「気になる10代名鑑」の227人目は、中島幸乃さん(19) 。LGBTQ+当事者として、セクシャルマイノリティやダイバーシティといった分野で活動していて、現在は当事者に寄り添った居場所づくりに取り組んでいます。学生落語家としての顔を持つなど、マルチな活動をしている中島さんの思いに迫ります。
中島幸乃を知るための5つの質問
Q1. いま力を入れて取り組んでいることを教えてください。
「10代のLGBTQ+当事者が安心できるような居場所・コミュニティづくりを事業にする『Cafe Moonlight』の代表として活動しています。
私と同年代でビジョンに共感してくれたメンバーと一緒に、10代のLGBTQ+当事者の心理的安全性が保たれた常設カフェのオープンを目指して、いまはプレオープニングイベントをしたり、SNSでコミュニティをつくったりしています。
他にも、中学や高校などでセクシャルマイノリティやダイバーシティの講演を行ったり、学生落語家として落語をしたりしています」
ご報告が遅くなりましたが、、、
準備中の新規事業を携えて、先日、
テレビ出演をさせていただきました!LGBT10代当事者として、10代のうちにカタチにしたい想いをぶつけさせていただきました!
これから突っ走って参ります!#LGBT #LGBTQさんと繫がりたい #セクマイhttps://t.co/fBumcpGcNe pic.twitter.com/WssFKUjYOD— 中島幸乃 なか「し」まゆきの🏳️🌈 (@yukki_official) July 19, 2022
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「私自身が、10代のLGBTQ+の当事者だからです。10代だと、未成年ということで、例えば新宿二丁目で行われているイベントのオフ会といった“酒場コミュニティ”には行けないですよね。でもそれによって、自分のセクシャリティの悩みを打ち明ける機会は減ってしまう……。
たしかに、SNSでで繋がったりはできるけど、やっぱりリアルなつながりが欲しいと思うことあって。そうした自分自身が感じたことを、解消するためのアクションなればと思って始めた活動なんです。
落語に関しては、もともとミュージカルや演技のお仕事をしていて、その一環の役作りとして、見始めたのがきっかけ。学校の定期券内に浅草があったので、めちゃくちゃギャルの格好しながら、寄席を見にいっていたんですが、次第にドハマりしちゃって、よく放課後に見に行っていました。それから大学生になって、サークルに入りました」
Q3. 活動をするうえで、いちばん最初に行ったアクションは?
「最初にやったのは業界調査。すでにセクシャルマイノリティを対象に事業をしている起業家の方に会ったり、著書を読んだりしました。あとはSNSやYouTubeで情報収集をしたり。
それから、セルフプロデュースにも力を入れました。『LGBTQ+当事者の学生といえば中島幸乃!』と思ってもらえるように、SNSで積極的に発信したり、プロフィールでしっかり理解してもらうことなどを意識しました」
遂に、親にカミングアウトをしたので、、
私はLGBTQ+10代「当事者」活動家として、これからの活動、そして現在計画中の新規事業✨をして参りたいと思います!
何卒よろしくお願いいたします!#LGBT #LGBT🏳️🌈 #LGBTQ pic.twitter.com/oapI4doPdV
— 中島幸乃 なか「し」まゆきの🏳️🌈 (@yukki_official) July 19, 2022
Q4. 活動をする中で、つらかったこと、壁に感じたことはありますか?
「事業の立ち上げは当然、人生で初めてのことで……。ビジネスとしての交渉術がわからず、大人とやり取りするのは大変でしたね。
インターン活動をしたり、お仕事をいただいた経験はあったので、ある程度の実務能力は身についているだろうと思っていましたが、全然違いました。特に、事業立ち上げは、実際に自分でやってみないとわからないだらけだったので、日々とても勉強になっています」
Q5. 今後の展望・将来の夢は?
「カフェのオープンが目下の目標ですが、ゆくゆくは、大人がキラキラしていられる社会をつくっていきたいと思っています。大人になっても、みんなそれぞれが夢を持っていて、個性が認められる社会であってほしいし、私はそれを体現する表現者でありたいです。
中高時代に電車通学をしていたときに、会社に向かっている大人たちの目に、輝きを感じなかったのが忘れられなくて。事業を立ち上げて、起業家こそ表現者であると強く感じたので、まずは私自身、やりたいことに自信をもって、取り組んでいきたいです」
中島幸乃のプロフィール
年齢:19歳
出身地:千葉県習志野市
所属:慶應義塾大学環境情報学部、Cafe Moonlight代表
特技:人前で話すこと、歌、落語、ジャズダンス、芝居、DTM、目薬をさすこと
大切にしている言葉:
In order to be irreplaceable one must always be different.(ココ・シャネル)
You can like the life you’re living, You can live the life you like.(ミュージカル「Chicago」の劇中歌)
中島幸乃のSNS
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Photo:Kaori Someya
Text:Ayuka Moriya