「気になる10代名鑑」の118人目は、|長潟優祈《 ながかたゆき》さん(19)。専門学校に通いながら、主にヘアメイクの作品づくりに取り組んでいます。ファッション誌やファッションショーなどでも、アシスタントとして活動している長潟さんに、クリエイションに対する想いから社会への違和感まで、詳しく聞いてみました。
■長潟優祈を知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「東京都出身の19歳です。現在は原宿にある専門学校で、メイクについて学んでいます。母は東インド出身で、父方の家系を辿ると武士。そのせいか、苗字がちょっと珍しいんです」
Q2. 力を入れている活動について、詳しく教えてください。
「作品撮りなどの創作活動です。同世代のモデルさんに協力してもらって、ヘアメイクをして。いまは作品撮りの課題が多くて、2週に1回のペースで撮影をしてます」
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Q3. どんなことを大切に取り組んでいますか?
「モデルさんの好きな世界観と、自分の好きな世界観を混ぜること。自分の世界観に入ってもらうだけではなく、一緒につくりあげる感覚を大事にしています。モデルさんにも楽しんでもらって、『この人の作品撮りに参加できて良かった!』と思ってもらいたくて」
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Q4. ヘアメイクに取り組み始めたきっかけを教えてください。
「もともとは女優やモデルになりたかったんです。お芝居をすることや人前に立つことが好きで、一度は事務所に所属したこともあるのですが、細くてスタイルのいい子と、自分の体型を比べてしまうようになって、身体的にも精神的にもつらくなってしまって……。その後、通っていた学校にメークを勉強できる環境があって、この道に進みました。
でも、『女優やモデルをやってみたい』という未練はあって、趣味の範囲でいいから、自分をモデルにした作品づくりもしたいとも考えてます」
Q5. これまででいちばん印象に残っていることは?
「高校2年生のとき、学校の研修で行ったフランスでの出来事です。現地の生徒と一緒にメイクの授業を受けたんですけど、海外アーティストの大胆さに驚きました。それまで、自分の感性に自信があったんですが、海外との差を肌で感じて、悔しかったです。パリコレも生で見て、『次、ここに来るときは自分の力で来たい』って思いました」
Q6. どんなクリエイターに憧れを感じますか?
「自分の夢のため、誰かのために一生懸命生きてる人たちに憧れます。特に、女性アーティストの凜と強くて優しい儚さには心を奪われるほど。クリエイターとしては、伝統的な美しさを受け継ぎながらも、自分の色を魅せられるようになりたいです」
Q7. 趣味はありますか?
「アイドル鑑賞! 中森明菜さん、山口百恵さん、BLACKPINK、安室奈美恵さんなど、強さのある女性に惹かれます。いまの音楽も聴くけど、80年代~90年代のカルチャーが大好きで、1~2コ上の友達と、当時のアイドルについて喫茶店で語ったりしています。もしもタイムスリップできたなら、解散する前のチェッカーズのライブに行きたいです!」
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Q8. 社会がもっとこうなればいいな、と思うことはありますか?
「表現者や自分のセンス、技術で生きるすべての人たちがもっと報われる世界になってほしいです。若いクリエイターにも、伝統を守る人たちにも、もう少し光が当たってもいいんじゃないかなって。
特に、労働環境についてはもう少し変わっていってほしいです。ヘアメイクの世界だと、個人差はありますが、一人前になるまで少なくとも3年〜5年は不安定な方が多いと思います」
Q9. 将来の夢を教えてください。
「いまの学校を卒業するまでの目標は、個展やショーを開催することです。情熱を持って取り組める人たちと一緒に、素敵な作品を生み出したい! ゆくゆくはヘアメイクの領域に限らず、ミュージックビデオや舞台制作にも関わっていきたいです」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「いまはちょっと暗くて、華やかな時代とは言えないけど、わたしたちがフレッシュな若者像をみせていきましょう!」
■長潟優祈の今日のファッション
「古着を着ることが多くて、よく古着屋の『西海岸』で買い物します。今日のジャケットとスカートはセットアップ風に見えるけど、全然別物なんです。バッグは親のおさがりで、インドで買ったもの。ヴィンテージ感がお気に入りです」
■長潟優祈のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh