「気になる10代名鑑」の231人目は、重野秀一郎さん(17)。小学生のころから競技としてスノーボードを続け、現在は高校に通いながら、プロスノーボーダーとしてハーフパイプの大会に出場しています。アスリートとしての活動だけでなく、環境問題についてもアクションを始めたという重野さんに、競技にかける想いや今後の展望を聞いてみました。
重野秀一郎を知るための5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「神奈川県出身の17歳で、プロのスノーボーダーとして活動しています。スノーボードは冬の競技なので、夏は普通の高校生として勉強に励み、冬は本格的に練習しつつ、プロスノーボーダーとして、国内外の大会に出場しています。
スノーボードを始めたきっかけは、『スノーヴァ』という室内ゲレンデで姉が働いていた影響。小学2年生のときに習い始めました。やっていくうちにもっと上手になりたいという気持ちが強くなり、小学3年生のときに競技を目指すようになりました」
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Q2. 大切にしていることはありますか?
「常に努力し続けること、そして決して諦めないこと。『努力するところがお前の良いところだ』とコーチに言ってもらっているので、そのことを忘れないようにしています。
スノーボード競技は練習がすべてだと思っていて。練習こそが、自分を負かした相手を見返すための、いちばん大切な手段だと思うんです。初めて出場した大会で負けたとき、悔しくてしょうがなくて。でも、落ち込んでいても意味がないと気づいてからは、負けても落ち込まず、次に同じことを繰り返さないようにしようと前向きに考えるようになりました。
スランプに陥ることもありますが、打開するためには練習あるのみなので、解決策が見つかるまでひたすら練習しています。技術面のアドバイスはコーチにもらいますが、それ以外の部分はだいたい自分で解決しています。そのほうが楽ですし、自分のスタイルなんです」
Q3. 活動する中で印象的だった出来事はありますか?
「中学2年生のときに出場した『BURTON US OPEN』の決勝に行ったこと。招待制の大会で、ずっと憧れていた大会だったんです。招待していただいたことはもちろん、多くのトップ選手が出場している中、決勝まで行けたことは、今でも信じられません。
一緒に決勝に上がった選手に『日本人は俺らだけだから楽しもう』と言われたことが、とても印象に残っています。目標のひとつが達成できたことを実感できた瞬間でした」
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Q4. 他に力を入れていることはありますか?
「ボランティア活動をしています。スノーボードは自然の中でやるスポーツだし、雪が降らないとできないから、温暖化の影響をモロに受けるんです。
だから、この先も満足するまでスノーボードを続けるために、ゴミ拾いなどのボランティア活動に参加して、自分たちで少しでも自然を守りたいと思っています。
環境問題について興味を持ったのは、スノーボード仲間の更紗(星更紗さん)の影響です。マイクロプラスチックの危険性の話を聞いてから、身近なことなのだと実感して。それから、ペットボトルを使わず水筒を持つようにしたりと、些細なことから意識を変え始めました。
プロのスノーボーダーとはいえ、まだまだ影響力はないので、周りの力を借りながら、環境問題についても発信していきたいです」
Q5. 将来の夢は?
「オリンピックに出場すること。メダルを取って有名になって、スノーボードの魅力を発信することで、もっともっとスノーボードを楽しんでくれる人を増やしたいんです。
8年前のソチオリンピックのときに、スノーボードの競技人口が大幅に増えたのですが、最近は減少傾向にあるんです。趣味でスノーボードをしている人は多いと思うのですが、競技となると少なくて……。オリンピックでメダルを取って、影響力を手に入れて、スノーボードの楽しさを発信していきたいです」
重野秀一郎のプロフィール
年齢:17歳
出身地:神奈川県川崎市
所属:BURTON、横浜高等学校
趣味:野球観戦
特技:スノーボード
大切にしている言葉:家族や仲間いつでも隣
重野秀一郎のSNS
少し前になっちゃったけど初出場のUSopen https://t.co/0MmiRqKYKB
— Shu1ch1r0918 (@shu1ch1r0918) April 20, 2020
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Photo:Kaori Someya
Text:Mai Sugawara