「気になる10代名鑑」207人目は、今井雄大さん(19) 。高校時代からポートレート写真をSNSに投稿し続けて、現在は慶應義塾大学の『慶應ガールズマガジン』のフォトグラファーとして活躍中。そんな今井さんに、ポートレート写真の醍醐味や、将来の野望についてうかがいました。
今井雄大を知るための5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか?
「慶應義塾大学のサークルが刊行している雑誌で、ポートレート撮影専門のフォトグラファーをしています。
学内の女性をモデルとした、インタビューとポートレートをメインとした雑誌で、ちょうど今が撮影シーズンの佳境。この後、誌面のデザインに移行して、印刷作業に入ります。
かなりたくさんの人の撮影をするのですが、被写体の方にとっても、撮る自分にとっても、やっぱり撮影の瞬間というのはその一瞬しかないので、なるべく自然でいい表情を撮れるように、緊張感をもちつつ、リラックスしてもらえるように頑張っていますね」
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Q2. 写真を撮り始めたきっかけは?
「中学のときにインスタが流行ったとき、その中で『無双したい』って思ったのがきっかけです。
やっぱりいい写真ほど、『いいね!』がつくし、インスタは写真がすべてだから、写真にこだわれば勝てるかなと思って。人とどう差別化していくかって考えたとき、スマホのカメラじゃなくて、一眼で撮ろうと思って、カメラを買ったんです。
高校のときは、高校生活のポートレート写真を撮りまくって、ほぼ毎日、インスタグラムに投稿していました。たぶん、僕と関わりのあった同級生の写真は全員撮ったんじゃないかな。高校生活の一瞬を閉じ込めるような写真を撮っていくうちに、いつのまにか学年の思い出づくり係のような立ち位置になって、それから文化祭や成人式のカメラマンも任されるようになりました」
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Q3. ポートレート写真の最大の魅力は?
「世界で1枚しかない写真を撮れることです。建物や風景の写真も撮りますが、やっぱり人の表情は一瞬なので、その瞬間を撮るのは楽しいし、自分にしか撮れない写真が撮れますから。
趣味でサーフィンをやるんですけど、ポートレート写真はそれに近いものがあって。以前、プロサーファーの方から、『同じ波は二度と来ない』って言われたことがあるんです。確かに、まったく同じ水の動きって、二度とないんです。これは、人の写真と通じるなって思うんです。
だからこそサーフィンもポートレート撮影も、理論だけでなく、適応力をいちばん大切にしています」
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Q4. 社会に対して思うことや感じていることはありますか?
「以前、アラブとアメリカに住んでいたことがあって、やっぱりそういった海外のカルチャーと日本を比べちゃいます。日本はやっぱり、他の国に比べると、同調圧力みたいなものがやっぱりあって。だから、ちょっと変わったヤツはいじめられるし……。
そこに違和感を感じていたんですが、中学からSFCに入ったら、今度は全員バラバラで、個性のぶつかり合いみたいになった。それがすごく居心地がよかったし、逆に、自分自身もみんなと一緒じゃつまらないし、自分にしかできないことをやろうっていう気持ちになりましたね」
Q5. 今後の展望・将来の夢は?
「写真は好きだけど、プロのフォトグラファーになろうとは考えていません。僕はただの素人。僕が撮れる写真は、きっと本気を出せば、誰でも撮れるんじゃないかって考えているんです。
でも写真は好きだし、企画やアイディアを考えるのも好きなので、将来は、広告の世界で仕事をしてみたいと思っています。
TVerでドラマを見ているときに流れるCMとか、YouTubeを再生しようとタップしたら流れるコマーシャルとかって、正直イライラしますよね。でも、そんなときに流れてきたCMが面白かったら、本来はストレスになるところが、娯楽になる。
いつかそんな広告を作って、自分が制作に携わった広告が、渋谷のスクランブル交差点で見られたり、テレビで放送されたり……そんな仕事をしてみたいです」
今井雄大のプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都杉並区(アラブ首長国連邦ドバイ育ち)
所属:慶應義塾大学、メディアクリエイターズ
趣味・特技:写真撮影、サーフィン、動画編集、サイクリング、ドライブ
大切にしている言葉:差別化
今井雄大のSNS
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Photo : Eri Miura
Text : Risa Naito
Edit : Takeshi Koh