「気になる10代名鑑」214人目は、西風明さん(18)。鹿児島県在住で、N高等学校に通いながら、誰もが自分らしい生き方をできる社会の実現を目標に、自分らしく活動している若者にインタビューを行う発信活動に取り組んでいます。地域格差などを感じながら、それを埋めるための活動を続ける西さんに、この先のビジョンや原動力などについてうかがいました。
西風明を知るための5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「鹿児島県在住、N高等学校の2年生です。中学を卒業後、もっと視野を広げたい! と思い、カナダの学校へ留学する予定だったのですが、コロナの影響で渡航が度々延期になってしまって、いまの学校に進学しました。
現在は、『N/S高起業部』という、起業を志したり起業に興味があったりする人が集まっている部活に所属しています。そこで、中高生向けの課外活動に関するイベントやプログラムの情報を届けるための『Sanakus』という事業開始に向けて準備を進めている段階です。
今年の7月から始めたものなので、まだまだスタートラインに立ったばかり。これから本腰を入れて頑張りたいと思っているところです」
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Q2. 活動を始めるときに、いちばん最初におこなったファーストアクションは?
「SNSでの発信です。留学が先延ばしになる中で、同世代ですでに自分らしく挑戦している若者の存在を広めたいと思い、Instagramのアカウントを作りました。
SNSでつながった友人が教えてくれたのが、課外活動の楽しさ。地方だと、中高生が取り組むことは、習いごとや部活動など、選択肢がほとんどなくて。だから、同世代で団体を立ち上げたり、インターン活動したりしている人がいることを知ったときは驚きましたし、地方と都市のギャップを感じました。
そこから、課外活動の楽しさにハマって、最終的には留学を辞退して。課外活動に力を注ぐことに決めたんです」
Q3. 活動するうえで、どんなことを大切にしていますか?
「『可能性の認識差を少しでもなくしたい』という想いを、常にもっています。
私は運よく、課外活動の存在を知ることができたけど、中学生のころの私のように、課外活動の存在を知らない人はまだまだたくさんいます。特に地方だと、課外活動に出会うきっかけも少ないですし……。
課外活動という言葉になじみのない人に知ってもらうために、SNSでの発信では、色やレイアウトなど、ポップなテイストでまとめています。今後は冊子も作成して、学校やこども食堂など、中高生が集まる場所に置いていきたいなと思って、構想中です」
Q4. これまで印象的だった出来事はありましたか?
「私が発信した記事を読んでくれたフォロワーさんが、『投稿を見て、同い年の子のインタビュー記事を見て頑張ろうと思いました』といった感想をDMで送ってくださったんです。それに、『自分の人生の参考にしたいし、もっと多くの人にも見てもらいたい』というメッセージも。
フォロワー数はまだまだ決して多くないアカウントですが、このDMを読んだとき、活動を始めてよかったと、心の底から思うことができました。今もこのメッセージは、続けていく原動力のひとつになっています」
Q5. 活動を通して実現したい社会や未来について、教えてください。
「若者が自分の意思で、気軽に挑戦できる社会であってほしい。そういう社会に向かっていく中で、私がつくる『Sanakus』の事業が、若者が何かをはじめるときの最初のきっかけになれたなら、すごく嬉しいです。
そして、挑戦したい、あるいはいま挑戦をしている若者が、多くの人から応援される社会がいいなと思います。誰かに言われたから、とか、みんながそうしているから、とかではなく、自分の好きなことややりたいという思いを、これからも素直に表現していきたいです」
西風明のプロフィール
年齢:18歳出身地:鹿児島県南九州市所属:N高等学校、N/S高起業部、一般社団法人 Sustainable Game趣味:おしゃべり、メイク、SEVENTEENを聴くこと大切にしている言葉:まっすぐ生きる
西風明のSNS
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Photo:Eri MiuraText:Ayuka MoriyaEdit:Takeshi Koh