「気になる10代名鑑」192人目は、Kazukiさん(19)。立教大学社会学部に在学し、現在は将来の自分のキャリアを考えるため、いろいろなところに出向き、いろいろな大人と会って話すことを大事にしているそう。そんなKaszukiさんに、これまでに印象的だった出会いや、社会へ抱いている疑問や葛藤について、アレコレ聞いてみました。
Kazukiを知るための5つの質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「立教大学の社会学部に在学し、民主主義や経済格差、働き方などをキーワードに学んでいます。一時期は起業を志してアプリ開発にチャレンジしていた時期もありましたが、いまはまだ、動き出すための軸が定まっていないと感じていて。
自分が本当にやりたいこと、情熱を注げるものを見つけるために、いろいろなことにチャレンジしている真っ最中です」
Q2. いま、いちばん力を入れていることは何ですか?
「人と会うことです。特に、最近は大人に会うようにしています。先日も、20代から30代の、幅広い年齢の大学の先輩方と食事をする機会があったのですが、そこでの会話は得るものが多く、好奇心をずっと刺激されているような感覚になりました。
もちろん同世代と会ったり、友達と遊んだりも大事だし、やっぱり楽しい。でも、自分が10代で、まだ何者でもないうちに、いろいろな大人や社会人と会って、視野を広げることで、いましか得られない何かや、インプットされるものがあるんじゃないかなって思っていて。
そういう大人と話すうえで心掛けていることは、気になったことは、躊躇せずその場で質問すること。恥ずかしがったり、わかったフリをせずに、いちいち質問します。そうするほうが、僕らの真摯な姿勢が伝わるし、自分の将来にも本気になれるのかなって思うんです」
Q3. 印象的だった出会いについて、教えてください。
「筋肉系YouTuberの芳賀セブンさん。ボディビルダーで、現在、チャンネル登録者数が30万人ぐらいいる方です。
特に面識やコネがあったわけではなく、あの日の午後、撮影を手伝ってくれる人を募集しているストーリーを偶然拝見して。暇だったし、もともと芳賀さんの動画をよく見ていたので、自分がいつも見ているコンテンツはどのように作られているのか、社会科見学みたいな気持ちで撮影に参加しました。
芳賀さんは、とにかく楽しそうに撮影をしていて。公園で撮影をしているときも、出会った近所の小学生ひとりひとりに優しく、そして全力で対応しているんです。これが、YouTubeを収入源にして生きる人の姿なんだ……と圧倒されたし、勉強になりました」
Q4. 影響を受けた人や作品はありますか?
「本が好きで、たくさん読むタイプなのですが、特に『20歳の時に知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』、『政治的に無価値なキミたちへ』の2冊に影響を受けました。
人生観や、未来に対しての希望の持ち方、若者の課題、そして、困難や不可能に近いものをどうやって突破することができるかなど、幅広く考えさせられました。
特に、『政治的に無価値なキミたちへ』の著者でもある、投資家の大田比路さんは、SNSでの発言なども共感するものが多く、影響を受けていると思います。自分の中でモヤモヤしていたことが、『まわりに合わせる必要は1ミリもない』と、大田比路さんが言語化してくれたような気持ちなんです。いつかお会いして、お話してみたいです」
Q5. 社会について「こうあってほしい」と思うビジョンはありますか?
「僕は日本が好きですが、空気を読むことを暗に強要する文化や、暗黙の了解がはびこっている風習には、違和感を抱いています。
大学の授業中、僕が質問をしたら、授業が終わったあとに、『終わりの時間が延びるから、質問されると迷惑なんだよ』と友達に言われたことがあって。授業中に気になったことを聞くことでさえ、まわりの空気を読まなきゃいけない……。ハッキリ言って、意味がわかりません。
僕自身がこういう風潮や空気を変えるために、何ができるのかはまだわからないですが、個人の成長のチャンスを潰したり、ポテンシャルを阻害するような同調圧力を受け入れたりしている社会を変えられるようなアクションを起こせればな、と思っています」
Kazukiのプロフィール
年齢:19歳
出身地:千葉県
所属:立教大学
趣味:陸上競技観戦、写真、筋トレ、読書
特技:オセロ
KazukiのSNS
★note
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh