タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「影響を受けたアニメ作品」。これまでSteenzでは、10代が強く影響を受けた映画、漫画、音楽、小説などを聞いてきました。今回は6人のティーンに、これまで生きてきた中で、大きな影響を受けたアニメについて聞いてみました。
1. はなびさん「ルフィやナルトのように夢を追いかけ続けて、みんなから応援される人間になりたい!」
ONE PIECE
「『ONE PIECE』に影響を受けたと思います。小学生のときから、ずっとハマっています。主人公・ルフィの夢を追いかけ続ける姿がすごいかっこよかったから。
また、『ONE PIECE』からの流れで、『NARUTO -ナルト-』にもハマりました。うずまきナルトの仲間思いな姿やド根性精神がめっちゃ好きで。私も彼らのように、夢を追いかけ続ける人間、周りのみんなから応援される人間になりたいです」
2. りょうたさん「取りあげられるテーマの広さが魅力。さまざまなアニメに興味を持つきっかけになった作品」
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
「このアニメを見てから、さまざまなジャンルのアニメに興味を持ったので、いちばん影響を受けた気がします。
病気を抱えたヒロインが、残りの少ない人生で出会うできるだけ多くの人を幸せにする描写が描かれています。時間には限りがあることや、さまざまなジャンルに触れることで、いろんな人に出会うことができる、繋がる、支え合えるということを知りました。
自分もこのアニメを見てからは、本当にいろんなジャンルに飛び付いては、関係を深く、広くするようにしています。それが、いまのやりたいことや趣味に直結しているんです」
3. 柴田眞子さん「世界観とキャラクターに終始魅了。人と自然との関わりを見直すきっかけを与えてくれる」
風の谷のナウシカ
「スタジオジブリ作品らしい、独創的な世界観・キャラクターに魅了されました。人間が利己的な発展を突き進めた結果、バランスが壊れてしまった後の世界で、深い愛情と優しさを持って、小さな命や残った自然に接するナウシカの姿は、私の理想です。
人間同士、大切にし合って生きるのももちろんですが、自分たちが住む環境を作ってくれている地球や生き物たちとの関わり方は、私の活動の大きなテーマですし、人と自然との関わりを見直すきっかけを与えてくれた大切な作品です。音楽も、重厚で幻想的。アニメ作品ではあるけど、なぜか現実な感じが漂っていて、何度見ても見飽きない作品です」
4. ういさん「リゼが放った18文字の言葉が、自分の活動へのスタンスに影響を与えてくれた」
東京喰種
「バトルアニメが好きでよく見るのですが、中でもいちばん影響を受けたアニメが『東京喰種』。リゼというキャラクターが好きで、弱い主人公とリゼが対話するシーンのセリフがお気に入りです。『この世のすべての不利益は当人の能力不足』という、少し残酷なセリフですが、現実世界にもこのセリフは当てはまることが多いと感じます。
この言葉と出会ってから、自分の能力で失敗しないように努力をする時間が増えたし、物事を徹底してやるようになりました」
5. SARAさん「普段アニメは見ないけど、竈門炭治郎の強さと優しさには圧倒されました」
鬼滅の刃
「アニメはあまり見ないのですが、めずらしく見たこの作品では、竈門炭治郎のマインドには終始驚かされました。敵とされる鬼に対して、必ずしも悪役と形づけないアニメは見たことがありません。炭治郎自身につらすぎる過去があるからこそ、鬼の悲しさや過去を理解したうえで戦っている姿に、いつも感動します。
自分自身も、つらいことや悲しいことがあっても、自分を甘やかしたり諦めたりして、他の何かにマイナスを与えてしまうような人間になってしまうのではなく、ある意味心を鬼にして、そのつらさと戦って、強く生きていかなければならないと感じます」
6. 中澤瀧さん「アニメとは無縁だった自分に、目標と趣味を与えてくれた」
五等分の花嫁
「もしもこの作品がなかったら、僕はいま、役者をやっていなかったぐらい影響を受けました。それまでアニメはまったく見てこなかったのですが、この作品を見てからハマってしまい、声優を志すようになったんです。
いまは俳優でがんばろうとしていますが、この作品に出会わなければ、行動の起点となる『声優になりたい』という目標も持てなかったので、僕に目標と趣味を与えてくれた大切な作品です」
世代や国境を超えて愛される日本のアニメ。10代のころに見たアニメはきっといつまでも色褪せることなく、人生のさまざまなシーンで再生されることでしょう。あなたの人生に影響を与えたアニメはなんですか?
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh