「気になる10代名鑑」の99人目は、松本英愛さん(18)。小学生時代をスウェーデンで過ごし、そのときに身につけた語学力を武器にして「いつかは宇宙に関わる仕事がしたい!」と話します。そんな松本さんの夢と考えに迫りました。
■松本英愛を知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「東京都出身の18歳です。漢字が珍しくて、読んでもらえないことも多いんですが、『英愛』と書いて『はなえ』です! みんなには『はなちゃん』『はーちゃん』『はーさま』と呼ばれることが多いです。
3月に高校を卒業して、ずっと憧れだった筑波大学の社会・国際学部国際総合学類に4月から通っています」
筑波大学 社会・国際学部
国際総合学類 推薦入試 合格しました…!中3の頃からずっと目指していたので本当に嬉しいです、春からよろしくお願いします…!
自転車乗れるようになるぞー!!!🌸
— ぱな☁*° (@haata0109) December 13, 2021
Q2. 大学ではどんなことを勉強する予定ですか?
「専攻自体は文系なんですが、宇宙開発学を学びたいと思っています。筑波大学は、文系から理系までさまざまな学問がひとつのキャンパスに集結しているので、幅広い学問に触れることができるんです。
それから、大学生のうちに、フロリダやヒューストンなど、宇宙開発に触れられる場所に留学もしてみたいです」
Q3. 将来の夢を教えてください。
「幼少期から培ってきた語学力を活かして、宇宙開発に関わる国際的な交渉を行うのが夢なんです。あと、宇宙に関する企画や広報に携わることにも興味があります。
幼いころから星や宇宙が好きで、中高では天文部の部長を務めていました。宇宙のことになると、ずーっと夢中になれる。最近では、宇宙関連の学生団体にも参加し始めました。文系の私が、どのように宇宙に関わることができるかを追求していきたいです」
Q4. 宇宙に興味を持ち始めたきっかけは?
「父の仕事の関係で、たまたま宇宙の本やゲームに触れる機会があって、そこから興味を持ち始めたんです。私が活動する『.nemo』の団体名も、役目を終えた人工衛星が最期に落ちてくる場所(人工衛星の墓場)と呼ばれる『ポイント・ネモ』が由来。世界の大洋で最も陸地から離れた地点で、到達不能極のひとつといわれているんです」
Q5. 団体ではどんな活動をしていますか?
「主に中高生に対してワークショップをして、学びの価値についてあらためて考えたり、同世代との対話の場を提供したりしています。中高生でも学生団体を立ち上げたり、起業したり……と社会に対してアクションすることが比較的容易になった現代だからこそ、従来の、いわゆる『学校での学びの価値』について考える必要があると思っていて。
『強制的にしなければならない』と捉えられることが多い学校の勉強を、より楽しむためには意識改革が必要だって思っていて。それに貢献していきたいと思って、活動をしています」
Q6. 活動に取り組むうえで、どんなことを大事にしていますか?
「自分が楽しむこと。つまり探究心、積極性、遊び心を持つことですね! それから、一緒にいてくれるメンバーへの感謝を言葉にすることも心掛けてます。みんなのことが大好きだから、伝わってるといいな」
Q7. 宝物があれば、教えてください。
「初めて私のことを『親友』と呼んでくれた子がくれたキーホルダーです。私は小学生のときスウェーデンで暮らしていて、彼女とは現地のインターナショナルスクールで出会いました。ストラップ部分がなくなってしまったけど、これを見るとスウェーデンでの日々を思い出すような、とても大切なもの。いつかまた会いたいです」
Q8. 趣味はありますか?
「イラストを描くことが好き。趣味の延長で、ポスターの制作やウェブサイトやロゴのデザインの仕事もしています。紙でも、デジタルでもどこにでも描けます。読書や言葉に触れることも好きで、そういったものからインスピレーションを受けて、イラストを描くこともあります」
Q9. 最近新しく始めた挑戦はありますか?
「n-bunaさんの『夜明けと蛍』のカバーをYouTubeで聴いたことをきっかけに、アフリカの民族楽器のカリンバを始めました。採譜を自分でするのが難しいけど、これからもいろいろな曲を練習していきたいです」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「一度きりの人生だから、興味とか直感とかを信じて挑戦をし続けることが大切じゃないかなって思います。いままで声を掛けられなかった人に話しかけてみるとか、気になったカフェに行ってみるとか、何でもいいと思います。
勇気がいることだけど、小さな踏み出しを繰り返す中で、自分の軸ができてくるはず! たまに休憩しつつ、でも着実に。みんなで一歩ずつ歩いていきましょう」
■松本英愛の今日のファッション
「白が好きで、よく着ます。お気に入りのネックレスは、天候によってガラス瓶の中の結晶の大きさや形が変化するストームグラスでできたもの。星のチャームとアンティーク調のチェーンと、神秘的な感じが相まって、よく身につけています」
■松本英愛のSNS
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh