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福祉現場で得た経験を糧に。コミュニケーションを面白くするビジネスと社会の実現に尽力【櫻井竹琉・19歳】

福祉現場で得た経験を糧に。コミュニケーションを面白くするビジネスと社会の実現に尽力【櫻井竹琉・19歳】

「気になる10代名鑑」198人目は櫻井竹琉たけるさん(19)。N高等学校を卒業後、人間関係に起因する企業課題の解決をサポートする株式会社アソリアを設立しました。組織間のコミュニケーションをもっと面白くする取り組みに尽力しているという櫻井さんに、活動の原点や想いを聞いてみました。

櫻井竹琉を知るための5つの質問

Q1. 力を注いでる活動について聞かせてください。

株式会社アソリアの代表取締役をしています。主にスタートアップや学生団体に向けて、組織内の人間関係の構築をサポートする事業に取り組んでいます。

組織が崩壊するとき、コミュニケーション不足や人間関係の悪化がその原因となる割合って、かなり多いんです。そこに着目して、組織を構成する人たちが円滑なコミュニケーションを行い、より良い人間関係を築けるようなワークショップを、企業向けに行っています。

ひとりとして同じ人間はいないからこそ、違いを認め合い、楽しみながら同じ目標に向かっていく。それが組織においては、いちばん大事なこと。そのためアソリアでは『わからない、だから歩み寄ろう』を企業理念に、日々活動中です

 

Q2. なぜそのテーマで活動を始めたんですか?

人が生きていくうえで、コミュニケーションが何より大事だと思うから。

僕自身、もともと福祉に興味があって、ブラインドサッカーや視覚障害をもつ方の買い物を補助する同行援護従業者などの活動もしていて。そういった現場で、障害を持つ方と相互理解をするためには、密なコミュニケーションが欠かせないんです。

でも、障害があってもなくても、そもそも世の中にひとりとして同じ人間はいないじゃないですか。だから相互理解やコミュニケーションというのは、生きてくうえで誰しもが必要としているかもしれないと思ったんです。

必要不可欠であるコミュニケーションを、より楽しみながら深めていけるような仕掛けをしたいと思って、いまの活動を始めました」

Q3.活動をはじめるとき、最初にとったアクションは?

高校2年生のとき、ブラインドサッカーからインスピレーションを受けて、ふたりひと組で行う、『ブラインドeスポーツ』というものをつくったんです。

これは事業化はせず、普及を目指して1年くらい活動していました。でも、コミュニケーションや相互理解というメッセージ性は強く伝わるんですけど、正直なところ、コンテンツとしてはあまり面白くなかったんですよね(笑)。だからあまりうまくいかなくて。

そこで悔しい思いをしたこともあって、コミュニケーションや相互理解に着目したコンテンツを、きちんと形にしたうえで、届けるべき人にしっかりと届けたいと思うようになったんです。それをきっかけに、起業の道を選びました」

Q4. 最近、新しく始めた挑戦は?

今年の春から大学生を始めました! 1年ぶりですが、また新鮮な気持ちで学生をやっています(笑)。

2021年の3月にN高等学校を卒業したときは進学せず、に視覚障害者の同行援護従業者として働きつつ、その年の8月に起業したのですが、活動していくなかで、自分には経験はあるけど、知識がないなと思うようになって。

それに、To B事業を行うにあたって、コミュニケーションに関する学問的な知識も必要になってくるだろうと思って、大学進学を決意しました」

Q5. 今後の展望・将来の夢は?

個人のコミュニケーション能力に依存しない対話の場を作ることです。

今の社会って、コミュニケーション能力の高さがものすごく重視されますよね。でも能力以前に、コロナの影響などで、個々人が分断していて、コミュニケーションが取りづらい状況になってしまっている。そんな社会を見直す必要があるなと思っています。

誰もが心理的に落ち着いて、安心に包まれるような対話体験をしてもらいたい。そのためにも、サードプレイスのような位置付けのオープンな対話の場をつくっていきたいと思っています

櫻井竹琉のプロフィール

年齢:19歳出身地:神奈川県横浜市所属:株式会社アソリア、桜美林大学、NPO法人横浜市視覚障害者福祉協会アイポート浜視協、buen cambio yokohama大切にしている言葉:keep on going

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櫻井竹琉|note
'02/対話を生む人/株式会社アソリア代表取締役 https://asoria.jp/ ヴェルディカレッジ1期生/MAK…
https://note.com/20210329takeru/

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株式会社アソリア株式会社アソリアはコミュニケーションによる課題解決/トラブルとストレスの回避をミッションとし、「この社会に生きる1人ひとりasoria.jp

 

Photo:Eri MiuraText:Yui KatoEdit:Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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