Teenage Realities

自分を知るところから、恋愛、はじまる。《恋愛ワークショップ「恋愛を、実験する。」イベントレポート》

自分を知るところから、恋愛、はじまる。《恋愛ワークショップ「恋愛を、実験する。」イベントレポート》

「なんか恋って、一発勝負感ない?」

そんな問いからわたしが企画したのが、2026年8月23日に東京で開催した「あなたの初対面が変わる…かも? 恋愛を実験するワークショップ!」。Steenzコミュニティのメンバーを中心に15名が集まり、90分間、恋愛を「実験」という視点から楽しんでみた。

なぜ、恋愛を「実験」するのか

きっかけは、心理学を学ぶなかで持ち続けてきた問いだった。

人間関係にまつわるあらゆる問題の根っこには、「自分がどういう人間なのかを、自分自身が知らない」ことが多い。それを自分ごととして考えたとき、特に難しいと感じたのが「恋愛」だった。

しかも、ちょっと調べると最初の数回の接触で「この人とどんな関係になるか」という予測が形成され、それがその後の関係を強く方向づけることが分かっている(Sunnafrank & Ramirez, 2004)らしい。

だったら初対面からちゃんと作戦を立てていきたくない?——そんな考えから、「恋愛心理学 × 自分の恋愛思考 = 恋愛の仮説を立てる」ワークショップを設計した。

実験の前に—BEFOREワーク

今回のワークショップでは、まず最初のトーク(以下、Beforeトーク)を通して、自分自身の恋愛に対する考え方やクセを認識する。そのうえで、私が開発したAI診断ツールを活用して、恋愛における「もっとこうしてみよう」という新たな仮説を立てる。2回目のトーク(以下、Afterトーク)では、その仮説を実際の経験をもとに検証し、これからの恋愛に活かせる気づきへとつなげていく、というものだ。

まずはアイスブレイクとして、「恋愛したい(したくない)理由!」というお題でペアと話す時間を設けた。予定は10分だったが、みんなの話が盛り上がりすぎてオーバー。結果、その後のBEFOREトーク「恋愛のきっかけ」は、当初20分の予定から5分に短縮することになった。

でも、5分でもちゃんと会話が成立した。むしろ、アイスブレイクで温まった状態でペアと話すことで、「初対面のそのまま」のリアルな反応が引き出せた気がする。

診断で、自分の恋愛を知る

BEFOREの後は「診断タイム」。QRコードを読み込み、私が設計したAI診断ツールで恋愛スタイル診断を受けてもらった。診断は、Bowlby(ボウルビィ)の愛着理論、Chapman(チャップマン)の5つの愛情表現、そしてSternberg(スタンバーグ)の愛の三角理論を参考にしたもの。

MBTIのように気軽に受けられる形式だったが、「当たってる」という声が多く、この日一番と言ってもいいほどの盛り上がりを見せた。

自分を言語化してくれるものへの関心の高さを、改めて実感した時間だった。そして診断結果を踏まえて、「AFTERではこう接してみる」という意図をひとつ決め、ワークシートに書いてもらった。

AFTERワーク—仮説を試す

意図を決めたら、もう一度同じペアと向き合う。AFTERのお題は「恋愛で一番怖いと思うことは何か?」。BEFOREより少しだけ深いテーマで、5分間話してもらった。

診断で自分の傾向を知ったうえで、意識的に「こう接してみる」という実験を試みる。ただ話して終わりではなく、「自分の接し方や相手との会話は変わったか?」を自分で観察するプロセスが、この時間の核だった。

考察とお守り—実験を封印する

トークの後は考察タイム。ワークシートに気づきを書いたり、ペアで話し合ったり。そして今回の気づきを記憶として残すために、AI診断の結果を小さなお守り袋に封入した。

さらに、完成したお守りを、ペア同士で交換し合う流れが自然発生したのだ。誰かに頼まれたわけじゃない。それでも自然とそんなやり取りが生まれたのは、この場に心理的安全性が生まれたおかげだと思う。

袋に刻まれた開封日は「2026.11.23」。3か月後の自分に向けた、小さなタイムカプセルだ。

参加者の声から

アンケートでは、回答者のほぼ全員が満足度「5(最高)」と答えた。いくつかの声を紹介したい。

「普段より自分のことを客観視できた」

「今までも恋愛に憧れていた時期はあったけど、大学生になってから若干気持ちが薄くなっていました。今日をきっかけにペアで話すことで、同年代かつ異性の感じ方をお互い知れたと思います」

「もっといろんな人と話したい!」

恋愛に特化したイベントのはずが、「自分を知る」「相手の人間性を知る」という体験として受け取られていた。そのことが、企画者として一番嬉しい発見だった。

恋愛の話は、結局、自分の話だった

もしかすると、恋愛について考えることは、結局、自分について考えることなのかもしれない。自分は何を怖いと思うのか。相手にどう接したいのか。どんな関係を心地いいと思うのか。

このワークショップが「恋愛の話をしながら、自分や相手と向き合う時間」になっていたとしたら、それは企画者が意図した以上のことだった。

参加者の前に立ちながらも、自分自身もまだ恋愛を「実験中」。答えはないけど、仮説を立てて、試して、振り返る。その繰り返しが恋愛を「なんとなく」から「少しだけ意図的」に変えてくれる気がしている。

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Sango Kameda

ライター

2003年生まれ。大学生。心理学×テクノロジーで「人間関係」を設計する「人間関係設計室」を運営。当事者として恋愛リアリティショー「Match」に出演。設計者として、恋愛心理学の研究及びツール開発とワークショップ企画を定期的に行う。 主な実績に100BANCH採択「恋愛を、設計する。」プロジェクト、MIRAI CREATOR’Z 2026 BaseMe Ken賞受賞等がある。心理学の知見をもとに、人間関係で悩む人を世界からなくすことをビジョンに活動中。

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