Steenz Breaking News

サマソニでも話題!リナ・サワヤマが日本のオーディエンスに訴えたメッセージとは?【Steenz Breaking News】

サマソニでも話題!リナ・サワヤマが日本のオーディエンスに訴えたメッセージとは?【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今回は、日本生まれ英国育ちのシンガー・ソングライター、リナ・サワヤマについてお届けします。

世界のミュージシャンも激推し!イギリス発の日本人アーティスト

新型コロナ第7波はあったものの、今年の夏は国内の音楽シーンも大きく熱気の取り戻しました。夏の名イベント、大型音楽フェスも続々復活。8月20日と21日に開催された「SUMMER SONIC 2022」にも、国内外から多くのアーティストが集結し話題になりましたね。

なかでも注目を集めたのアーティストが、今回が国内での初舞台となったリナ・サワヤマです。

 

 

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新潟県で生まれ、ロンドンで育ったリナ・サワヤマは、レディーガガや「BTS」のリーダー・RMも絶賛する日本人シンガー・ソングライター。今年の4月、世界最大級の音楽フェス「Coachella Valley Music and Arts Festival」に出演した際には、藤井風さんや宇多田ヒカルさんとのツーショットも話題になりました。

そんなリナ・サワヤマの最大の魅力は、楽曲に込めた強いメッセージ性。楽曲のテーマは人種問題、ジェンダー、LGBTQ+、経済、メンタルヘルスなど多岐に渡ります。

彼女は自身の音楽を「ミュージカル・アクティビズム」と説明しており、MVや楽曲を通して、社会やリスナーへとメッセージを発信し続けています。

また、在英アジア人であり、パンセクシュアルを公表している彼女は、人種やセクシュアリティを理由に、差別を受けた経験も少なくないと明かしており、差別を「愛と知識でどうにかしたい」と語っています。

▶Rina Sawayama 「This Hell」

 

 

LGBTQ+にとっての社会の現状を「This Hell(この地獄)」と表現し、それでも強く生き抜こうとする彼女のパワーを体現した曲。

▶Rina Sawayama, Elton John 「Chosen Family」

 

 

LGBTQ+の仲間に向けて書いた楽曲。血縁のない人たち同士が、自分たちで家族のような存在になることを選んだ関係を「Chosen Family」と名づけた。

▶Rina Sawayama 「STFU!」

 

 

アジア人へのマイクロアグレッション※に声を挙げた楽曲「STFU!」。

※意図的か否かにかかわらず、偏見や差別に基づく見下しや侮辱、否定的な態度のこと。

リナ・サワヤマがサマソニで語ったメッセージとは

そんなリナ・サワヤマは、「SUMMER SONIC 2022」のステージ上で、日本がG7の中で唯一、同性婚の権利(結婚の平等)を守る法律がない国であることに言及しました。

「私は日本人であることを誇りに思っていますが、これ(LGBTQの差別禁止を定める法律がないこと、同性婚を守る法律がないこと)はすごく恥ずかしいこと。

私と、私の友だち、チョーズン・ファミリーを受け入れて、平等な権利が与えられるべきだと、平等な権利を持つべきだと思う人たちは、私たちと一緒に、私たちのために闘ってください。

LGBTの人は人間です。LGBTの人は日本人です。愛は愛。家族は家族です。一緒に闘ってください。よろしくお願いします」

スピーチを終えた後、軽快なダンスチューン「LUCID」と、レディーガガとのコラボ曲「Free Woman」をパフォーマンスして、ステージを後にしました。

 

 

日本のメジャーな音楽シーンではあまり馴染みがありませんが、欧米ではミュージシャンが楽曲を通して、政治や社会に対して声を上げることは、珍しくありません。

9月16日には、上で紹介した楽曲「This Hell」を含んだ最新アルバム「ホールド・ザ・ガール」が発表されたばかり。日本でも、彼女のメッセージに共感する声が、今後も多く寄せられそうです。

季節はすっかり秋めいてきましたが、夏フェスを彩った音楽を振り返るとき、リナ・サワヤマが訴えかけたメッセージや社会へのスタンスについて、思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

Reference:
情熱大陸 公式HP
米滞在中の藤井 風「コーチェラ」満喫 リナ・サワヤマとの2ショットに期待の声も
【漫画】パンセクシュアルってなに?|性別にかかわらず人を好きになるセクシュアリティ
Wikipedia マイクロアグレッション
Rina Sawayama 公式Twitter

Image:©Thurstan Redding
Text:Kei Hayashi

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Kei Hayashi

ライター

1997年まれ。2020年〜新卒でフリーライターに。興味関心:Z世代・メンタルヘルス・ジェンダー・消費社会 など。獨協大学外国語学部英語学科卒業。he/they。

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