「気になる10代名鑑」179人目は、五十嵐にいかさん（19）。現在は早稲田大学に在学しながら、幼いころからの夢であるアナウンサーになるため、さまざまな活動に取り組んでいます。高校3年のときには、「放送のインターハイ」といわれる、全国総合文化祭の放送部門で優勝するなど、努力を積み重ねてきた五十嵐さん。アナウンサーを目指したきっかけや、活動への想いを詳しくうかがいました。
五十嵐にいかを知るための5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか？
「アナウンサーを志望している大学生です。今は学生キャスターとして、『ZIP！静岡Weather』や『17LIVENewsMedia』などのメディアで、主にお天気やニュースなどを読んでいます。
また最近では、自分自身でも取材力や企画力を身につけたいと思い、取材から編集までして発信をする、『わらしべご縁』というYouTubeチャンネルを始めました。
普段は早稲田大学社会科学部で、関心のあるSDGsや環境問題などを学際的に学んでいます」
Q2. アナウンサーを志したきっかけは？
「東日本大震災の災害報道をしていたアナウンサーさんの姿を見たのがきっかけです。
災害が起きた当時、私は小学校2年生で。住んでいる千葉県浦安市も液状化現象などの被害に見舞われたり、宮城県にいる祖母のことも気になったりと、とても不安な時間を過ごしていました。
そんな不安でいっぱいだった私を安心させてくれたのが、画面越しに見たアナウンサーさんの姿。正しい情報を冷静かつ、わかりやすく伝えていたのを
、今でもはっきり覚えています。いつか私もあのときのアナウンサーさんのように、情報を伝えられる人になりたいと思って。そこからずっと『アナウンサーになる』という夢を追いかけ続けています」
Q3. 夢を叶えるために実行していることは？
「毎日『外郎売』という、早口言葉や発声、滑舌、言葉の練習によく使われる歌舞伎の演目を読んでいます。また割り箸を使った『滑舌棒』を使って、正しい口の動きや舌の使い方を鍛えることもあります。どちらも放送部に所属していた高校生のときからやっているトレーニングです。
ほかにもニュースを読んだり、TOEICなどで語学の知識を蓄えたりしています。高校時代の授業をきっかけに興味を持ったSDGsについては、知れば知るほどより深く学びたいという想いもあって、SDGs検定にも挑戦し、合格することができました」
Q4. スタンスや考え方を変えるような経験があれば教えてください。
「高校2年生のときに、『NHK杯全国高校放送コンテスト』に出場しました。そこでは、目標として決勝上位10名に残ることができなかったんです。これは『放送部の甲子園』とも呼ばれる特別な大会で、優勝すると甲子園のアナウンスができるんです。
その悔しさをぶつけようと思っていた3年生の大会は、新型コロナウイルスの影響で中止になってしまい、出場することすらできませんでした。
でもそんな、どこか不完全燃焼になってしまった気持ちが、今の活動やトレーニングの原動力になっていると思います」
Q5. 将来の展望は？
「アナウンサーになる夢を叶えたいのはもちろん、ただ一方的に伝えるのではなく、受け手に伝わる発信ができるアナウンサーになりたいです。
表面的に聞こえるものは言葉だけかもしれないけど、話し手の感情や性格、バックグラウンドも、声に現れるものだと思っていて。
高校時代は技術を中心に磨いてきたけど、それだけじゃダメで、これからはもっと人間性を磨いていきたい。人として成熟することで、初めて人に伝わる“読み”ができると思っているので。
ゆくゆくは発信するだけにとどまらず、自分で取材もできる、取材力を身につけたアナウンサーとして、報道番組に携わりたいです」
五十嵐にいかのプロフィール
年齢：19歳
出身地：千葉県浦安市
所属：早稲田大学社会科学部、生島企画室、早稲田コレクションMC
趣味：観葉植物を育てること
特技：司会、アナウンス、ソフトボール、チアダンス
大切にしている言葉：今できる100%全力で
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Photo：Eri Miura
Text：Ayuka Moriya
Edit：Takeshi Koh
