「気になる10代名鑑」の85人目は、岡本青空さん(18)。以前、Steenzに登場してくれた実裏リコさんと一緒に、音楽活動に取り組んでいます。生まれつき両耳が聞こえないハンディキャップを抱えながらも、貪欲に、まっすぐに音楽と向き合い続ける……そんな青空さんの、内に秘めた想いをうかがいました。
■岡本青空を知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「神奈川県出身の18歳です。映像や音楽の専門学校に通いながら、ベースを弾いています。音楽をやっていますが、生まれつき感音性難聴で、補聴器を付けて生活しています。それがないと、まったく音が聞こえないんです。
障がいがあると、自分の好きなことを否定されがち。ハンデがあると、夢を目指すことも難しいですが、決して諦めず、追い続ければ必ず叶うことを証明するために、音楽活動をしています」
Q2. どんなことを大切にして活動に取り組んでいますか?
「心で音を聴いて、心で歌っていくこと。楽器は奏者の感情によって、音が変わります。私はうまく声を出せないぶん、一瞬一瞬の感情で、心から歌っています」
Q3. ハンデを抱えながらも活動を続けている原動力はどこからきていますか?
「『見返してやるぞ!』っていう気持ちが原動力になっています。忘れられないのは、小学生のときの、リコーダーのテスト。リズムがわからず、うまく吹けなかった私に、クラスメイトが『こいつは音楽ができない』って言って、みんなの前で馬鹿にしたんです。
当時は何もできなかったけど、そのときに『何年かかってでも、私は音楽できるようになって見返してやろう、実力で見せてやる』と決めました」
Q4. 目標のアーティストは?
「Alexandrosです。初めて曲を聞いたとき、曲の力強さに感動しました。彼らは『曲を作るとき、自分の感情に嘘をつかない』とライブのMCなどで言っていて、だからこそあらゆる世代の心に刺さる歌詞を書けると思うんです。いつかお会いしたいです!
ギタリストのMIYAVIさん、YOSHIKIさんも憧れの存在です。巧妙で華やかなギタースラップに沼りました」
Q5. 生きるうえでのポリシーがあれば、教えてください。
「夢に向かう自分を疑わないで、信じてあげること。『これでいいのかなぁ』って不安になることもあるけれど、将来を夢見て、最期まで自分を信じることが、夢を叶えるための原動力になると思う。だから、『自分ならできる!』っていう、心の奥底にある小さな想いを大切にしています」
Q6. 宝物があれば、教えてください。
「高校1年生からずっと使っているベース。このベースがあったからこそ、音楽の世界に触れ合えることができました。私に音楽という未知の世界を見せてくれた、思い入れのあるベースです」
Q7. 趣味はありますか?
「音楽はもちろん、ファッション、カメラ、映画鑑賞やドラマ鑑賞、読書……いろいろあります。友達と遊ぶことも好きですが、ひとりで自分の好きなものをじっくり見つめるのも好き。そこから得た言葉や感情を、作詞に取り入れることもしばしば。
最近のドラマだと、清原果耶さん主演の『ファイトソング』を見ていました。耳が聴こえない、ミュージシャン……自分と重なる部分が多くて、勇気づけられました」
Q8. もっと社会がこうなればいいのにと思うことはありますか?
「障がい者差別がなくなってほしい。障がいがあろうと、なにかハンデがあろうと、その人にしかない才能や個性を少しでも信じてあげてほしいです」
Q9. 今後の目標は?
「音楽を死ぬまで続けます。そしていつか、相方のリコとふたりで武道館に立ちたいです。それに、コカ・コーラ、ペプシ、appleなど、みんながよく見るCMソングや、ドラマ・映画の主題歌を担当できるぐらい、ビッグな存在になりたいです」
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Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「夢を追うことは決して無駄なことじゃない。ときには不安になる日もあるけれど、自分の心の中に秘めている情熱を信じてあげてほしいし、大切にしてほしい。一度しかない人生だから、後悔なく、全うしてください。
私も、全身で音楽を表現して、音楽をぶちかましていきます! ひとりじゃないから! 共に頑張りましょう」
■岡本青空の今日のファッション
「普段はコートやセットアップなどキレイめなファッションをすることが多いんですが、レザーアイテムも好き。今日は通販で買った、レザージャケットを着てきました」
■岡本青空のSNS
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Photo:Eri MiuraText:Ayuka MoriyaEdit:Takeshi Koh