今後の活躍が期待される、若手俳優／女優を発掘・育成する「私の卒業」プロジェクト。YOUTUBEで230万回以上も視聴された第1期、第2期に続き、第3期は劇場公開も決定しました。741名もの応募者の中から選ばれたキャストに「Steenz」ではひとりひとりにフォーカスを当てて、単独インタビューを実施。記念すべき第1回は、今作で主演を務める永井彩加さんをフィーチャーします。
作品を通して演技との向き合い方が変わった
今回の作品「あしたのわたしへ」で、菜穂子というキャラクターを演じた永井彩加さん。役柄についての印象や、このプロジェクトから学んだこと、さらに永井さん本人の演技にかける情熱などを聞いてみました。
ーさっそくですが、今回の作品「あしたのわたしへ」で演じた菜穂子というキャラクターについて。脚本を読んだとき、どう感じました？
「菜穂子は自分と似てるところがたくさんあるなって。いつも笑顔を意識しているところとか、平和主義なところ、逆に、平和主義だからこそ、複雑な人間関係に首を突っ込まないドライさや、ときどき、自分でも気がつかないうちにスイッチがオフになって、遠い目をしてしまうところも、『私と同じだ』って感じました」
ーじゃあ、役をつかむのは難しくはなかった？
「共感できるところが多かったので、そこまで役をつくりこまなかったです。だからこそ、どうやって感情を表現しようか、じっくり考えることができて。
例えば、人前にいるときとオフモードのときの違いを表現するために、バッグの持ち方ひとつにもこだわってみたり。人前で明るく振舞うシーンでは両手で優等生っぽくして、本音をさらけだすようなシーンでは肩に掛けて持ってるんです。こういう細かい部分も、共演者のみんなに相談しながら創り上げていったので、注目してもらえたら嬉しいです」
ー役が決まる前に、オーディションと演技のワークショップがあったんですよね。そんな経験をともにしてきたメンバーへの思いは？
「ライバルだけど、バチバチの関係とかじゃなくて、本当に特別な存在。みんなの活躍を見たら、すごく嬉しいし、たぶん同時に悔しいっていう気持ちもあると思う。でも、そう思える仲間って、なかなか出会えないから、本当にみんな、大好きです！」
ーメンバーとの特別な思い出はありますか？
「この作品は静岡県の伊東市で泊まりながら撮影したんです。私は朝早く起きるのが得意なので、自然とみんなを起こす係になっていたんですけど、起こすときに『やめて』って手を振り払われたりして、大変でしたね（笑）。
でもそうやって、素の部分をさらけ出し合えたし、オーディションやワークショップを一緒に乗り越えた絆もあったので、本当のクラスメイトみたいな関係になりました」
ーオーディションで印象に残ったエピソードはありますか？
「最終審査の演技をしているとき、相手役の方の目を見たら、自分の中から感情があふれ出してきたんです。役と自分が完全に同化して、心が動いた経験は、そのときが初めてで……」
ーこのプロジェクトを通して、演じることに対しての意識や思いは変わりました？
「今まではたぶん、自分のことばかり考えて、お芝居をしていたんだと思います。今回のオーディションでも、『みんなにどう見るられているかな』とか『今、変なこと言っちゃったかも』とか、自分の見え方をすごく気にしていて。
でもプロデューサーの高石さんに『役者はあくまで作品をつくるメンバーのひとり。作品のために演技をするのが仕事』と教えていただいて。それからは、無駄な緊張もしなくなり、お芝居に対する姿勢を見直すきっかけになりました」
最初は苦手だったけど、気がついたらお芝居に対してストイックになっていた
ー永井さん自身のことについても質問させてください。この世界に入ったきっかけは？
「中学時代の模試の帰り道、友達10人くらいで歩いていたときにスカウトしていただいたんです。最初は正直、怪しい人に声を掛けられたと思って（笑）。
資料だけ受け取って、家に帰って両親に見せたら『ちゃんとした芸能事務所だから、やりたいなら電話してみたら？』とすすめられて。もともとピアノをやっていましたし、ミュージカルの『アニー』が好きで、自己表現に興味はあったので、連絡をしてみたという感じです」
ー演技の楽しさに気づいたのはいつごろからですか？
「高校2年生のときです。事務所に入ったばかりのころは、レッスンに行っても周りの空気にのまれて『私には無理かな……』って弱音を吐いてました。
でもだんだんと、大勢の人の前で演じることに対して抵抗がなくなって。気がついたら、お芝居とストイックに向き合っている自分がいました」
ー今後、どんな女優を目指していきたいですか？
「どんな作品に参加しても、楽しんで演技して、作品を豊かにできる存在になりたいです。今は真面目な役を演じることが多いんですが、『のだめカンタービレ』ののだめちゃんが好きなので、ちょっとブッ飛んだような役にも挑戦してみたいです」
ー最後に「あしたのわたしへ」をどんな人に見てほしいですか？
「10代後半の人生の岐路に立っている方に、ぜひ見てほしいです。今はこういう時期なのもあって、社会や将来に対して、みんな不安や焦りを持っていると思うので、この作品を通して幅広い人にメッセージを届けられたらって思います」
―ありがとうございました！
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『あしたのわたしへ 私の卒業 ―第3期―』
2022年3月18日（金）より、新宿バルト9にて限定公開＆舞台挨拶が決定！
高校の卒業は、多くの生徒たちにとって、人生における初めての大きな岐路。進学、就職と言った進路の問題や、恋人や友人との関係の変化など、その岐路において数々のドラマが生まれる。そんな高校生の思いや悩みを題材に、若者たちが前向きになれるストーリーを提案していく「私の卒業プロジェクト」。第3期となる今回も、静岡県伊東市を舞台に、高校生たちが自身の行末に思い悩みながらも、それぞれが決断をしていく、そんなドラマが繰り広げられる。
舞台挨拶および劇場公開の情報は、新宿バルト9のホームページまで！
■予告編
■作品情報
【公開】3月18日より新宿バルト9にて限定公開
【タイトル】あしたのわたしへ 私の卒業 ―第3期―
【出演】永井彩加 織部典成 ／ 三原羽衣 南北斗 ／ 立石ケン 片田陽依 足川結珠
小高サラ 加藤菜津 宮本和奏 道北陽菜 中正夕愛 木村魁希 簡秀吉 奥野太陽 桜木雅哉 さかたりさ 伊藤雛乃 菅田愛貴 八木拓海 村田寛奈 島太星 他
【脚本】松本美弥子 高石明彦
【音楽】片田陽依 高石明彦
【監督】高石明彦 北川瞳
【撮影協力】伊東市
【プロデュース】高石明彦 花田聖
【企画・制作】The icon
永井彩加プロフィール
ながいあやか
年齢：20歳（2022年3月現在）
誕生日：2002年2月22日
出身値：埼玉県
身長：163cm
趣味：野球観戦、ドラマ鑑賞、ピアノ
所属事務所：スターダストプロモーション
女優として、映画、ドラマ、CMなどで活躍中。過去出演作に、映画『
茜色に焼かれる』などがある。
Photo：Chihiro Ishino
Styling：Saori Minegishi
Hair&Make-up：Yuko Umezawa
Text：Yui Kato
