世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenzs Breaking News」。今回は、廃棄されてしまうお花の問題=「フラワーロス」の解決にもつながる、サブスクサービス「15%FLOVER」について紹介します。
店頭に並ぶことなく捨てられていく花たち
わたしたちが普段目にする、フラワーショップに並ぶ花というのは、花農家や市場が決めた大きさや形など、基準(規格基準)を満たしたものが中心。その一方、基準に満たない花は、店頭に並ぶことなく捨てられてしまいます。
1年間で約9.3億本もの花が捨てられており、品種や産地によって多少異なるものの、割合にすると生産本数の15〜20%です。この現象は「フラワーロス」と呼ばれ、社会問題のひとつになっているのです。
真っ直ぐに育たなかったり、大きくなりすぎたり……個性的に育ったばかりに、多くの花が捨てられている。そんな現状を解決するために生まれたのが「15%FLOVERS」。捨てられる予定だった花(ロスフラワー)のサブスクリプションサービスです。
1輪でも多くの花を救って消費者へ届ける
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全国の花農家と協力し、捨てられるはずだった規格外の花を届ける……それが「15%FLOVER」のサービス内容です。茎が曲がっていたり短かったり、花びらが欠けていたりするといった、少し個性的でかわいらしい花を楽しめるというのも、なんだか素敵なこと。
需要が安定しにくいお花の販売ですが、サブスクリプションサービスにすることによって、ロスフラワーの本数をゼロに近づけることが可能となり、これまでに8,039,108輪のフラワーロスを防いできました。
一生懸命育てた花が、捨てられずに消費者のもとへ届けられるため、農家の人々にとっても嬉しいサービスといえるでしょう。
現在は、「ガーベラ」「バラ」「カーネーション」「おまかせ」の4種類。本数も3本、5本、7本から選ぶことができます。お値段は550円(税込)から。手軽に「花のある暮らし」を楽しめるのも魅力ですね。
ロスフラワー削減は他の課題解決にもつながる
「15%FLOVER」は、本来捨てられるはずだった花を販売するため、そのぶん、花農家の人々の収入も向上。すると、これまで収入面がネックとなって踏み出せなかった若者が、生花業に挑戦しようとする可能性もでてきます。新規就農者が増えるということは、後継者問題の解決にも近づくのでは、と花農家の人々も期待しているのです。
そして、「規格外というだけで見向きもされなかった花たちが、注目されて嬉しい」「一生懸命育てた甲斐があった」と、大切に育ててきた花を多くのひとに届けられるようになった現状を喜んでいるそう。
コロナ禍の影響もあり、注目度が高まっている花のサブスク。これからも「15%FLOVER」のように、利用するだけで自然と社会問題の解決につながるサービスが増えるといいですね。
Reference:
FLOVERホームページ
株式会社ジャパンフラワーコーポレーション
Text:Yuki Tsuruta