
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、昨今広がりつつある「AI面接」で話題沸騰中のスタートアップ企業についてご紹介します。
採用活動で広がりつつある「AI面接」
最近、企業の採用活動において「AI面接」の利用が広がりつつあります。
AI面接とは、その名の通り、スマートフォンやパソコンを通じてAIを相手におこなう面接方法のことです。ただ、応募者がやるべきことは従来の面接と変わりません。企業があらかじめ設定した質問がAIから繰り出されるため、それに回答するだけです。面接が終了した後は、AIが応募者の発言内容や表情、声などのデータを分析し、応募企業にマッチした人材なのかを自動で評価。合否判断を補助します。企業の採用活動を大いに助けてくれるツールなのです。

AI面接には、導入企業と応募者の双方にメリットがあります。AIが面接官となるため、応募者はいつどこにいてもオンラインで面接を完了させることが可能です。企業側も採用活動の一部工程を自動化・効率化できる上に、面接官ごとの評価のばらつきを解消でき、公平な採用をおこないやすくなります。
約3割の学生がAI面接を経験
昨今のAI技術の向上によりサービスの精度が上がり、実際の採用活動でAI面接を活用したり、導入を検討したりする企業も徐々に増えています。リクルートマネジメントソリューションズが今年5月に発表した『新卒採用選考プロセスとフォローについての実態調査』の結果によれば、新卒採用におけるAI面接の導入率は17.6%になったそう。また、AI面接の導入を検討中の企業は24.7%となり、特に規模の大きな企業で導入や検討が進んでいる状況が明らかになりました。

就活生の側でも、AI面接を利用したことのある人が増加。マイナビキャリアリサーチLabの『2027年卒 大学生キャリア意向調査4月<就活生のAI利用について>』によれば、AI面接を受けたことのある学生は全体で28.2%と、約3割が経験しているようです。
AI面接サービスで注目のスタートアップ企業とは?
そうしたAI面接の分野において、いま大きな注目を集めているスタートアップ企業が株式会社PeopleXです。
2024年創業の同社は、2025年から『PeopleX AI面接』という事業を展開しています。これは、バーチャルキャラクターを活用した対話型のAI面接サービスです。新卒や中途の社員採用からアルバイト採用まで様々なニーズに対応しており、応募者の回答内容に応じてAIが深掘り質問をしたり、面接時間の中で自社の魅力を伝えたりすることもできます。
🚩採用プロセス全体を、AIネイティブに
採用課題を本質的に解決するには、面接にAIを取り入れるだけではなく、面接の前後の段階ーー応募、書類選考、さらに入社後の定着支援までーーをも視野に入れ、包括的に取り組む必要があります。
PeopleXのAIサービスは、これを実現するAIネイティブ採用プラットフォームへと進化してまいります。
どうぞご期待ください。↓詳しくはスレッドより
— 株式会社PeopleX (@PeopleXofficial) October 6, 2026
最大の特徴は、人事特化型のAI OS「Athena」を自社で独自に開発していること。このOSをもとに、企業の採用戦略の立案・実行支援もおこなっています。
圧倒的なスピードで事業を拡大。9月には資金調達も
創業2年目にしてAI面接サービスを開始したPeopleX。その事業の拡大スピードは速く、2025年末にはAI面接サービスの仕組みを横展開し、社内のキャリア面談や評価面談をAIで代替できる『PeopleX AI面談』をリリースしました。2026年からは接客や営業のロールプレイングが可能な『PeopleX AIロープレ』の提供を始めており、PeopleXのサービス全体ですでに3,000社以上の人材採用・育成支援を手がけているそうです。
【AIロープレ|アップデート】
AIロープレは、便利・効率的であるだけでなく、
個人の特徴や組織の状況に合わせてくれる「パーソナルトレーナー型」に。
AI OSを搭載し、進化していきます。↓詳しくはスレッドより https://t.co/V2HFXhfQPP
— 株式会社PeopleX (@PeopleXofficial) August 27, 2026
そうした事業の勢いは、今後さらに加速するかもしれません。というのも、同社は今年9月2日、54億円の資金調達をおこなったと発表。その資金をもとに、人事領域向けの大規模言語モデルの開発を進め、AI面接サービスなどの機能を強化する方針を打ち出しています。
AI面接のリスクを想定した対応も
PeopleXは、弁護士として複数の企業で法務関連の仕事に従事し、クラウド契約サービス『クラウドサイン』の事業責任者を務めたこともある橘大地さんが、エンジニアの弟と共に創業した会社です。『クラウドサイン』に携わった後に世界各地を旅する中で感じた「世界や日本の労働環境の問題を是正したい」という社会正義の実現への思いが、同社を立ち上げたきっかけとなっているそうです。
そうした経緯があることから、PeopleXはAI面接が抱えるリスクに対しても、競合他社と連携をとりながらより良い社会の実現につながるよう対応を進めています。AI面接はメリットだけでなく、実はリスクもはらんでいます。例えば、AIがインターネット上で性別や学歴、国籍、年齢などについて偏った情報を学習してしまった場合、面接などの評価時にゆがんだ結果を出力してしまうことが知られています。そうした課題は人に対する有害な影響と捉えられることから、EUでは2024年に発効した「AI規制法」の中で、採用選考に使うAIを「ハイリスクAI」に分類し、サービスの提供企業に一定の規制を設ける方針を示しています。

そのような動きを念頭に、国内でもAI面接・人事評価サービスの透明性や信頼性を確保すべく、PeopleXなど4社が連携して「AIによる採用面接・人事評価サービス協議会(AIAC)」が発足しました。AIACは昨年10月に「AI面接サービス事業者ガイドライン」を制定したほか、同ガイドラインへの適合状況を第三者の立場から審査・認証する「人事AI倫理適合認証」制度を運用し、安心してAI面接を利用できるような環境整備を進めています。

人手不足が進む日本では、人材採用の業務負担を減らし、企業とのミスマッチと離職を防ぐ手段としてAI面接がさらに広がっていくと考えられます。利便性の向上とリスクへの対応を同時並行で進めながら、AI面接事業を推進するPeopleX。今後の展開に注目必至です。
References:
リクルートマネジメントソリューションズ「新卒採用選考プロセスとフォローについての実態調査」
マイナビキャリアリサーチLab「2027年卒 大学生キャリア意向調査4月<就活生のAI利用について>」
PeopleX「PeopleX AI面接」
Text:Teruko Ichioka






