃったお店なんですけど。よく行くうちに、店長さんと話すようになって『お店に飾るから、この小さな紙に描いてみてよ』って声をかけていただいたんです。
昔から絵は描き続けていたけど、中学生あたりで自分の絵が好きじゃなくなって、描くことをやめている時期もあったんです。だから、すごく勇気づけられたし、この出会いが、いまの私の創作活動の原点だと思っています」
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Q4. つらかったこと、壁を感じたことはありますか?
「作品をつくることは、常につらいです。自分と向き合わなければならないし、逃げている自分がすぐにバレてしまう。だから作品がうまくいかないとき、『なんで私は絵を描いてるんだろう』といつも思います。
特に今年は、受験が終わってからの半年間、ずっとスランプで……。いつもだったら、そういうときは自分の好きなものに支えられていたけど、今回は好きなものさえわかんなくなってしまったんです。
それでも抜け出せたのは、まわりの友達に叱ってもらえたから。褒められて伸びるタイプっていうよりは、厳しいことを言ってもらって、その負けず嫌い精神で頑張れるタイプなんだと思います(笑)。
逃げずに向き合って、絵が完成したときに得られる嬉しさは、つらかった気持ちを上回るもの。だから、表現することをやめられないんだと思います」
Q5. 今後の展望・将来の夢は?
「いろんな人と関わりながら、絵画以外にも幅広く表現できるアーティストになりたいです。いま興味があるのは、映像や空間デザイン。私なりの『最高にカワイイ』を、絵画や映像、空間など、いろいろな方法で表現していきたいと思っています。
変わることを怖がらないで、その時々の自分自身の課題や気持ちと向き合いながら、どんどん新しい挑戦をしていたいです。あとは、いつでも自分らしく生きることかな」
ユウカのプロフィール
年齢:19歳出身地:徳島県生まれ 千葉、上海、東京育ち所属:武蔵野美術大学趣味:散歩、映画鑑賞大切にしている言葉:何をするすにおいても自分を偽らないこと!
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Photo:Eri MiuraText:Ayuka Moriya